化粧品や医薬部外品は医薬品と同様にヒトに用いることから製造販売者は製品全般について責任がある。製品を把握するためには規格及び試験法を設定することが基盤となる。
医薬部外品等は様々な成分から構成されているが、個々の成分に関する規格などの情報は公定書や通知等に示されている。しかし、多様な形態や特性を持った医薬部外品では規格及び試験法を適切に設定することは必ずしも容易ではない。そのため、医薬部外品原料規格や日本薬局方等の公定書や通知に示された内容や意図を充分に理解し、個別の事例に適用することが求められる。
そこで、医薬部外品等の原料を対象とした規格及び試験法の設定を念頭に置き、分析方法の基礎から各種の公定書の見方までを事例を通して習得することを目指している。
- 医薬部外品原料規格など関連する公定書の理解
~適切な規格及び試験法を作成するために必要な基礎知識を得る~
- 各種公定書・ガイドラインの基礎と解釈
- 医薬部外品原料規格2006 (外原規)
- 第16改正日本薬局方 (日局)
- 各種ガイドライン 等
- 各種説明会や通知の基礎と解釈
- 日局、外原規などの公定書の比較と相違点
- 医薬部外品等の原料規格の基礎と実際
~過不足のない的確な規格及び試験法を設定するための理解を得る~
- 規格及び試験法に設定すべき必須項目
- 確認試験、純度試験また定量法等の規格作成に必要な規格項目
- 規格及び試験法に設定すべき試験項目
- 示性値や物理化学的な試験項目を必要とする成分や品目
- 別紙規格の規格及び試験法の作成上のポイント
~新規成分や差別化のための有効成分に適切な別紙規格を設定する~
- 通知や説明会の内容等の解釈と理解
(重金属、ヒ素、確認試験と定量法の試験原理、標準品規格の実際等)
- 別紙規格における表記上のポイント
(性状の表記法、混液の表記法、クロマトグラフィーの試験条件等)
- 試験成績に基づく承認申請のための規格設定
~規格及び試験法を適切に設定するためのエビデンスを提示する~
- 品質担保のための規格を設定するための規格範囲
- 原料や品目による規格を設定するための結果評価の考え方 等
- 分析バリデーションを基礎とした規格試験と試験実施
~試験成績の信頼性を高める実務的なサポートが必要となる~
- 理化学分析の基本と規格設定に必要な測定
- 機器分析の保守、機器・器具のトレーサビリティー 等