化学物質規制の最新動向と企業に求められる対応

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本セミナーでは、化学物質管理について基礎から解説し、労働安全衛生法 (安衛法)における事業者の対応、リスクアセスメントの進め方と管理のポイント、化学物質の自律管理、個人曝露測定の事例について詳解いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 化学物質規制の最新動向とSDS・ラベルの活用、リスクアセスメントの実施

(2024年10月8日 10:30〜14:30)※途中、お昼休憩含む

 本セミナーでは化学物質管理の動向について、化学物質審査規制法 (化審法)とSDS三法 (化学物質排出把握管理促進法 (化管法)、毒物及び劇物取締法 (毒劇法)、労働安全衛生法 (安衛法)) を中心にSDS制度とともに説明する。特に、労働安全衛生法 (安衛法)において改正の著しい新たな化学物質管理についての全体像とリスクアセスメントの実施について事例をまじえながら解説する。  最初にGHSとPOPs条約に代表される国連の動向をまず把握する。一見関係がないように見える国内での化学物質管理の方向性が国連の方向性と対応していることが理解される。さらに、最近では定着した感のあるSDS制度についてグローバルな視点から説明する。SDS情報は化学物質管理の全体像を把握するのに有用であり、リスクアセスメントのための基本情報として重要である。  次に、化学物質審査規制法 (化審法)とSDS三法 (化学物質排出把握管理促進法 (化管法)、毒物及び劇物取締法 (毒劇法)、労働安全衛生法 (安衛法)) での化学物質管理の考え方を丁寧に説明する。日本国内での化学物質管理に係る法規制の枠組みをSDSに係る法令をもとに捉え直す。化学物質管理はSDSに始まりSDSに終わると言っても過言ではない。化学品規制法令はSDSに関連付けることで理解しやすくなる。特に、SDS第13項から第15項は対応する法令の全体像を示すものである。SDSの第14項の輸送に関するところでは、国連危険物輸送勧告とGHSとの対応についても説明する。第15項の法令に関するところでは、日本国内での化学品規制法令の主なものを取り上げて全体像を理解する。  続いて、最近プレゼンスの高まっている労働安全衛生法でのリスクアセスメントの実施について事例をまじえて説明する。ここでは、SDS情報等からリスクアセスメントを進める上でのポイントとリスクアセスメントを進める上でのツールについても説明する。  最後に、企業が事業を進める上での化学物質に係るコンプライアンスやサステナビリティの重要性が高まっていることを説明する。例として、GX (グリーントランスフォーメーション) をあげて化学物質管理の重要性を説明する。

  1. 本日のポイント
  2. 化学物質規制の最新の動向
    1. 国際動向 (GHSとPOPs条約等)
    2. 化学物質の危険有害性とGHS分類/SDS/GHSラベル
    3. 化学品に係る国内法規制の枠組み
    4. 化学品等の調達 (輸入を含む) 、製造 (研究開発を含む) 、販売 (輸出を含む) の際に留意する事
    5. 労災事故および環境事故の防止にあたり留意すること
  3. 化学物質審査規制法 (化審法)とSDS三法 (化学物質排出把握管理促進法 (化管法)、毒物及び劇物取締法 (毒劇法)、労働安全衛生法 (安衛法))
    1. 「化学物質」の言葉の整理
    2. 化学物質審査規制法 (化審法)における化学物質管理
    3. 化学物質排出把握管理促進法 (化管法)における化学物質管理
    4. 毒物及び劇物取締法 (毒劇法)における化学物質管理
    5. 労働安全衛生法 (安衛法)における事業者の責務と新たな化学物質管理
      • 安全衛生管理体制と化学物質管理体制
      • 化学物質管理者と保護具着用管理責任者の選任
      • 作業主任者の選任
      • がん原性物質と皮膚等障害化学物質
      • 管理濃度と濃度基準値 (個人曝露管理値)
      • 個人用保護具
      • 安衛則と特別則による管理
        • 有機則
        • 特化則
        • 粉塵則 等
      • SDSとリスクアセスメント
      • 労働災害時の対応 等
    6. SDS第14項と第15項に関連する法令対応
      • 国連危険物輸送勧告
      • 国内輸送関連
      • 消防法
      • 高圧ガス保安法
      • 火薬類取締法
      • 麻薬五法
      • 環境三法
        • 土対法
        • 大防法
        • 水濁法 等
    7. SDSとGHSラベルの管理と運用
  4. 労働安全衛生法 (安衛法)における化学物質のリスクアセスメントの実施
    1. リスクアセスメント対象物
    2. 化学物質リスクアセスメント指針
    3. リスクアセスメントの進め方と管理
    4. リスク低減措置と個人用保護具
  5. まとめ
    1. ビジネススキームを踏まえた化学物質管理の重要性 (GXを例として)
    2. まとめ

第2部 化学物質管理における個人曝露測定の実践と測定事例

(2024年10月8日 14:45〜16:15)

 本講義では、化学物質の自律管理で求められる個人曝露測定の役割と、実際に現場で効果的に実施する際のポイント等について理解することを目的としています。また、個人曝露測定を効果的かつ最適なコストで実施するためのノウハウについて、講師の経験や実例を用いて解説します。  本講座では、企業で活躍する現役の専門家が、化学物質の個人曝露測定について、実際の測定事例を交えながらわかりやすく解説します。講師の経験に基づいた、実際の現場で活用できるノウハウを盛り込んだ内容となっております。

  1. これからの時代に事業者に求められる化学物質の自律管理とは?
    1. 個別規制から自律管理への歴史的大転換
    2. なぜ化学物質の自律管理が必要なのか?
    3. 化学物質の取扱いに伴う経営リスク
  2. 化学物質の自律管理を成功させるキーは“個人曝露測定”
    1. 個人曝露測定ってそもそも何?
    2. リスクアセスメントにおける個人曝露測定の位置づけ
    3. CREATE-SIMPLEや作業環境測定などのリスクアセスメント手法と個人曝露測定の違い
  3. 個人曝露測定の実践
    1. 個人曝露測定を適切に実施するために必要な準備
    2. 最適なコストで個人曝露測定を実施するための重要ポイント
    3. 事例紹介1:プラントにおける個人曝露測定
    4. 事例紹介2:ラボにおける個人曝露測定
  4. 個人曝露測定結果に基づいた曝露対策
    1. 測定結果の読み解き方:正しく結果を解釈するためのポイント
    2. 曝露対策の方法と優先順位:保護具は最後の手段
    3. 呼吸用保護具の選択方法と留意すべきポイント
    4. 測定は1回で終了ではない:再測定の目的と推奨頻度
    5. 個人曝露測定結果に応じた健康診断:第4項健診について
  5. 終わりに
    1. より効果的に個人曝露測定を実施するために (専門家活用のススメ)
    2. 化学物質管理が目指すミッション・ビジョン・バリュー

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