リーマンショックによる傷が癒えたと思ったら、ユーロ危機、超円高、大震災/原発事故、電力不足等々の厳しい状況が続いている。押出成形業界も、原材料の値上げ等の逆風を克服しなければならない。厳しい環境の中で、少しでも多くの利益を確保するための手段の一つが効果的なトラブルシューティング (不良対策) ノウハウを習得・活用することである。
原料、成形装置、運転条件、制御等の要因が複雑に絡む押出成形のトラブルシューティングでは、人によって、出来栄えに大きな差が生じやすい。的外れな対策を講じると、損失を増やす危険性さえある。効果/費用の最大化を狙うには、経験麺と理論面で、バランスのとれたアプローチが不可欠になる。本セミナーでは、このような切実な要望を満足するためのトラブルシューティングの定石を、ステップを追って学習する。
押出成形での品質と生産性向上およびコストダウンを実現するために、ぜひ、ご参加ください。
- はじめに
- 成形不良を見分ける
- 成形不良の分類と代表的不良現象
- フィルムシートの成形不良
- 寸法・形状の不良
- 外観・表面状態の不良
- 物性不良
- 特殊フィルムシート成形での不良
- 発砲シートの成形不良
- 多層フィルムシートの成形不良
- なぜ不良か?
- 一次障害
- 二次障害
- 三次障害他
- 成形不良の実態を把握する
- 成形不良の検査方法
- 寸法・形状の検査
- 外観・表面状態の検査
- 物性の検査
- 成形不良の評価尺度 (例)
- 厚さむらの統計処理
- 厚さむらの周波数解析
- 比エネルギー消費量
- 成形不良の発生原因を明らかにする
- 成形不良現象と発生原因の相関
- 成形不良に係わるプラスチックの性質
- プロセス量の監視と記録
- 押出機でのプラスチック原料の挙動観察技術
- 溶融モデルとサージングの発生原因 (ソリッドベッドのブレークアップ)
- 運転条件の設定と制御に係わる問題 (代表例)
- 固体輸送部のバレル温度の設定
- バレル・ダイ本体の制御温度の変動
- CD厚さプロファイル制御の問題点
- 不良原因究明手段としてのコンピュータシミュレーション
- ミクロ的なシミュレーションプログラム
- マクロ的なシミュレーションプログラム
- ベント式押出機でのサージングの減衰特性
- ギアポンプアシスト型押出機の総合特性
- スクリーンのめづまり特性
- 共押出での流れ特性
- PID温度制御
- 成形不良をなくす/重点対策技術 [1]:ハード編
- 押出機関連技術
- 二軸押出機
- 溝付バレル
- バリヤフライト型スクリュ
- ミキシングエレメント
- スクリュ冷却
- ベント装置
- 発泡シート成形用押出機関連技術
- スクリュのフライト形状
- スクリュ基部のメントシール
- アダプター・フィルター関連技術
- スクリュヘッド部圧力調整器
- ギアポンプ
- スクリーンチェンジャー
- スタティックミキサー
- Tダイ関連技術
- 流路デザイン
- 表面処理
- リップ出口 (エッジ) の仕上げ
- 引取装置関連技術
- フィルムとロールの密着性
- シート成形用ロールの駆動系
- シート成形用ロールの湾曲補正装置
- 共押出成形装置
- フィードブロックとマルチマニフォールド
- 端部単層化装置
- 成形不良をなくす/重点対策技術 [2]:ソフト編
- 原料供給量の制御
- 樹脂温度制御
- 樹脂圧力制御
- バレル・ダイ本体の温度制御
- フィルムシートのMD平均厚さ制御
- フィルムシートのCD厚さプロファイル制御
- 走査式厚さ計
- 自動Tダイ
- 制御方法
- メルトバンクの計測制御
- バンクセンサー
- バンクプロファイルの制御
- 未来に向って
- 究極の押出機
- プロセス制御の高度化/トータル監視制御システム
- その他