本セミナーでは「知財戦略や戦略的特許出願、さらには特許情報の読み解き方」を踏まえ「実用化をめざしたメタマテリアル/メタサーフェス」に関する取り組みの俯瞰を試みます。
日時
- 2024年10月30日 10時30分〜 2024年10月30日 16時30分
プログラム
メタマテリアルは電磁波の分野で、V. G. Veselagoが1967年に負の屈折率をもつ物質を予言したことに始まります。D. R. SmithとL. B. Pendryが、2002年にGHzの周波数域で負の屈折率をもつ3次元の実物を製作したことで、メタマテリアルの研究がスタートしました。メタサーフェスは、光の波長よりも十分小さな構造体を 2次元的に配列したもので、 2011年にHarvard大 Capassoらが初めて実証に成功した、比較的新しい技術です。そのため、3次元のものをメタマテリアル、2次元のものをメタサーフェスと称するだけでなく、メタマテリアルがメタサーフェスを包括する上位概念として扱われることもあります。 メタサーフェスで、光の伝搬方向を制御できることが示されことで、レンズ (メタレンズ) などの光学素子が実現されただけでなく、MEMS (Micro Electro Mechanical Systems) やCMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor) イメージセンサーを製造しているファンドリーであれば、製造可能とされています。そして、メタレンズのユニバーサルな構造設計に対しては、光学解析ツールの提供をビジネス化する動きもあります。電磁波 (光波と電波) は波動現象であり、波動の伝搬速度、周波数や波長が関係します。波長以下のサイズをもつ微細構造を多数並べることで、波長よりも大きな物体を製作すると、観測される波動現象には、微細構造から決まる空間平均的な物性が自然界にない特性をもつようにできます (例えば、負の屈折率) 。電磁波は縦波と横波をもつベクトル波であり、音波は縦波のみをもつスカラー波ですが、いずれも波動現象であるため,電磁波で考案されたメタマテリアル/メタサーフェスに関する取り組みのいくつかは音波でも可能になります。 電磁波では、5G/6G周波数帯域 (ミリ波・テラヘルツ波) において、メタサーフェスを用いた反射板/駆動型反射板や屈折板が実現されています。光学メタサーフェスを用いることで、垂直に入射された光を偏波成分毎に分離して検出できることが実証され、将来のデータセンターやBeyond 5Gにおいて求められる、光インターコネクション (高密度テラビット級光配線や光送受信器) の安価な実現への道筋が示されています。さらには、医療機器向けIoT (Internet of Things) に用いられる、電力伝送までが実現されています。 光波では、メタサーフェスによる太陽電池の効率向上を契機に、超薄型高精細有機ELディスプレイ (OLED) が実現されており、今後のAR/VR用ディスプレイとして期待されています。光学メタサーフェス搭載で、薄型化・小型化を実現したLiDARに関するCES2024 での発表には、関わった企業すべてが参集しています。光学メタサーフェスでは、当初は金属を利用する表面プラズモニクスとの関係から、金属ナノロッドが用いられたが、金属による損失が問題となっていました。しかしながら、金属を用いるメタサーフェスよる損失の問題は、波長に応じた高屈折率誘電体 (n>2) を用いることで解消を図っています。 音波においては、メタマテリアルを用いた、自動車やエアコンの消音/遮音がすでに実現されています。障害物の超音波透過を実現する「超音波メタマテリアル」も考案されており、音波におけるメタサーフェスへの取り組みも始まっています。 均一温度環境下でも、メタマテリアルが熱輻射を吸収して、局所的に発生する熱を利用した熱電変換 (環境発電) が可能であり、この熱電変換を利用すれば密閉空間内に置かれた物体を冷却できる (非放射冷却) との学術的報告もあります。 メタマテリアル/メタサーフェスにおける、無反射をめざす学術的研究分野では、下記の取り組みがなされており、今後の発展が期待できます。
- ホイヘンスの原理に基づくホイヘンスメタサーフェス:設計要件が厳しい
- ブリュースター現象を用いた単層非表面構造のメタマテリアル (ブリュースターメタ薄膜とも称される) :設計は容易になるが、作製は複雑化
本セミナーでは「知財戦略や戦略的特許出願、さらには特許情報の読み解き方」を踏まえ「実用化をめざしたメタマテリアル/メタサーフェス」に関する取り組みの俯瞰を試みます。
- はじめに
- 企業活動の根幹 〜企業に課せられた課題は?
- 貴社:どちらで事業参入? 〜事業開発では時間軸に注目!
- 参考) 既存企業のInnovation:知の深化*知の探索
- 企業経営における意思決定 〜知財情報:未来予測の洞察に活用
- 企業活動と知的財産 〜知的財産の位置づけ
- 企業における特許の役割 〜ビジネス発想で時空を超える!
- 知的財産権:「技術進化の方向性」までも支配可能!
- 参考) 特許権:条件付き無償開放の「罠」
- Patent:企業におけるInventionの源泉 〜特許=課題×解決手段
- 視点) 特許出願:知的財産への投資 〜特許1件=100万円
- 視点) 戦略的外国特許出願とは? 〜どの国/地域から?
- 視点) 特許訴訟と弁護士費用
- 事業開発をめざす企業戦略:立案の基本指針
- 社会課題解決*ルール形成/活用:新たな市場形成へ
- 視点) 欧州グリーンディール (2019年12月) :欧州成長戦略
- 視点) 社会課題解決をビジネスに!
- 脱炭素・SDGs:欧州が仕掛けるゲームチェンジと新たな錬金術
- 欧州EV化政策の目的は?
- 参考) 「非市場戦略」への取り組み
- 視点) 具体的な今/目の前のFocus vs. 抽象化された大局
- 材料技術視点からみたメタマテリアル/メタサーフェス
- 2次元構造メタサーフェスなら、リソグラフィ技術が使える
- 比誘電率および非透磁率を制御するための構造
- メタサーフェスで用いられる位相遅延原理
- 高屈折率誘電体なら金属よりも低損失に!
- ホイヘンスメタサーフェス:ホイヘンスの原理
- ブリュースターメタ薄膜:ブリュースター現象
- 微細な周期構造の作製方法
- DUV (Deep Ultraviolet) リソグラフィ
- Meta MaterialsとST Microelectronics
- ナノインプリント・リソグラフィ
- Meta Materials:UV露光RML (Rolling Mask Lithography)
- TOPPANとEVG
- 電子ビーム・リソグラフィー 〜Character Projectionを採用
- 業界情報の収集 〜日経系新聞、日経BP、企業公開情報、・・・
- 無料公開情報の活用 〜政府資料、調査会社報告書概要/目次、・・・
- 企業HPの活用 〜沿革、求人情報 (注力事業分野、開発拠点) 、・・・
- 競合に関わる企業情報 〜有価証券報告書、Form 10-K、・・・
- 有価証券報告書 〜項目一覧
- 参考) 非上場企業のビジネス情報
- Form 10-K (SEC:Securities and Exchange Commission)
- 参考) 米国:Form 10-K vs. 日本:有価証券報告書
- 事例) Form 10-K:記載情報
- OSINT (Open-Source Intelligence) 〜過去・現在・未来?
- 業界/企業/技術開発の動向把握
- 利用可能な特許分類 〜FI/IPC、Fターム、CPC (日本:FIで対応)
- 参考) 欧州/米国特許検索 〜CPCも活用できるが・・・
- 特許情報検索 〜技術用語の選択
- 参考) 特許情報を「技術用語」で検索:どう取り組む?
- 業界動向を知る 〜出願人/現在の権利者から知る
- 企業動向を知る 〜出願人*要求特性 (*特許分類)
- 参考) 古株:出願人名で絞る vs. 新顔:要求特性で探索
- 特許情報の検索指針 〜技術用語=注目材料*用途*特徴*課題
- 参考) 特許明細書:効率的な読み解き方
- 技術情報 vs. 特許情報
- 事業開発をめざす企業:「技術の詳細を伏せた先行公表」を実施
- 企業の新たな動きを察知するには?
- 「出願件数の少ない最新動向特許」にどう取り組む?
- 先行特許への対抗策:「枠組みの取り方」がポイント
- 後発でも勝てる特許出願戦略とは?
- 事例) 後発でも、先行に勝てる!
- 「先行企業特許網の傘下」に食い込め!:指針
- 事例) ベストモードをクレーム化
- 特許情報の更なる有効活用 〜新規事業企画のヒントにも!
- 事例) 「企業の技術開発史」を知る〜審査官引用/被引用ツリーに注目
- 新規性と進歩性:主張方法は?
- 進歩性:「非容易想到」と理解すべき!
- 「新たな課題」に相当するか/否か?:判定法
- 素材企業のもつべき知的財産戦略
- 視点) Business Opportunity 〜Material Prices are Tumbling
- 視点) ビジネス発想特許で、事業を守る
- 「攻めと守り」を意識した特許制度の有効活用
- 視点) 「早期審査請求」の活用 〜早期事業化時の対応策
- 事業を支えるのは「改良発明」
- 事例) 特許を参入障壁に活用!
- 材料系企業は「国内優先権制度」を有効活用すべき!
- 視点) 「国内優先権制度」の活用
- 事例) 社内連携活動で、「強い特許」を創出
- 「攻めと守り」を分割出願で実現
- 事例) 「企業が重要視している技術」を知る
- 米国特許制度:継続性特許出願には要注意! 〜分割・継続・一部継続
- 米国特許制度 〜仮出願:メリットvs. デメリット
- 特許情報からみたレンズへの応用
- Metalenz 〜Harvard大からのスピンオフ
- MetalenzとST Microelectronics
- ST Microelectronicsがメタレンズを民生品に初採用
- TOPPANとEVG 〜ナノインプリントを用いたメタレンズ製造
- 市光工業 〜車両用灯具にメタレンズを活用
- 日本電信電話 〜ハイパースペクトルカメラ
- 太陽光発電の効率向上 〜Stanford大とSamsung
- 超薄型高解像度OLED 〜Stanford大とSamsung
- LiDAR (Light Detection And Ranging) の原理
- LCM (Liquid Crystal Metasurface) 搭載LiDAR
- 視点) Lumotive 〜CES 2024:共にLiDARに取り組む企業を紹介
- SONY:SPAD (Single Photon Avalanche Diode) をdToFビームステアリングに応用
- Adaps:dToF深度センサーの高性能化
- Seoul Robotics:3D監視/追跡ツール
- 参考) 自動車用レーダ
- LiDARカバー用近赤外線低反射フイルム 〜大日本印刷
- 透明メタサーフェス反射板
- NTTドコモとAGC 〜Metawaveから技術導入
- 参考) Metawave 〜LiDARに取り組む
- 積水化学 〜Meta Materialsから技術導入
- 参考) Meta Materials 〜UVナノインプリント
- TOPPAN (旧:凸版印刷) 〜立山科学との共同特許出願
- NTTドコモとAGC 〜Metawaveから技術導入
- メタサーフェス吸収板 〜TOPPAN (旧:凸版印刷)
- メタサーフェスアンテナ
- アンテナ小型化の実現法 〜高誘電率・低誘電正接の基板を採用
- 日本電業工作とKDDI 〜動的反射制御型アンテナ
- ジャパンディスプレとKDDI総合研究所
- Massive MIMO (Massive Multiple-Input Multiple-Output)
- 中興通訊 (ZTE)
- Dynamic RIS (Reconfigurable Intelligent Surface)
- 京セラ
- 金属上や水の近くでも使用可能なアンテナ
- AMC (Artificial Magnetic Conductor) に注目
- 透明メタサーフェス屈折板 〜京セラ
- アンテナ用レドーム
- 旭化成 〜変性PPE
- 古河電気興業 〜低誘電発泡PP
- 東京大と浜松ホトニクス
- エイターリンク (Stanford大での取り組みからスタート)
- 参考) 法規制緩和はBusiness Opportunity!
- 富士フイルムとダイキン 〜エアコン室外機の静音化
- 日産自動車 〜自動車特有の騒音を遮る
- ビクシーダストテクノロジー 〜透明吸音板
- 村田製作所 〜超音波透過メタマテリアル
- メタサーフェスへの取り組み事例
- 放射冷却 〜日産自動車とラディクールジャパン
- 熱電変換 〜東京農工大:環境発電と非放射冷却
- メタサーフェス
- 音響メタマテリアル
- SPAD
- 参加企業:10社 (2024年7月1日現在)
- 質疑応答
受講料
- 1名様: 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
- 複数名: 25,000円(税別) / 27,500円(税込)
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。 - 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
- 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
印刷物は後日お手元に届くことになります。 - ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
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- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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