第1部 近未来 (5〜10年) の新規R&Dテーマ選定とプロジェクトの運営方法
(2024年5月30日 10:30〜12:00)
未来予測は新規R&Dテーマ創出に不可欠であるが、それに時間を取られ過ぎると競合他社に特許権を先に取得され、R&Dが続けられなくなる場合もある。従って、どの程度の未来予測を行うかが鍵になるが、基本技術を持っている場合は期間が短く (1〜3年) でも問題ないが、ゼロから始める場合は少なくとも近未来 (5〜10年) を想定したR&Dテーマ選定が必要になろう。
本講演では近未来 (5〜10年) の新規R&Dテーマ選定とそれを実行するためのプロジェクトの運営方法について、数値的な根拠や理由は示さず、あくまでその考え方について持論を述べる。
- 研究開発 (R&D) とは?
- R&Dの宿命
- 企業・組織の宿命
- 企業へのR&Dが果たす役割
- 企業の成長戦略
- R&Dテーマ選定のポイント
- R&Dテーマの選定基準
- R&Dテーマの選定方法の実例
- R&Dの計画立案
- R&D目的の明確化
- R&D途中の結果について
- R&Dテーマの進捗度評価
- R&D運営における組織の考え方
- R&D運営における人事異動の考え方
- プロジェクト (PJ) 編成方法
- PJメンバーの任務
- PJリーダーの選定と育成
- PJリーダーに求められる資質と役割
- PJでのチームワークの重要性
- PJ運営での経営層の役割
- まとめ
第2部 市場、技術の将来予測と事業化視点による新規R&Dテーマの発掘
(2024年5月30日 13:00〜14:30)
2020年初頭から新型コロナ感染症の世界的流行により、これまでの価値観を大きく変えるパラダイムシフトが起こった。今後、経済社会の次なる発展を目指し、事業の拡大・成長を成し遂げていくために、バリューチェインの初期である研究開発フェーズからマーケティングの手法を活用し、イノベーティブな商品づくりや価値の創造に貢献する「技術マーケティング」に着目する。
本講演では、技術マーケティングを活用することによる将来予測や将来ビジョンの描き方、さらに新規R&Dテーマの発掘について概説する。
- 技術マーケティング
- 技術マーケティングのプロセス
- 事業環境のパラダイムシフトと市場創出仮説の構築
- 競争軸の変化
- 「ガラパゴス化」する日本
- 市場環境の変化
- オープン化がもたらすパラダイムシフト
- クローズからオープンへのパラダイムシフト
- オープン・イノベーション
- 新たな協創と競争モデル
- オープン&クローズ戦略
- デジタル化がもたらすパラダイムシフト
- 変化の予兆を捉える
- ハイプ・サイクル
- 市場創出意図の明確化と市場仮説の検証
- バックキャスティング
- 戦略の見える化による研究開発テーマの発掘
- 研究開発の課題とテーマ評価の目的
- テーマ評価の対象と出力
- テーマ評価のプロセス
- 戦略シナリオの策定
第3部 “未来予測”を活かした新規研究開発テーマの創出
(2024年5月30日 14:45〜16:15)
未来予測は難しく、たとえ未来予測してもその通りになることはないことが一般的であるため、未来予測から直接的に新規研究開発テーマを創出することは困難であるというのが筆者の立場である。しかしながら未来予測を活かしながら新規研究開発テーマを検討し創出することは、何らかの工夫をすることで可能であると考えている。
そこで本講演では筆者がこれまでに実施してきた手法を元に、未来予測を活かした新規研究開発テーマの創出について述べたい。併せて、簡単ではあるがそのテーマの推進についても述べたい。
- 研究開発テーマとは
- 筆者の考える研究開発テーマの定義
- 技術マーケティングの重要性
- 未来予測について
- 未来予測の作成方法について
- そもそも未来予測は可能なのか?
- 未来予測とロードマップ
- 未来創造と未来予測の違い
- 未来予測を活かした研究開発テーマの創出
- なぜ工夫が必要なのか?
- 具体的な工夫の方法
- 未来予測を活かした研究開発テーマの推進
- 推進の際に気を付けるほうが良い点
- ステージゲートとの関係
- 筆者の考える好ましい人材、組織
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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