(2012年8月29日 11:00〜12:30)
200年前に発明されたスターリングエンジンだが、これまで軍事用や研究用といった特殊用途を除き、事業化、普及に成功した例はほとんど存在しない。しかしながら、再生可能エネルギー、未利用エネルギーの活用が注目される昨今、スターリングエンジンも幾つかの技術的なブレイクスルーによって 市場投入、更には普及・拡大が見え始めている。 本セミナーでは、スターリングエンジンの動作原理や構成等の基礎的な解説及びに技術動向やマーケットニーズについて、現状及び将来的な可能性も含めて解説する。
(2012年8月29日 13:20〜14:50)
工場、自動車、工業機械などが使用しているエネルギの内、65%以上は排熱として未利用のまま捨てられている。これらの捨てている熱を「熱音響機関」を用いて回収し、電気や冷却・加熱に再利用するために研究を行っている。 熱音響機関とは最近になって研究が開始された全く新しいエンジンであり,これまでのエンジンには無い、以下の特徴を有する。
本講演では、熱音響機関の概要並びに、本研究グループの最新の研究成果を紹介する。
(2012年8月29日 15:00〜16:30)
超臨界CO2ガスタービンは、CO2を超臨界状態の8~20MPa程度、35~550℃程度の範囲で圧縮、加熱、膨張、冷却して動力を取り出す閉サイクルシステムである。 中小規模の領域 (10万kW程度以下) では、蒸気タービン発電より高効率・低コストを実現できる可能性がある。 原理は1970年代に発明され、現在は米国サンディア国立研究所を中心とした研究が盛んで、数100kWパイロット規模の実証が進められている。 日本では、当所と東工大他が共同で小規模試験装置を製作し、原理検証に成功した。更に実用規模を想定した概念設計も実施した。 本発表では、原理と特徴、適用分野、研究開発の成果と見通し等について紹介する。