製薬企業にとって、リスクを管理することは非常に重要です。しかしながら、リスクマネジメントは難解です。医療機器業界では、欧州が先行し、1990年代からIOS-14971が制定されました。しかしながら、医薬品業界は、2005年にICH-Q9「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」が合意され、翌年から本邦においても施行されています。つまり20世紀は製薬業界において品質リスクマネジメントの概念がないまま、要員の経験と勘でリスクが管理されてきました。
品質リスクマネジメントは、特定の部署だけが対応したり、手順書を作成するだけではありません。研究開発、臨床開発、製造販売後、流通、申請、査察にいたる製品のすべてのライフサイクル全般について、すべての部署がそれぞれの手順にリスクマネジメントの概念を取り込まなければなりません。そのためには、品質リスクマネジメントの基本的な考え方と規制当局の期待を十分に理解しなければなりません。
本セミナーでは、難解なリスクマネジメントを初心者にもわかりやすく解説いたします。
- リスクとは
- 「リスク」とは
- リスクとは
- リスク評価の実際 (R-Map法)
- 重大性と発生確率の低減
- 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
- 発生頻度の確率的表現
- 危害の程度
- 発生頻度
- 品質リスクマネジメントとは
- 品質リスクマネジメントとは
- ICH Q9とは
- 品質リスクマネジメントの原則
- 品質リスクマネジメントの要点
- 用語解説
- 改正GMP省令と品質リスクマネジメント
- GMP省令の一部改正
- 改正GMP省令 目次
- 改正GMP省令の要点 (追加・変更の要件)
- 品質リスクマネジメント (第3条の4)
- 逐条解説 (薬生監麻発0428第2号)
- リスクベースドアプローチとは
- なぜリスクベースドアプローチか 〜コンプライアンス・コスト・マネジメント〜
- FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
- リスクベースドアプローチとは
- リスクベースドアプローチの効能
- cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
- PIC/S GMP ANNEX 11 (2013.1.1改定施行)
- Risk Management リスク管理
- 製品とプロセスの理解
- リスクのとらえ方
- 一般的なリスクマネジメントプロセス
- 一般的なリスクマネジメントプロセス
- 【例】PCプロジェクターにおけるリスクアセスメント
- ハザード (hazard) の例 (ISO-14971)
- ハザード、危害、リスク
- リスク分析手法 (主なもの)
- FMEAとは
- リスク優先度 (RPN) とは
- リスク優先度 (RPN) の求め方
- リスク優先度 (RPN) とは
- FMEAの歴史
- 故障モードとは
- 故障モード影響解析 (FMEA:Failure Mode Effective Analysis)
- 故障モード影響解析 (FMEA)
- FMEAの目的
- FMEAの種類
- DRBFMとは
- 工程FMEAについて
- 工程FMEA実行の流れ
- FMEAの実施手順
- 重大性/確率/検出性 (SPD)
- 乾燥工程におけるFMEA実施例
- FMEA実施時の留意事項
- SOPの改訂
- 品質リスクマネジメントに関するSOP作成の注意事項
- SOP改訂のためのステップ
- リスクの発見 (リスクアセスメント)
- リスクを低減する (リスクコントロール)
- 関連する手順書の改訂