第1部 固体NMRによるリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池のデンドライト析出過程の解析
(2024年10月28日 10:30〜12:00)
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池の普及は進んでいるが、発火などの事故は依然として大きな問題となっている。電池が過充電されると負極活物質上にデンドライト状リチウムが析出し、セパレータを破って短絡の原因になるため、デンドライトの析出状況を的確に観測することは極めて重要である。
本講演では、固体核磁気共鳴法 (NMR) を用いたリチウムイオン電池やその他二次電池の負極上のデンドライト析出過程の精密観測について、NMRの原理からその場観測 (オペランド解析) 手法も含めた最新の研究成果までを紹介する。
- 電池の固体NMR測定
- NMRについて
- NMR測定の長所と短所
- 固体NMRの特徴 (7Li, 23Na)
- ex situ 測定とオペランド計測
- 炭素負極,その他電池材料のNMR観測
- 電池材料の7Li NMR, 23Na NMR信号シフトの要因と帰属
- リチウムイオン電池負極上のデンドライト生成過程および時間経過による変化過程の観測
- ナトリウムイオン電池電極内ナトリウムの状態分析
- NMRからわかるデンドライト析出メカニズム
第2部 CNTシートを用いたリチウム金属電極の開発とデンドライトの抑制
(2024年10月28日 13:00〜14:30)
リチウム金属負極は、理論容量密度が3860 mAh/gと非常に高いため、電池のエネルギー密度を飛躍的に向上させる究極の負極材料として期待されています。しかし、充放電時にデンドライトが発生することで、電流密度の低下や寿命の短縮といった課題が生じます。
本講演では、まずこの課題に対処するための世界最前線の研究事例をご紹介します。その後、カーボンナノチューブシート (CNTシート) を用いたリチウム金属負極技術について詳しく解説いたします。
- はじめに
- Li金属負極の研究背景と課程
- Li金属負極の開発動向
- CNTによるLi金属負極の開発動向と課題
- 産総研におけるCNT膜によるLi金属負極の実用化研究
- CNTについて
- CNT膜によるLi金属負極の評価
- デンドライト抑制メカニズム
- まとめ
第3部 有機・無機固体材料による金属リチウム負極の性能向上の検討
(2024年10月28日 14:45〜16:15)
金属リチウムは、現行負極である炭素材料の約10倍の理論容量、および卑な電極電位を示すことから、高エネルギー密度が期待されるLi-S電池やLi-air電池など、次世代二次電池の負極材料として注目されている。しかし、デンドライトの析出や溶解・析出型の反応に起因する大きな体積変化、また電解液成分の還元分解などの副反応のため、電極反応の可逆性が低い。電解液の還元反応生成物は電極表面 (電極・電解質界面) に堆積し、金属の析出形態・反応に影響を及ぼす。
本研究では、この界面の生成物 (界面相) を制御する趣旨で、有機・無機固体材料を検討してきたので、その機能や課題について紹介する。
- 研究背景
- 蓄電池の高エネルギー密度化
- 金属リチウム負極の適用と課題
- 有機・無機材料による金属リチウム負極反応の検討
- 有機材料
- 無機材料
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
- 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
印刷物は後日お手元に届くことになります。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。