包装は密封が条件であり、密封のためにヒートシール (HS) 技術が一般的には利用されている。食品、医薬品、化粧品他の包装対象物、包装仕様、そのHS材料、充填包装機によりHS条件は異なる。2022年9月にEU2022/1616の規則が発表され2022年10月10日より施行となり、Recycled PlasticsがEU市場で食品接触用の包装フィルムとして利用できるようになった。更にEUの「包装及び包装廃棄物指令」が規則に格上げされて2024年に公布される。HS層の中にrecycled PEやPPが配合される。特に影響はないがHS層として使用する場合は認可されているかを確認する必要があるので説明する。また紙ベースの一次、二次包装も増加の傾向であり、循環型パッケージの面から天然物由来のHS剤を模索している。
本セミナーでは、適正なHSをするためにどのような点に留意すべきか、またよく起こるHS不良の国内外の事例をあげて説明し対応策やいわゆるHS技術以外のシール技術やその適用事例を説明する。
- ヒートシールの基本
- 現在のHS技術と最近開発された温度制御技術を説明
- シール条件
- ヒートシール曲線
- シール温度の設定
- ヒートシール材料と充填包装機の留意点
- フィルム及びextrusion coatのオレフィン系樹脂
- 溶剤タイプのヒートシール剤
- 二つのシール温度帯を有するヒートシール剤
- 易開封のために部分的に弱シールにする方法
- 水性HS剤のメリット、デメリットの考察
- 包装材料の仕様と適正なヒートシール技術の選定
- 包装仕様設計と内面シーラントの設計
- 充填包装機とシール方法
- ヒートシール軟包装袋及び半剛性容器の試験方法
- ヒートシール材料とSDGs対応の考え方
- ドイツのHS温度を部分的に変える新しい発想の制御方法
- 主なヒートシール不良と対応策の事例
- よくある不良の事例について原因と対応策
- OPP仕様における国内の包装仕様と海外の場合の設計の違いとトラブル
- ヒートシール後の密封性の確認方法
- 簡易方法
- 検査機の使用
- 適正なヒートシールをするために
- 包装材料の保管法
- 充填包装機の留意事項とトラブル事例
- ヒートシール以外のシール技術
- 基本的なHS技法とトラブル対応事例を説明
- 超音波シール
- 高周波シール
- 誘導加熱シール
- インパルスシール
- コールドシール
- EU2022・1616及び「包装及び包装廃棄物指令 (規則に格上げ) のHSへの影響説明
- 紙ベース包材の場合のHS層の工夫
- 熱伝導性、充填包装機適性など紙ベースの二次包装の事例と考察
- HS性を有する紙仕様の事例
- 医薬品包装におけるHS剤の検討事例
- 循環型パッケージ対応における
- 包材のcertified resin/再生再利用樹脂 (循環型ポリマー) とHS層の考察
- 回収PTPの剥離及び再生の考察
- ケミカルリサイクルにおけるPE, PPの考察
- モノマテリアル仕様指向におけるHS層の考察
- 海外の既存の回収ルート利用のモノマテリアル仕様の指向
- フィルムの場合、紙仕様の場合
- 再生のための脱インク、脱HS剤、デラミネーション対応の考察
- 日本はEU向けの包装製品の包材のr PE, rPPをどこから入手するか。
- EUのrecycled plasticsの配合割合をクリアするには、HS層にrecycled plasticsを全面的に使用する以外に方法はない。
必要量が入手できるか。
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