本セミナーでは、リチウムイオン電池の輸送について基礎から解説し、陸・海・空の輸送時の注意点、国内/海外での最新規制動向、危険物輸送規則の全般から再利用、リサイクルとの関係までを解説いたします。
リチウムイオン電池を用いたモビリティの普及が2015年以降急速に進んでいます。リチウムイオン電池の生産拠点は中国、韓国、日本のアジアから現在では欧州、北米にシフトし、各国のエネルギー政策強化により、各地域への電池生産への大規模投資が進められています。また、電池のライフサイクル (生産、一次利用、二次利用、材料リサイクル) の循環経済社会の構築が進められています。 一方で、リチウムイオン電池は可燃性電解質を内包する電池であることから、危険物輸送規則のクラス9に分類され、輸送時には規制を受ける電池です。リチウムイオン電池は単電池 (セル) から大型の組電池に至るまで、輸送対象となるだけでなく、それぞれの電池に対して、輸送時の安全性を確認する輸送試験への製品型式の適合、製造時の品質管理要求のほか、輸送する電池の状態に応じて包装基準が規定されます。特に輸送試験への適合、製造時の品質管理要求への対応は、企業における法規コンプライアンスに関わるもので、正しく理解することが求められます。危険物としての電池輸送の実務に携われる方だけでなく、製品設計、製造部門の方、自動車の保守サービスを行う方にとっても、輸送規則の基本的な知識と理解が求められます。2022年以降には国連勧告の「危険物の輸送に関する国連勧告試験及び判定基準マニュアル」に定める輸送試験UN38.3に型式適合することが求められ、試験結果サマリ (Test Summary) の作成と当局の提示要請に応じることが規則で定められています。輸送規則の適用が輸送実務だけでなく、設計開発段階から市場での二次輸送、回収輸送に至る電池のライフサイクルのすべてに関わることから、一般の危険物輸送の規則体系とは異なるため、リチウムイオン電池に携わる多くの関係者に理解、運用いただくための基礎知識の確認、整理に役立つよう、 本セミナーでは電気自動車の駆動電池としてのリチウムイオン電池の概要をご紹介し、輸送規則の改定経緯を交えて、解説いたします。
電気自動車をはじめeモビリティの駆動用電池として主流であるリチウムイオン電池は、輸送規則および試験方法と判定基準のマニュアルに規定されるUN38.3 (リチウム電池) の改定により電池セルだけでなく、組電池としてモジュール組電池、電池パックシステムのすべての輸送形態において、製造時の品質管理規定の準拠、輸送試験適合と試験成績書サマリの作成が求められるため、適用される規則の改定内容を正確に理解することが求められます。 その一方で、リチウムイオン電池の輸送規則は2年毎に一部が改定されることが常態化しており、最新の規則を確認することは輸送実務を担当する方には大きな負担となっています。 リチウム電池、リチウムイオン電池の製造にあたっては、輸送対象となる製品型式が輸送試験UN38.3に適合することが求められるほか、製品製造者には品質管理の整備、実施が求められることがあまり知られてはいません。この規則適用は市場での用途寿命を経た電池の二次利用適用時にも適用されるため、二次利用ビジネスへの取り組みには輸送規則の理解と運用が必要です。回収リサイクル、損傷電池の輸送を含めたeモビリティの駆動電池の製造、流通、リサイクルでの適切な運用が求められるところです。 本セミナーでは、自動車、モビリティ機器の設計、製造、サービスを行う方を対象に、危険物輸送規則の概要とリチウムイオン電池に課せられる規則の体系を理解いただき、日常業務で疑問な点を解消することを狙いとしています。
R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 36,000円(税別) / 39,600円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。