第1部 車載用リチウムイオン電池の熱暴走事故の発生メカニズムとその安全化技術開発の現状
(2024年5月28日 10:00〜11:20)
- LIB発火事故報告例
- LIB熱暴走メカニズム
- 構成材料の熱挙動、正極材、負極材、セパレータ、電解液、DSC、ARC分析
- 熱暴走〜電池内部の発熱速度と熱の散逸速度
- 熱暴走のトリガー 〜 内部ショート
- 金属コンタミネーションによる物理ショートと化学ショート
- 内部ショートのシミュレーション
- 釘差しテスト
- 圧壊テスト
- 安全化対策
- 金属異物混入の抑制
- 難燃電解液
- 組セルの延焼防止技術
- まとめ、今後の展望
第2部 リチウムイオン電池用断熱材とその可能性について
(2024年5月28日 11:30〜12:30)
近年、リチウムイオン電池(LiB)は自動車の電動化に向けて駆動用モーターやインバーターモジュールとともに基幹部品として重要な役割を果たしつつある。NEVでは航続距離を伸ばすために電池容量を相応に大きくし、かつ自動車としてのパッケージを最適化するよう高密度にモジュール化され適切な場所に設置する必要がある。そのため、LiBのサーマルマネジメント対策が重要な役割を果たしてくることになり、通常使用時の経時劣化を極力抑えるだけでなく、万が一の延焼防止対策を行い車両火災につながる大事故を回避するなど安全で快適な電動車両の提供につながるBMS(バッテリーマネジメントシステム)を担う保安技術の一つである。
本講では車載LiB用の断熱材、必要に応じて放熱材との比較を行いながら現状と今後の課題と可能性を解説する。について解説する。
- はじめに (阿波製紙について)
- バッテリーのサーマルマネジメントを行う意義
- 断熱のメカニズム
- どの部分に断熱材が使われるか?
- 特許情報から見たサーマルマネジメント材の技術トレンド
- 阿波製紙の断熱材について
- 断熱材の課題と今後の可能性について
第3部 バッテリー発火の延焼を防ぐ「消火フィルム」とその可能性
(2024年5月28日 13:20〜14:20)
- バッテリーの消火技術
- バッテリーの概要
- 消火の基礎
- TOPPANの消火フィルムの消火原理
- 性能の評価方法
- 消火性能の評価方法
- 類焼防止の評価方法
- 消火性能の安定化
- 水蒸気バリア技術
- 最近の取り組み
第4部 車両・航空機など輸送移動体とその電池における難燃規格と難燃材料・技術の動向
(2024年5月28日 14:30〜15:30)
「車両等オートモーティブの部材設計フローを火災設計に適応することで、材料と設計を繋ぎ、かつ部材としての設計データを得て、最終的には火炎に強い部材設計に反映することができる。」について解説する。
- 難燃に関する規格・規制
- CO2排出規制
- 燃焼規格
- リサイクル規制
- 部位と採用例
- 課題: 火災等
- 将来の姿
- 高難燃性
- 低発煙性
- 環境安全性と生産技術
- 将来への提言
第5部 リチウムイオン電池に関する火災事故と 安全性試験および信頼性向上対応
(2024年5月28日 15:40〜17:00)
海外では電気自動車(EV)の火災事故が後を絶たない。一方、日系電池を搭載した日系自動車各社の電動車での公道における火災事故は27年の長きにわたって1件も発生していない。この違いは安全性に対する考え方に起因している。海外からは品質に問題があるEVや家庭用蓄電池が国内に入ってきているが、このような品質が担保されない電池に対する歯止めとして、日本の独自規格の必要性についても解説する。
- 電動車の火災事故例
- 中国、韓国、欧米での火災事故例
- 火災事故のない日本との分析
- 日本の強み
- 定置型蓄電池の火災事故例
- 国内におけるビジネスモデル
- 国内外での火災事故例
- 日本における安全性試験機関の現状
- 製品評価技術基盤機構
- エスペック 株式会社 安全認証センター
- 車載用電池の国連規則
- 経済産業省「蓄電池産業戦略推進会議」
- 本会議における重要課題
- 安全性・信頼性に関する議論
- 電動車に対する補助金制度の在り方
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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