昨今、核酸医薬、遺伝子治療、細胞治療などの新規モダリティ (治療手段) による医薬品が上市されるようになり、これまで治療が困難であった難治性希少疾患や症状を創薬ターゲットとする新たなアプローチとしても注目されている。なぜ新規モダリティ医薬品が注目されているのか、どのような場面でビジネス評価が必要になってくるのかを確認し、新規モダリティ医薬品の導出・導入や相移行の意思決定に際し重要な役割を担うビジネス評価として事業性評価を取り上げ、その概念や計算方法などの基礎を解説する。
また、新規モダリティ医薬品の事業性評価の特徴として、モダリティ自体や対象となる疾患を扱った経験が乏しく、また社会的にも情報量が少ない状況から、製品自体の特徴から発生するビジネス課題が多く、2024年度薬価制度改革ではイノベーションの評価にも重点が置かれるなど、新規モダリティ医薬品の適正薬価取得に対し追い風となる面もある。一方、新規モダリティ医薬品はアカデミアやスタートアップ企業と製薬企業との協業が発生することから、資金調達や出資方法、企業としての成長戦略や投資戦略、アライアンス方法といった企業自体の特徴から発生する課題も考慮しなくてはならない。
本セミナーでは新規モダリティ医薬品の特徴を踏まえた事業性評価項目のポイントについて、事例を交えて解説する。
- 中外製薬 株式会社 とは?
- 開発段階における市場規模/売上予測とその限界
- 売上予測の4つの目的とタイミング
- 疫学/需要モデルの構成要素と情報源
- 売上予測の研究開発ステージと粒度
- ビジネスの価値評価として売上予測は万能か
- マネジメントの質と成功の可否
- 戦略的マネジメントとオペレーションマネジメントの関係
- 意思決定を支援する事業性評価とその概念
- 事業性評価のゴール、4つの目的とタイミング
- 事業性評価を理解する上での重要な指標
- 事業リスクと4つの事業性評価の実施方法
- 正味現在価値 (NPV) と不確実性を考慮した正味現在価値 (eNPV)
- 事業性評価のアウトプットとその解釈
- 意思決定の質を高めるために重要な6つの要素
- 開発段階における事業性評価と重要となるTPP
- TPPの意義と作成のポイント
- TPP作成のタイミングと事業性評価項目
- 事例から見えてくるTPP作成に重要な3つのポイント
- 新規モダリティ (治療手段) の特徴
- 治療モダリティ (治療手段) の変遷
- 希少疾患ビジネスへの期待と不安
- 新規モダリティの上市品と開発品
- 新規モダリティ製品 (核酸医薬、遺伝子治療、細胞治療等) の特長
- 新規モダリティのビジネス評価のタイミング
- 新規モダリティの事業性評価
- 新規モダリティの特徴とビジネス課題
- ビジネス課題と事業性評価項目との関係
- 売上構成要素 (対象患者数、薬価・アクセス) の留意点と推計方法
- 2024年度薬価制度改革の意味するところ
- 費用構成要素 (研究開発費・期間、製造原価、営業費) の留意点と推計方法
- 不確実性要素 (シナリオ、幅、成功確率) の留意点と推計方法
- 経済条件要素 (一時金/マイルストン支払、売上ロイヤルティ等)
- 導出入候補品の事業性評価に用いる会計基準とは
- 製品チームや経営から信頼の得られる事業性評価を目指して
- 中外製薬での事業性評価実施の流れと、確認ポイント
- 事業性評価がネガティブとなった場合の対処方法
- 事業性評価の役割と目指すところ
- 市場調査と売上予測/事業性評価の関係
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
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- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
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