医療機器コーティングの開発事例と生体適合性評価

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 生体適合性ポリマーの開発と各種応用展開

(2024年8月27日 10:30〜12:00)

 生体適合性発現のメカニズムとして「中間水コンセプト」が注目されている。中間水コンセプトの概略と、中間水コンセプトを用いた日本触媒における生体適合性ポリマーの開発について紹介する。また、多くの中間水を有し、優れた生体適合性が注目されているGLMA系ポリマーの特徴と、いくつかの応用例、さらに架橋技術と組み合わせた機能化や、ハイドロゲルなどのトピックスについても紹介する。

  1. 生体適合性ポリマー
    1. 生体適合性
    2. いろいろな生体適合性ポリマー
  2. 中間水
    1. バイオ界面
    2. 中間水 不凍水 自由水
  3. ポリマー構造と中間水
    1. 側鎖官能基と中間水
    2. 分子鎖の運動性と中間水
  4. 中間水と血液適合性
    1. GLMA系ポリマーの血液適合性
    2. 組成と中間水
  5. 不凍水と血液適合性
    1. 中間水量が同じで不凍水量が異なるポリマーの比較
    2. PVPとPGLMA
  6. タンパク質付着性
    1. 血中タンパク付着性
    2. 等電点の異なるタンパク質の付着性
  7. 細胞接着性
    1. 抗血栓性と細胞接着性の両立
    2. HUVECの接着性
  8. 細菌付着性
  9. 汚損生物の接着
  10. 架橋技術との組合せ
    1. 耐水性と親水性
    2. 架橋塗膜の生体適合性
    3. 潤滑コート
  11. ハイドロゲル
    1. 人口関節
    2. 繊維強化ハイドロゲル

第2部 人工腎臓に対する新しい抗血栓性コーティングポリマーの開発

(2024年8月27日 12:50〜14:20)

 近年、COVID-19をはじめ、敗血症に対する治療技術の向上に伴い、ECMOや血液浄化療法 (持続的血液浄化療法) を長時間の血液体外循環にて行うことが多くなった。従来までの人工臓器デバイスよりさらに高い抗血栓性の性能が必要とされている。  今回、サイトカイン吸着を行う人工腎臓フィルターに対し、アクリルニトリルとMPCポリマーを重合した新たな抗血栓性ポリマーを創出した試みを紹介する。

  1. 人工臓器と抗血栓性
    • 補助循環装置
    • 人工血管
    • ECMO
    • 人工腎臓など
  2. 慢性腎不全 (人工透析膜) における抗血栓性の工夫と臨床データ
  3. COVID-19と高サイトカイン血症
  4. 高サイトカイン血症に用いられる人工臓器デバイス
  5. 新しい抗血栓性ポリマーPAN-MPC開発の試み

第3部 高分子バイオマテリアルの水和挙動評価法と生体適合性

(2024年8月27日 14:30〜16:00)

 バイオマテリアルの作製において生体適合性は重要な指標です。最近の研究により、物質の生体適合性は水和状態と相関することが明らかになりつつあります。  本講演では、バイオマテリアルにおける水分子の役割と機能との関連性について、現在わかっていることをご説明します。そして、バイオマテリアルの水和状態の解析方法・水中での表面の分析方法についてご紹介します。

  1. バイオマテリアル
    1. 様々な高分子バイオマテリアル
  2. 水和状態と生体適合性との関連性
    1. 中間水とは
    2. 様々な材料の水和状態と血液適合性との関連性
  3. 水和状態の解析方法
    1. 中間水の解析方法
      • 熱分析
      • NMR
      • 分光学的解析
    2. 中間水の解析事例
    3. 水中での表面解析方法
      • 接触角測定
      • 濡れ性評価
      • AFM (SPM)
    4. 水中での表面分析事例 (乾燥状態と湿潤状態の比較)

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて