生体・医療用接着剤の材料設計とその評価

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本セミナーでは、生体・医療用接着剤について取り上げ、生体・医療用接着剤の組織接着性、生分解性、操作性などの物性制御について詳解いたします。

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プログラム

第1部 分子制御によるバイオマテリアルの開発と組織接着性・生体適合性・操作性の向上

(2024年6月20日 10:30〜12:00)

 高分子からなる医療用接着剤は、手術後の合併症 (癒着や出血、炎症、感染など) を予防する医療材料として、臨床現場で広く使用されている。しかし、適用する臓器や目的によって求められる材料物性は大きく異なり、生体適合性や生分解性、組織接着性、操作性など様々な物性を制御する必要がある。  本講演では、高分子ゲルの基礎から、医療用接着剤の実用例や最新研究の動向について紹介し、生体高分子のゾル – ゲル転移挙動や液 – 液相分離に着目した医療用接着剤の開発について解説する。

  1. 医療用接着剤の現状と研究動向
    1. 高分子ゲルの分類と構造
    2. 医療応用に向けた材料設計と実用例
    3. 術後合併症を予防する医療材料
    4. 組織接着の課題と材料設計
    5. 医療用接着剤の最新研究
    6. 液型組織接着剤の開発
    7. ゾル – ゲル転移制御のための分子設計
    8. 接着剤の機能評価
    9. 癒着防止材への応用事例
    10. 液 – 液相分離技術の活用
  2. 細胞移植用接着剤の開発
    1. 接着剤の多機能性
    2. 多孔化による細胞移植への応用事例

第2部 伸縮性・接着性をもつ生体適合性ハイドロゲルの開発

(2024年6月20日 13:00〜14:30)

 3次元網目構造をもつ含水性ハイドロゲルは、その特性から生体との親和性が高い材料として注目されており、化粧品、コンタクトレンズや紙おむつをはじめとして身の回りにも多くの製品が上市している。  本講座ではハイドロゲルの基礎から応用、特に接着性の付与を意図した生体適合性ハイドロゲルを中心に、機能性ハイドロゲルの開発について概説する。

  1. ハイドロゲルとは
    1. ハイドロゲルの定義と分類
    2. 生体適合性とハイドロゲル
    3. ハイドロゲルの調製と評価法
  2. 機能性ハイドロゲルの開発
    1. 刺激応答性ハイドロゲル
      1. 刺激応答性ハイドロゲルの設計と機能制御
    2. 生分解性ハイドロゲル
    3. 高強度・伸縮性ハイドロゲル
    4. 接着性・自己修復性ハイドロゲル

第3部 細胞シートを用いた腹膜再生、癒着防止効果と生体外腹膜モデル

(2024年6月20日 14:45〜16:15)

 腹膜の傷害は、中皮細胞の脱落から始まると考えられています。腹膜透析による腹膜の肥厚や術後の癒着が問題となっています。  本講演では、この解決策の一つとして、細胞シート工学に着目し、中皮細胞シートを用いた研究を紹介いたします。細胞を用いた新たな治療戦略として、これからのバイオ医療の閃きとなれば幸いです。

  1. 腹膜再生
    1. 腎不全患者の現状と腹膜透析
    2. 細胞シート工学の原理とその応用
    3. 単層中皮細胞シートの作成とその特徴
    4. 腹膜傷害マウスへの単層中皮細胞シート移植とその効果
  2. 癒着防止
    1. 術後の癒着防止材
    2. 2層中皮細胞シートの作成とその特徴
    3. 癒着ラットへの2層中皮細胞シート移植とその効果
  3. 生体外腹膜モデル
    1. 単層腹膜モデルの作成とその特徴
    2. 肝細胞増殖因子 (HGF) の効果
    3. 3層腹膜モデルの作成とその特徴
    4. 溶質透過試験による腹膜モデル評価
  4. まとめ

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