2023年1月開催の国際展示会「CES2023」を見ると、OLEDを使用したTV用ディスプレイ機器のピーク輝度が飛躍的に向上した。性能向上の中心はOLEDパネルに有り、韓国Samsung Display (SDC) の量子ドットOLED (QD-OLED) の第3世代技術と、マイクロレンズアレイ (MLA) を搭載したLG Display (LGD) の白色OLED (WOLED) の第3世代技術による。ピーク輝度は両技術の競い合いで3000nitsに到達した。
一方、スマホやIT用OLEDにFMM蒸着に対して高開口率を実現できるホト加工技術がJDIなどから提案され開発が進められている。この技術は低諧調表示のクロストーク (色再現性低下) を低減する特長がある。そして、IT用機器のタブレットやノートPCへの最大のインフルエンサー企業AppleはOLED搭載のiPad Pro 11/13 (2024) を発売した。さらに、メタバース時代到来対応のXR機器ではシリコンディスプレイ (OLEDoS、LEDoS) の投資・開発熱が上っている。Appleは8K高精細のOLEDoS搭載のVision Proを発売した。
本セミナーでは、まず、CES 2024で展示されたTV用OLED (QD-OLED、WOLED) 、モニターやIT-OLEDそしてXR機器搭載のLCD、OLEDoS、LEDoSに関する構造や画質を技術解析する。さらに、機器の光学系効率を精度良く試算し、ディスプレイへの要求仕様を解き明かす。さらに、2024年5月開催のSID2024講演での次世代エース技術であるQD-EL、マイクロLEDディスプレイの最新技術内容も解説する。
- OLEDを中心とするディスプレイ・デバイスの構造と動作原理
- LCD、OLEDの構造と動作原理
- LCD
- RGB-OLED
- 大型WOLED
- Micro-Cavity
- フォトルミ (PL) QD、QD-OLED、QD-ELの構造と動作原理
- マイクロLEDディスプレイの構造と動作原理
- CES2024に見るTVを中心とする最新展示品動向
- Mini-LEDLCD、マイクロLED搭載機器トピックス
- OLEDディスプレイ搭載機器トピックス
- フレキシブルOLEDパネル、MR/VR・AR機器トピックス
- ディスプレイの戦国絵巻、進化の製品ライフサイクル
- CES2024の技術解説
- LGDの透明OLED技術解析
- SDCの第3世代QD-OLED
- LGDの第3世代WOLED (METATechnology2.0)
- CES2024展示ハイエンドTVの発売後の技術評価
- 第3世代QD-OLED技術搭載三星TVとLGDの第3世代WOELD技術搭載LGTVのSidebySide比較
- 2024年QD-OLED搭載三星最高級TVの外光反射・写り込み特性
- フォト加工OLED製造技術 (IDW2023,SID2024情報ベース)
- VisionoxのViP技術
- JDIのeLEAP技術
- 半導体エネルギー研究所SELのMML技術
- OLEDパネル初搭載のiPadPro11/13 (2024) の表示特性および画素技術
- iPadProのアピールポイントと製品仕様
- 低諧調クロストーク (色再現性低下) 対策を取り込んだTandemOLED画素設計
- 画素平面写真から読み解く画素断面構造
- AR・VR機器への画像表示光学系、VR・AR機器光学系とその進化
- XR用ディスプレイの構造と動作
- VR/MR光学系の分類、構成部品、光学系
- AR光学系の分類、構成部品、光学系及び市場動向
- MR機器搭載Pancake光学効率解析
- AR機器搭載Birdbath光学効率解析
- AR機器搭載Waveguide光学効率解析
- まとめと考察
- 光学系をベース
- セット重量
- ディスプレイ種類毎課題など
- SID2024におけるXR用ディスプレイ技術の発表内容解析と競合性変化のまとめ
- 次世代エース候補QD-EL、マイクロLEDディスプレイのSID2024に見る最新状況
- QD-ELとディスクリート型マイクロLEDの開発状況の振り返り
- SID2024におけるQD-ELとマイクロLED技術の発表内容解析
- まとめ:2024年の戦国絵巻と進化の製品サイクル
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