抗がん剤の早期開発・承認取得のポイント

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本セミナーでは、抗がん剤の早期開発・承認取得について取り上げ、早期開発戦略における最適な開発計画、早期に承認を取得するためのポイント、臓器・がん種横断的な試験デザインについて詳解いたします。

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プログラム

第1部:抗がん剤の早期開発戦略、用法・用量設定、国際共同開発

 近年、日本での医薬品臨床開発は国際共同治験が増え (2018年以降50%以上) 、初回治験計画届においても国際共同治験が増えつつある (Ref 1) 。全治験計画届の疾患領域別では直近数年間 (2017年以降) で抗悪性腫瘍薬 (ONC) が約7割で最も多い (Ref 1) 。ONCの早期開発の探索的試験では、主に患者を対象に安全性、忍容性、PK、PDおよびバイオマーカー等を検討し、PK/PDや臨床薬理学的評価も含めて次相の臨床推奨用法・用量を決定する (Ref 2) 。また、FDAではONCでの最適な用法・用量設定に関するワークショップや関連ガイダンスが発行されている (Ref 3、 4) 。ONCの用法・用量設定では、開発早期での探索的試験/国際共同開発における評価と関連するため、初めて承認申請する際の用法・用量設定においても開発早期の評価は重要と考える。これまでONCおよび他の各疾患領域別の承認用法・用量の国内および海外との比較調査は報告されているものの、国際共同治験が増えた最近の承認薬に関する調査報告は限定的である。開発早期から国際共同治験に参加する事例が増えてきた現在において、国内および海外で治療薬が初めて承認された際の用法・用量を比較することはONC早期開発を改めて検討する上でも有益と考え、ONC以外の各疾患領域治療薬の承認用法・用量も含めて調査した。  最近の5年間に国内で承認された新規有効成分 (168品目以上) について、日本および米国での用法・用量を比較調査した結果を発表し、ONCの早期開発戦略および国際共同治験における日本の最適な開発計画に関するポイントを紹介する。

  1. 背景および目的
  2. 調査方法
  3. 調査結果:用法・用量の日・米比較結果
    (最近5年間に日本で承認されたONCおよびNon-ONC)
  4. 調査結果:ONC品目・開発戦略
  5. Project Optimusも踏まえた早期開発戦略
  6. ONCの早期開発戦略および国際共同治験における日本の最適な開発計画に関するポイント

第2部:抗がん剤の早期承認取得のための開発・申請戦略

 近年、承認を取得した新有効成分含有医薬品 (新薬) のうち、約7割は売上高6000億円以上の内外大手製薬企業によるものであり、規模の小さい製薬企業やベンチャーの苦戦が続いています。毎年のように数〜数十品目を承認申請する大手企業と数年に一度しか申請しない企業ではノウハウの蓄積や経験値に歴然とした差があり、それが新薬創出力の差となって表れています。国により長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造への転換が迫られ、新薬を出し続けなければ生き残れない厳しい時代に突入している現在、売上規模の小さい企業こそ、より高い新薬創出力が求められています。  本研修では、基礎・非臨床・CMC・臨床という医薬品開発の全領域をカバーする経験を有し、過去10年間に14品目の承認申請に携わってきた演者が、従来の医薬品開発プロセスの問題点を改善し、少しでも新薬創出力を上げ早期に承認を取得するための方策について、抗がん剤領域を一つの事例として解説します。

  1. はじめに
    1. 過去10年間に承認を取得した新有効成分含有医薬品の動向
    2. 薬剤オリエンテッドの危険性
  2. 医薬品開発の概略
    1. 第1相試験〜第3相試験の概要
    2. 希少な疾患に対する臨床評価
    3. マスタープロトコールに用いられる試験デザイン例
  3. 早期承認取得のためのポイント
    1. 明確なゴールイメージを持とう!
    2. 臨床的位置付けオリエンテッドとは?
    3. 申請適応症の承認動向を俯瞰しよう!
    4. ベネフィットとリスク
    5. 臨床データパッケージと効能・効果
    6. 有効性の評価項目
    7. 注意が必要な有害事象
    8. 非臨床データパッケージと効能・効果
    9. 早期承認取得戦略の効能 (臨床)
    10. 早期承認取得戦略の効能 (非臨床)
  4. 事例研究
    1. 肺がん治療薬の承認動向及び事例研究
    2. 結腸・直腸がん治療薬の承認動向及び事例研究
    3. 臓器・がん種横断的な試験デザイン
  5. おわりに

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