日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

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本セミナーでは、国内での業界自主基準や食品衛生法の改正状況、今後の動向、欧米での容器包装の法規制、日・米・欧の比較まで分かりやすく解説いたします。

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ポジティブリスト制度は、2020年6月1日施行され5年間の経過措置を経て、来年完全施行となる。完全施行後 (2025年6月1日) は、ポジティブリスト形式、収載物質が改正されることとなった。食品衛生法で定めた器具・容器包装事業者の義務 (1合成樹脂の器具・容器包装にはポジティブリスト収載原材料のみ使用2適正製造管理3情報伝達) は変更なく継続する。完全施行後のポジティブリスト改正は、2023年11月23日に公布され、ポリマーの規制 (使用食品区分、使用温度) が撤廃され、ポジティブリスト対象樹脂は、現行71分類から21分類に統合された。ポジティブリスト収載物質は、高分子は構成するモノマーに変更となり、添加剤は、天然由来物質、無機物などがポジティブリストの対象外となる。現行ポジティブリスト収載物質は、改正ポジティブリストでカバーされているが、改正ポジティブリスト適合の確認は必要である。さらに、ポジティブリスト制度の導入に伴い、現行の器具容器包装の規格基準とポジティブリストの整合性から、合成樹脂規格及び用途別規格の改正、削除案が出された。  本講演では、現行及び完全施行後のポジティブリスト制度を詳細に説明する。日本、欧州、米国の容器包装規制、および安全性試験・評価について説明し、その違いについて述べる。欧州では、事業者は、食品に接触する素材および製品を「適正製造基準 (GMP) 」に基づき正しく製造し、「プラスチック規則」に適合していることを確認し、「適合宣言書」を発行して安全性を宣言することが求められる。このプラスチック規則を説明し、この欧州規則への適合性の確認手順について概説する。米国では、食品接触材として連邦規則又はFCN届出制度に適合した物質を使用し、「適正製造基準」に従って、器具・容器包装を製造することが求められる。連邦食品医薬品化粧品法、及び規格・基準を定めた連邦規則集により、接着剤・コーティング剤、紙・板紙、プラスチックポリマーの個別規格、添加剤等の規格、及び申請制度である、FDA登録制度、FCN届出制度、及び安全性の判断基準につい述べる。日本、欧州、米国との、ポジティブリスト制度における、対象物質、GMP、情報伝達、新規物質申請制度の比較を行い、安全性に関する考え方の違いについて説明する。

  1. 日本における食品用器具・容器包装規制
    1. 食品衛生法の改正
      1. 改正食品衛生法体系
        • 法律
        • 政省令
        • 告示
      2. ポジティブリスト制度概要
      3. ポジティブリスト制度での事業者の義務
        1. 器具容器包装の原材料をポジティブリスト収載物質に限定
        2. 器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理 (GMP)
        3. 情報伝達
          1. PL制度適合
          2. 食品衛生法適合
          3. 経過措置適合
  2. 器具・容器包装製造事業者の届出
    1. 現行ポジティブリスト (2025年5月31日まで)
      1. 一般規格
      2. ポジティブリスト規定方法・形式
      3. ポジティブリスト収載物質
        1. ポリマー
        2. コーティング材
        3. 添加剤、塗布剤
    2. 完全施行後ポジティブリスト (2025年6月1日以降)
      1. ポジティブリスト改正公布 (2023年11月30日)
      2. 対象範囲改正
      3. 規制の撤廃
      4. ポジティブリスト規定方法
        1. 使用可能樹脂の新グループ化
        2. ポジティブリスト新形式
      5. ポジティブリスト収載物質改正
        1. ポリマー (コーティング材含む)
          • ポリマー樹脂
          • 樹脂の構成モノマー
  3. 添加剤
    1. 食品衛生法の合成樹脂規格基準改正案
      1. 一般食品用合成樹脂規格基準の改正
      2. 器具・容器包装用途別規格の改正
    2. 既存物質の規格改正申請及び新規物質申請
      1. 既存物質の規格の改正
      2. 新規物質申請
    3. ポジティブリスト対象範囲各論
  4. 欧州における容器包装の法規制
    1. 欧州総括的規則
    2. 食品と接触することを意図した材料および物品の適正製造基準 (GMP)
    3. プラスチック規則
      1. プラスチック材料および製品の欧州市場投入
      2. ポジティブリスト
        1. 認可されたモノマー、他の出発物質、微生物醗酵高分子
        2. 添加剤、製造助剤
        3. 化学物質のグループ規制
      3. 材料及び製品への規制
      4. 食品疑似溶媒
      5. 多層材料及び製品のEU規則
      6. 適合性試験
  5. 特殊移行量試験
  6. 総移行量試験、
    1. 適合宣言
    1. プラスチック規則ガイドライン
      • 対象範囲
      • 接着剤
      • 印刷インキ
      • 抗菌剤等
    2. サプライチェーンの情報に関するガイドライン
      1. 適合宣言伝達方法、義務事業者
      2. 適合宣言事例
    3. 新規物質の申請
    4. 安全性評価
  7. 米国における容器包装の法規制
    1. 連邦食品医薬品化粧品法
    2. 連邦規則集 (ポジティブリスト)
      1. 一般規則
      2. 適正製造基準
      3. 接着剤、コーティング材
      4. 紙・板紙
        1. 溶出試験
        2. 食品分類・疑似溶媒
      5. ポリマー
        1. オレフィンポリマー
        2. ナイロン樹脂
      6. ラミネート品
      7. 添加剤、製造助剤
    3. FDA認可申請制度
    4. FCN届出制度
      1. FCN届出範囲
      2. 移行試験・推定1日摂取量
      3. 毒性試験
      4. 安全性評価
  8. 日・米・欧のポジティブリスト制度比較
    1. ポジティブリスト制度・GMP・情報伝達等
    2. 新規物質申請制度
    3. 再生プラスチックの容器包装使用規制

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