樹脂の機能性付与・向上 (高分子絶縁材料コース)

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プログラム

第1部 高分子絶縁材料の高電界電気現象とフィラーの絶縁性への影響

~絶縁破壊を防ぐために~
(2012年10月5日 11:00〜12:30)

 絶縁材料として広く用いられている高分子材料の絶縁破壊のメカニズムについて概説するとともに、複合体において劣化に伴う破壊に及ぼすフィラーの効果について説明し、高分子絶縁材料の絶縁破壊がどの様な過程を経て生じるか、絶縁特性の劣化を経て破壊にいたる場合にどの様な要因が影響を及ぼすか、それらにフィラーがどの様に影響を及ぼすかを理解する。

  1. はじめに
    1. 気体の絶縁破壊理論は固体を考える時にも大切
    2. 液体・固体中への電荷の供給
    3. 電気機器で界面の弱点を嫌う理由
  2. 高分子絶縁材料の短時間破壊のメカニズム
    1. 高分子の絶縁破壊
    2. 電子的破壊
    3. 熱破壊
    4. 機械的破壊
  3. 高分子絶縁材料の長時間破壊とフィラーの効果
    1. 高分子材料の劣化現象
    2. 部分放電
    3. トリー
    4. フィラーの効果
    5. フィラー/高分子界面の影響

第2部 絶縁系高熱伝導樹脂材料のトレンドとフィラー設計技術例

(2012年10月5日 13:10〜14:40)

 絶縁系で2〜最大18W/m・Kの高熱伝導を発揮する熱可塑性成形材料〈ジーマ・イナス〉に用いたフィラー型熱伝導構造は様々なバインダ・システムに応用できる。  フィラー技術から出発して各種の絶縁系 高熱伝導材料を開発する材料設計思想について,熱可塑系の実用事例を始め,封止・接着用液状エポキシの2液型で最大7.3W/m・K,1液型で最大4.0W/m・Kという最高レベルの絶縁系熱伝導材料〈リコ・ジーマ・イナス〉の特性を中心とし,各種バインダシステムにおける熱伝導材料群を紹介する。

  1. 酸化物系フィラーによるバインダシステムの種類
  2. 絶縁系熱伝導性材料の設計思想
  3. フィラー選定の考え方
  4. 熱可塑タイプ
    1. 実用事例
    2. 放熱効果
    3. 成形精度
    4. 物性の概要
  5. 熱硬化タイプ
    1. 放熱効果
    2. 成形精度
    3. 物性の概要
  6. 熱硬化液状タイプ
    1. 材料の概要
    2. 2液型の使用方法
    3. 1液型の使用方法
    4. 物性の特徴
    5. 成形粘度
    6. 接着強さ
    7. 耐熱的信頼性
  7. 熱伝導材料の開発方向性

第3部 エポキシ樹脂のマイクロ / ナノコンポジット化による機械的特性・物理的特性の向上

~ 絶縁性との両立 ~
(2012年10月5日 14:50〜16:20)

 エポキシ樹脂は、電気絶縁性、接着性、耐薬品性、長期寸法安定性、成形性等多くの優れた特性を有する材料であり、高電圧機器、半導体等広範な機器に適用されている。  エポキシ樹脂をこうした機器に適用する上で、電気絶縁性に加えて、機械的特性、物理的特性の向上が必要となる場合がある。これには、樹脂・硬化剤の選定に加えて、適切な充填剤の適用が重要となる。  従来、充填剤として無機質マイクロ粒子に加え、柔軟なエラストマー粒子の添加が検討されてきた。さらに最近では、ナノスケールの微細な粒子を均一に分散させるナノコンポジット化技術が注目されている。  これらの技術について、電気絶縁性、機械的特性、物理的特性への効果を中心に解説する。

  1. エポキシ樹脂の特徴
  2. マイクロ粒子充填系
    1. 概要
    2. 充填粒子の種類、充填量の効果
  3. エラストマー粒子充填系
    1. 概要とエポキシ樹脂への効果
    2. マイクロ粒子との併用効果
  4. ナノコンポジット化技術
    1. ナノコンポジット概要
    2. エポキシ樹脂への効果
    3. マイクロ/ナノコンポジット化技術
    4. 応用展開
  5. まとめ

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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