基材表面への防曇性付与と持続性の向上

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本セミナーでは、防曇性、除曇性とその持続性の評価、透明材料の曇り具合の評価のポイントについて詳解いたします。

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プログラム

第1部 ぬれ性制御を利用した防曇処理の最新開発動向

(2024年5月24日 10:00〜12:00)

 透明基材表面に微小水滴が付着すると“曇化 (曇り) ”が発生する。曇化を防止する防曇処理は、安心・安全、快適性、機器の信頼性や効率化の観点から、我々の日常生活において極めて重要な表面処理の一つである。  本講演では、曇化をぬれの観点から考え、防曇表面をいかにデザインするか? 親水性、撥水性のいずれが好ましいのか?これまでの研究事例を紹介しながら分かりやすく詳細に解説する。

  1. ぬれの基礎
    1. 静的接触角/動的接触角
    2. 親水性/超親水性表面とは?
    3. Cassieの式 (凹凸表面におけるぬれ)
    4. Wenzelの式 (複合表面におけるぬれ)
    5. 親水性/超親水性を得るためには?
  2. 防曇処理の研究事例
    1. 曇り (曇化) のメカニズムとぬれ性制御の重要性
    2. 防曇処理のカテゴリー
      1. 親水化/超親水化/吸水化
      2. 超撥水化
      3. 両性化 (親水/撥水・撥油)
    3. 国内外の防曇処理の最新研究開発動向
    4. これまでの防曇処理の課題と問題点
  3. 自己修復型透明防曇皮膜
    1. 自己修復型透明防曇皮膜の国内外の研究開発動向
    2. 自己修復型多機能透明防曇皮膜
      • 自己修復性
      • 抗菌性
      • 水中超撥油性
    3. 大面積処理/撥油性 (防汚性) 付与技術
    4. インテグラルブレンド法による自己修復型透明防曇皮膜の簡易作製技術
  4. その他トピック
    1. 滑水性に優れた透明親水性皮膜

第2部 防曇性を発現するコーティング用モノマーの開発とその応用

(2024年5月24日 13:00〜14:20)

 本セミナーでは、防曇コーティング技術の概要 、防曇コーティングに用いられているモノマー原料について解説します。トピックスとして、当社が開発に注力している多官能モノマーであるポリグリセリン系モノマー (アクリレート、アルコキシシラン) の開発経緯と材料特性、さらに、ポリグリセリン系モノマーのアプリケーションとして防曇ガラスコーティング技術をご紹介します。

  1. 防曇コーティングの概要
    1. 防曇とは
    2. 防曇メカニズム
    3. 防曇コーティングの応用例
    4. 防曇コーティングの課題
    5. 防曇コーティングに用いられるモノマー
  2. ポリグリセリン系モノマーについて
    1. ポリグリセリンと水の関係
    2. ポリグリセリン系モノマーの材料特性 (アクリレート・アルキルエーテル)
    3. ポリグリセリン系モノマーと防曇
  3. ポリグリセリン系 モノマー を用いた防曇コーティング
    1. ポリグリセリン系モノマーからなる硬化塗膜の防曇メカニズム
    2. ポリグリセリン系アクリレートによる防曇コーティング
    3. ポリグリセリン系アルコキシシランによる防曇ガラスコーティング
    4. レベリング剤との併用による防曇性の向上技術
  4. 製品紹介
    1. SYシンテック® SAシリーズについて
    2. SYシンテック® SIシリーズについて

第3部 ポリシルセスキオキサンをベースとした耐傷つき性防曇コート膜の開発と応用展望

(2024年5月24日 14:30〜16:00)

 有機-無機ハイブリッド材料は、有機物の柔軟性、加工性と無機物の耐久性といった両者の特長を併せ持つ材料として注目されてきた。吸水性防曇材料は、一般に柔らかいものが多く、耐傷つき性が不足しているため、用途に限りがあった。  最近、耐傷つき性に優れた材料が開発されているが、ここでは、ポリシルセスキオキサンに親水性機を導入した構造を基本骨格とした耐傷つき性防曇コート膜の開発研究について紹介したい。

  1. 防曇コート膜について
    1. 防曇コート膜の種類とメカニズム
    2. 防曇コート膜の必要性
  2. ポリシルセスキオキサン
    1. 基本的な性質
    2. 合成法
    3. 応用
  3. 親水性ポリシルセスキオキサンをベースとした耐傷つき性防曇コート膜
    1. アミノ基を親水性基とするもの
    2. 水酸基を親水性基とするもの
    3. アンモニウム基の導入
    4. 親水性架橋基の導入
    5. 今後の展望

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