めっき技術の基礎と高度な品質要求に対応する応用技術

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本セミナーでは、発注者側が求めるめっき加工の必要性、品質保証5項目、表面改質との適合性、多層めっきと5M管理、めっき設計・技術仕様書の必要性、品質トラブル要素、品質チェックポイントの共有化、原価効率について、実践的に分かりやすく解説いたします。

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自動車関連部品を中心に、電機・電子機器のもの作りも含め、品質管理マネジメントシステムISO9001 (2015年版) のセクター規格としてIATF16949がスタートし、もの作りにおける不良の未然防止とムダの削減に対する統計的品質管理活動が強化されています。さて、各種材質を用いたあらゆる形状や大きさの成形加工部品には必ず何らかの表面処理 (表面改質) が施されています。このように表面処理はなくてはならない必須の加工技術であり、めっき技術はその一つです。水溶液を用いた湿式でめっき加工するときは、前処理工程、めっき工程、後処理工程、乾燥工程からなる比較的長い処理工程が必要です。  また、最近のめっき加工技術はJIS規格外のものが多くなり、各工程で各種化学物質を取り扱い、物理化学的処理や電気化学的処理を組合せて行なう特殊加工技術であることから、次に示す2つの制御技術をそれぞれレベルアップさせることにより高度化していくものであることを忘れてはなりません。

 しかし、現場・現物・現象において、これらをコントロールする難しさがあり、ここがめっき加工における品質管理の泣き所です。めっき加工品の要求品質の向上に対して最適な加工を継続するためには、製品設計、部品設計の段階でめっき設計仕様書を正しく記載し、かつ、めっき加工工程の重要管理ポイントを理解し、さらに維持管理するための水や金属の性質、電気化学の基礎知識などを再認識して実践しなければなりません。めっき技術はちょっと工夫をするだけで最先端の部品に高機能を付与することができる非常にポテンシャルの高い技術であり、グローバル経済の中でめっき加工技術は欠かせません。しかし、特殊加工技術であるがゆえに油断をすると品質トラブルに遭遇しやすいのです。従って、このセミナーの内容を修得することは重要です。  また、現場、現物、現象についての基礎知識を身に付け、もの作りにおける工程管理の整備、FMEA (不良の未然防止) 、MFCA (材料や時間のムダコスト解析) の取組みによりQCDのレベルアップ及びサプライチェーンの強化をはかることは重要です。

  1. 発注者側が求めるめっき加工の必要性と品質保証5項目
    1. 表面処理技術の種類とめっきによる表面改質の位置付け
    2. 物作りにおける湿式めっき加工技術の役割
    3. 国際競争下での物作りとめっき要求品質の明確化
    4. サプライチェーンにおけるめっき仕様と品質保証5項目
  2. 湿式めっき加工技術の基礎と求める表面改質との適合性
    1. 湿式めっき加工技術における重要な2つの制御技術
    2. 湿式めっき加工技術における電気化学反応とその制御
    3. 湿式めっき加工技術と耐食性 (防錆、防食) への影響
    4. 湿式めっき加工技術と重要管理ポイント (CCP) について
  3. 電解めっき法、無電解めっき法の組み合わせなど多層めっきと5M管理
    1. めっき加工技術の基礎 (加工プロセスと5Mの維持管理)
    2. めっき用素材 (Material) の成形加工方法と表面状態の影響
    3. めっき方法 (Method) の変動要因とその影響
    4. めっき設備 (Machine) の劣化要因 (特に付帯設備) とその影響
    5. めっき加工従事者 (Man) の技能レベルと管理能力の影響
    6. めっき工程管理計測 (Measurement) とManの役割
  4. 要求品質の向上と品質特性を把握するめっき設計・技術仕様書の必要性
    1. 機能部品の品質トラブルと不明確なめっき設計仕様
    2. 製品設計、部品設計におけるめっき設計仕様書と技術仕様書
    3. めっき加工発注者側における加工品設計とめっき仕様の見直し
    4. めっき加工発注者側とめっき加工受注者側のめっき品質認識のずれ
  5. めっき加工における 品質トラブル要素
    1. めっき品質とは?
    2. 標準化できないめっき工程の問題点とManの技能
    3. めっき工程の特殊性と工程管理における問題点
    4. Manの役割 (気づき) の重要性
  6. 発注者側と受注者側とにおけるめっき品質チェックポイントの共有化
    1. めっき加工における仕損品と死損品について
    2. めっき加工品受け入れ時の品質検査について
    3. めっき加工品の大気保管時の経時変化について
    4. めっき品質を安定化させるための発注者側と受注者側の連携とは
  7. めっき品質の安定化と原価効率性の追求
    1. めっき品質の安定化と原価効率性の追求とは?
    2. めっき品質トラブルを未然防止するための取り組み
    3. ひっかけ治具方式による電解めっきの場合
    4. バレルめっき方式による電解めっきの場合
    5. 微小部品を含む無電解めっきの場合
  8. まとめ
    • まとめ
    • 質疑応答
    • 個別質問

会場

TH企画 セミナールーム
108-0014 東京都 港区 芝4丁目5-11
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