ユーザビリティエンジニアリング要点セミナー

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

本セミナーでは、米国FDAの要求事項およびIEC62366-1:2015の要求事項を分かり易く解説いたします。
また、ユーザビリティエンジニアリング実施のための手順書サンプルを配布して、SOPの作成方法についても解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

医療機器が高度化、複雑化するにつれて、ヒューマンエラーの発生が多発しています。ユーザビリティエンジニアリングは医療機器設計において欠かすことができない要素の一つであり、 かつ当局の関心が非常に高い分野でもあります。  2016年2月にFDAは「Applying Human Factors and Usability Engineering to Medical Devices」と呼ばれるガイダンスを発行しました。さらに欧州では、MDD から MDRへの改正において、ユーザビリティに関する要求事項が強化されています。  本邦において、医療機器企業は2024年3月31日までに、JIS T 62366-1:2022 「医療機器-第1部:ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用」 (IEC 62366-1:2015+AMD1:2020) への適合をもって、医療機器基本要件基準の第9条および第16条等で規定するユーザビリティへの適合をしなければなりません。  ユーザビリティエンジニアリングを実施して、使用エラーのない医療機器を設計開発することが目的です。そのためには、

などが求められています。

 IEC 62366-1は、ME機器のみではなく、あらゆる医療機器に適用されることに注意が必要です。また、ユーザビリティエンジニアリングは、ソフトウェアインターフェース以外のインターフェースにも適用されます。附属資料もインターフェースの一部とみなされます。  インターフェースは、人間の視覚、聴覚、触覚などによって認識されるすべてのものが含まれます。一般にユーザビリティエンジニアリングが適用されるインターフェースには、下記があげられます。

 IEC 62366-1は、難解です。医療機器設計開発においてはFDAガイダンスやIEC62366-1:2015に従い、人間工学的な要素を取り入れ、適切にユーザーインターフェースに注目したリスクマネジメントを実施する必要があります。これまではリスクマネジメントに包含されてきましたが、今後はユーザビリティエンジニアリング (ヒューマンファクターエンジニアリング) は、独立して実施しなければなりません。では、いったいリスクマネジメントとユーザビリティエンジニアリングでは何が異なるのでしょうか。  IEC62366-1:2015が要求するユーザビリティエンジニアリングファイルとはどういうものなのでしょうか。またユーザビリティエンジニアリング実施のためのSOPや様式はどういうものを揃えれば良いのでしょうか。いったいどのような手順書を作成し、どのような設計開発を実施すれば良いのでしょうか。  本セミナーでは、ユーザビリティエンジニアリングの基礎を分かりやすく解説します。またユーザビリティエンジニアリング実施のためのSOPの作成方法についても解説いたします。

  1. なぜユーザビリティエンジニアリングが必要か
    • ユーザビリティエンジニアリング「JIS T 62366-1:2022」への適合
    • なぜユーザビリティエンジニアリングが必要か?
    • 飛行機のパイロットの機種別ライセンス
    • 名古屋空港での中華航空機墜落事故
  2. ユーザビリティとは何か
    • ユーザビリティとは何か
    • 医療機器におけるユーザビリティエンジニアリングとは
    • 医療機器のユーザビリティエンジニアリングとは何か
    • 医療機器のユーザビリティエンジニアリングにとって大切なこと
    • 使用法の種類の関係
    • ユーザビリティエンジニアリングの対象となる医療機器とは
    • ユーザビリティエンジニアリングに関する国際規格
    • IEC 62366-1:2015 目次
  3. 用語の定義
    • IEC 62366-1:2015 用語の定義 (抜粋)
    • 注記4 使用法の種類の関係
    • IEC 62366-1:2015 用語の定義 (抜粋)
    • FDA 「Applying Human Factors and Usability Engineering to Optimize Medical Device Design」
      用語の定義
  4. 使用エラーとは
    • 使用エラー (USE ERROR) とは 〜IEC 62366-1:2015 用語の定義〜
    • 使用エラー (USE ERROR) とは 〜
      FDA 「Applying Human Factors and Usability Engineering to Optimize Medical Device Design」〜
    • 医療機器のインターフェースと使用エラー
    • 使用エラーとは
    • 「使用エラー」は「ヒューマンエラー」とは限らない
    • 使用エラーとは
    • 合理的に予見可能な誤使用とは
  5. 医療機器ユーザビリティエンジニアリングの要点
    • ユーザビリティエンジニアリングはインターフェースに注目する
    • ユーザインタフェース設計に注目する
    • 取扱説明書 (付属文書) はインターフェースの一部
    • 医療機器のユーザビリティエンジニアリングに対する留意点
    • どのような環境でどのような人が操作するかも重要
    • 合理的に予見可能な誤使用の検討
    • ユーザビリティエンジニアリングプロセスと設計プロセスの関わり
    • ユーザビリティエンジニアリングの結果は設計へのインプットとなる
    • ISO 14971とIEC 62366では適用範囲が異なる
    • 誤使用と使用エラーについて
    • 使用エラーの例
    • 異常使用の例
    • 可能性のある使用エラーとリスクコントロール (例)
    • リスクマネジメントプロセス (ISO14971) との関わり
    • リスクマネジメントとユーザビリティエンジニアリングの関係
    • ユーザビリティエンジニアリングプロセスのステップ
    • ユーザビリティエンジニアリングに関連するリスクマネジメント 〜リスク分析〜
    • ユーザビリティに関連するハザードおよび危険状態 (例)
    • ユーザビリティエンジニアリングに関連するリスクマネジメント 〜リスクコントロール〜
  6. ユーザビリティエンジニアリングファイル
    • ユーザビリティエンジニアリングファイル
    • ユーザビリティエンジニアリングはリスクマネジメントに含まれる
    • ユーザビリティエンジニアリングファイル (記載例)
  7. IEC 62366概要
    • ユーザビリティエンジニアリングに関する国際規格
    • IEC 62366-1:2015 目次
    • 4. 原則
      • 4.1 一般的要求事項
    • 4. 原則
      • 4.1.2 ユーザインタフェース設計に関連するリスクコントロール
    • 4. 原則
      • 4.1.3 ユーザビリティに関連する安全に関する情報
    • 4. 原則
      • 4.2 ユーザビリティエンジニアリングファイル
    • 4. 原則
      • 4.3 ユーザビリティエンジニアリングのテーラリング
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.1 使用関連仕様の作成
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.2 安全に関連するユーザインタフェース特性及び潜在的な使用エラーの特定
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.3 既知の,又は予見可能なハザード及び危険状態の特定
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.4 ハザード関連使用シナリオの特定及び記述
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.5 総括的評価のためのハザード関連使用シナリオの選択
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.6 ユーザインタフェース仕様の確立
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.7 ユーザインタフェース評価計画の確立 5.7.1 一般
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.7 ユーザインタフェース評価計画の確立 5.7.2 形成的評価の計画
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.7 ユーザインタフェース評価計画の確立 5.7.3 総括的評価の計画
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.8 ユーザインタフェース設計,実装及び形成的評価の実施
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.9 ユーザインタフェースのユーザビリティに関する総括的評価の実施
    • 5.ユーザビリティエンジニアリングプロセス
      • 5.10 UOUP
  8. ユーザビリティエンジニアリングプロセス
    • ユーザビリティエンジニアリングプロセスのステップ
    • 1.使用関連仕様 (要求事項書) の作成
    • 2.安全に関連するユーザインターフェース特性の特定
    • タスク分析とは
    • 3.既知の、または予見可能なハザードおよび危険状態の特定
    • ユーザビリティに関連するハザードおよび危険状態 (例2)
    • 4.ハザード関連仕様シナリオ (リスクの推定) の選択
    • 5.総括的評価のための使用シナリオの選択 (リスク判定)
    • 6.ユーザーインターフェイス仕様の確立 (リスクコントロール)
    • 可能性のある使用エラーとリスクコントロール (例2)
    • ユーザインターフェース評価計画の確立
    • 安全に関する情報の有効性判断基準
    • 7.形成的評価の実施 (検証)
    • 8.総括的評価の実施 (バリデーション)
    • ユーザビリティエンジニアリングファイル
    • 開発過程が不明なユーザインターフェース (UOUP) の評価
    • UOUP評価のプロセス
    • ユーザビリティエンジニアリングプロセスと設計プロセスの関わり
  9. ユーザビリティエンジニアリング実施例
    • 1.使用関連仕様 (要求事項書) の作成 (例)
    • 2.安全に関連するユーザインターフェース特性の特定 (例)
    • タスク分析 (例)
    • 3.既知の、または予見可能なハザードおよび危険状態の特定 (例)
    • 4.ハザード関連仕様シナリオ (リスクの推定) の選択 (例)
    • 5.総括的評価のための使用シナリオの選択 (リスク判定) (例)
    • 6.ユーザーインターフェース仕様の確立 (リスクコントロール) (例)

受講料

ライブ配信セミナーについて