本セミナーでは、 今回はリチウムイオン電池の製造プロセスで有機溶媒を使ってきた理由、水系への切り替えの可能性とその現実について説明いたします。
リチウムイオン電池はその黎明期より正極活物質をフッ素系バインダーと有機溶媒でスラリー化し、これを塗工、乾燥して電極を作ってきた。リチウムイオン電池を知らない人から見たら、「なぜ水を使わず、有機溶媒を使うんだろう?」と考えるかもしれない。当然のことながらこれには深い理由がある。 しかし、最近ではこの有機溶媒を出来るだけ使わない方法が求められる事が多くなり、それに併せて、様々な製造方法の提案がされている。正極を水系スラリーで塗工したらどうかという提案もその一つだ。 そこで、今回はリチウムイオン電池の製造プロセスで有機溶媒を使ってきた理由、水系への切り替えの可能性とその現実について説明していきたいと考えている。