本講演の前半では、GX推進法の成立でその導入が決まり、注目の高まるカーボンプライシング (CP: Carbon Pricing) について、その考え方を基礎から解説するとともに、国内外の事例を紹介、その主要論点や制度設計上の留意点を解説する。
カーボンプライシングはこれまで、経済や産業の国際競争力にマイナスの影響を与えると考えられてきた。だが、過去30年間の世界の導入経験から得られるデータからは、必ずしもそうとは言えないことが分かってきた。それはなぜなのか、カーボンプライシングと企業、産業、経済成長との関係を論じる。
後半ではまず、国会で成立したGX推進法の中身を詳しく説明し、その意義をアメリカのインフレ抑制法と比較しつつ、国際的な脱炭素投資競争の文脈に位置づけて明らかにする。GX推進法では炭素賦課金 (2028年) とGX-ETS (2023年) の導入が決まった。今後、3段階を経て発展していくことになっているが、当面、2026年開始の第2段階へ向けた議論が進んでいる。その状況を解説し、その将来展望を論じることにしたい。
- 前半: カーボンプライシング:基礎編
- カーボンプライシングとは何か
- 炭素税
- 排出量取引
- その他
- カーボンプライシングの経済成長、産業への影響
- カーボンプライシングの政策効果
- 政策手段の組み合わせ
- 国内外の事例
- 欧州排出量取引制度 (EU ETS)
- 温暖化対策税 (日本)
- イギリス・ドイツの炭素税など
- 質疑応答
- 後半: カーボンプライシング:最新動向
- GX推進法とは何か
- その内容の概説
- 米国インフレ抑制法との比較
- 国際的な脱炭素投資競争のなかでのGX推進法の意義
- 排出量取引制度の設計を徹底的に解説
- 基本コンセプト
- 情報開示基盤〜GXダッシュボード
- GXリーグとカーボン・クレジット市場の関係
- GX-ETSの具体的内容
- GX-ETS参加企業に求められるもの
- 目標排出量および基準年度の設定
- 「超過削減枠」とは何か
- 排出量の算定と検証に関する論点
- 価格の安定化措置
- GX-ETSへのコメント
- GX-ETSの特徴とは何か〜EU ETSとの比較
- 自主参加型ETSの利点と欠点
- かつての「排出量取引試行制度」の失敗から得られる教訓
- GX-ETSは自主参加型ETSの欠点をどのように克服しようとしているのか
- GX-ETSは義務的制度に発展するか〜「段階的発展をめぐる論点」について
- 質疑応答
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