周知のとおり、近年、品質不正が露見し行政処分が続いている。そして製造販売業者の監査は機能していないとの指摘を受けている。現場を知らない未熟な監査員は、GMPの要件をチェックリストにして監査を行う傾向にあるため、企業ぐるみの改竄・隠蔽の摘発は期待できない。
今、求められているのは企業体質 (Quality culture) を監査できるQA員である。そのような監査能力は関連法規を読むだけで培われる訳ではない。数年間現場経験を積ませるのが望ましい。とはいえ、企業の規模等によってはQA員に数年間現場経験を積ませることはできないであろう。
そこで本講座は監査時の観察ポイントを具体的に挙げて教示し、QA員の監査能力を少しでもアップさせることを狙っている。
- 監査員として知っておくべき常識のおさらい
- PQS (医薬品品質システム) とは
- ルールベースGMPからリスクベースGMPへ
- PQS活動とバリデーションの関係
- QRM (品質リスクマネジメント) とは
- QRMで重要なこと
- 法令遵守の要請
- 品質不正問題を起こす遠因
- 品質不正問題に対する行政の動き
- コミュニケーションに不備があれば
- 誰が責任役員にGMP教育をする?
- QA業務
- そもそもQAとは
- コーポレットQA員は監査できる!?
- サイトQAは現場に足を運べ
- ALCOA+は5ゲン (現場、現物、現実、原理、原則) で確認
- 形骸化した自己点検からの脱却
- チェックシート方式の問題点
- 不適切なQuality Cultureと適切なQuality Cultureの例
- Quality Cultureは「KPI (重要業績指標) 」で評価
- 人材育成には適切な企業風土が必要
- データの信頼性を確認
- そもそもDI (データインティグリティ) とは
- データガバナンスシステムの構築
- 記録書の留意点
- 生データそのものの信頼性は大丈夫?
- 隠したがるトラブルを検出するには
- ダブルチェックの留意点
- 生データそのものの信頼性は大丈夫?
- オープニングミーティングでの留意点
- 監査時の心得
- 監査員に要求される資質
- 監査の仕方
- 監査での4つの慣用語
- 相手のペースにはまらないためには
- プラントツアーの巡回経路例
- プラントツアーでどこを見る?
- 倉庫のチェックポイント
- 更衣室のチェックポイント
- ヒューマンエラーリスクのチェック
- クローズアウトミーティング
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