バイオ製品におけるLCA実践とプロセスの環境負荷削減

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本セミナーでは、LCAが注目を集めている背景と意義を分かりやすく解説いたします。
LCA概要から製品のカーボンフットプリントの算定まで、事例を交えて丁寧に解説いたします。

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第1部 バイオ製品におけるLCAの考え方

(2024年9月11日 10:00〜12:00)

 バイオエコノミーは、枯渇性の化石資源ではなく再生可能なバイオマス資源に依存するシステムである。バイオ製品は、製品中の炭素が化石資源由来でなく短期間でカーボンニュートラルになるため、環境への負荷が少ないと期待されている。しかし、製品中の炭素が生物由来であるだけで「環境に優しい」と主張するのは誤りであり、バイオ製品が本当に「グリーン」かどうかは、ライフサイクルアセスメント (LCA) を行って初めて明らかになる。

  1. LCA の概要
    1. LCA の実施方法
    2. LCA の用途
  2. バイオ製品のLCA の概要
    1. バイオ製品のライフサイクルフロー図
    2. バイオ製品と配分
    3. 他の影響領域と帰結的なLCA

第2部 微生物培養・培地における環境負荷削減とプロセス効率化

(2024年9月11日 12:45〜14:15)

 培養プロセス開発の第一段階として、培地選定およびその最適化は高い生産効率ならびにコスト削減や環境負荷削減に重量である。培地は多数の成分を添加する必要があることから、その組成の組合せは膨大になる。このような広大なデザインスペースの中の最適値を一因子ごとの探索により最適解を見出すのは至難の業である。近年、統計学や機械学習を用いた手法が提案されているが、生産効率とコストや環境負荷削減は二項背反 (トレードオフ) の関係を同時に解決する方法は少ない。  本セミナーでは、広大なデザインスペースの最適値を効率的に探索できるAI技術を活用した最適培地の探索技術、二項背反に対応した多目的最適化に関する技術の詳細に関する解説する。最後に環境負荷削減への適用可能性やLCAとの連携可能性についても議論する。

  1. 培地最適化に関する課題
  2. 生産効率を目的変数としたAI支援培地最適化
  3. 多目的最適化への応用
  4. 環境負荷削減やLCAとの連携について

第3部 発酵プロセスにおける環境負荷削減とプロセス効率化

(2024年9月11日 14:30〜15:30)

 発養プロセス開発の主要な目的は、目標とされる生産コストを達成し、品質を保ちつつ安定した生産を実現することである。生産プロセスを効率化することでコストを低減できるが、現代ではコスト削減のみならず社会的要求により環境負荷の削減も重要とされている。長年の開発で蓄積されたノウハウがある領域ではこれらの目標を達成しやすいが、新規の取り組みでは効率的でない開発がしばしば行われる。  本セミナーでは、AI技術を活用した効率的な開発と環境負荷削減のための戦略を解説する。

第4部 糖代謝の制御可能な改変微生物の開発と化合物生産の収率向上

(2024年9月11日 15:45〜16:45)

 植物はその生産性から化合物生産のバイオマス原料として高いポテンシャルを有し、特に非可食の細胞壁成分は食料問題と競合しない有望な再生可能資源である。セルロース、ヘミセルロース、リグニンから成るリグノセルロース系バイオマスを分解すると、グルコースやキシロースなどの単糖が得られる。  これらの有効利用が重要であり、今回は糖代謝を独立して制御し、高収率で目的化合物を生産する技術、Parallel Metabolic Pathway Engineeringについて解説する。

  1. 微生物発酵による化合物生産の課題
    1. 細胞増殖と化合物生産のトレードオフ
    2. 複数の糖の同時利用
  2. Parallel Metabolic Pathway Engineering とは
    1. PMPE の概要
    2. PMPE の代謝デザイン
    3. TCA サイクルへの炭素流入の遮断
    4. Dahms 経路の導入による増殖能力の再獲得
  3. PMPE を用いた物質生産
    1. PMPE 株によるグルコース – キシロース混合糖からのMA 生産
    2. MA 生産株の炭素フラックス解析
    3. PMPE の汎用性

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