香り成分の心理生理学的有効性評価技術と商品開発への展開

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近年、香りの効能が注目され、香粧品や食品さらには、医薬・医療や福祉の分野においても積極的な利用が進められている。しかしながら、一方では、香り利用の課題として、香りに対する嗜好性や生活環境の違いによる効果発現の差異、評価技術の課題などが指摘されている。したがって、香りの活用のためには、香りを利用する上での課題を明らかにすること、また、その課題解決のための新評価系の開発検討も重要であると思案される。  そこで、本講では、香りの効能に加えて、その作用を統合的に評価する生理的、心理的な技術や手法を多数紹介すると共に、香りの評価試験を実施する際の留意点 (目的に応じた実験の計画と実施) にも言及する。本講が香り研究の進展、あるいは香りの機能性を付与した製品開発への一助となれば幸いである。

  1. 香りの効能
    1. 香りとヒトの関わり (概論)
    2. 香りの生理心理的な効果
    3. 香り利用の可能性と課題
  2. 香りの作用機構
    1. 香りの生化学的な解析
    2. 香りの生理学的な解析
    3. 香りの心理学的な解析
    4. 香りの新評価法による解析
  3. 香りの有効性評価法
    1. 生理学的な評価法1
      • 自律神経関連
      • 免疫関連
      • 温熱生理関連…
    2. 生理学的な評価法2
      • 末梢循環関連
      • 大脳生理関連…
    3. 心理学的な評価法
      • 気分
      • 心地良さ
      • 疲労感
      • ストレス意識…
    4. その他の評価法
      • 睡眠に関する評価
      • 認知機能評価
      • 抗ストレス評価…
  4. 香りの評価法と課題
    1. 香り評価実験を行う際の課題1
      • 被験者選定
      • 提示方法
      • 揮散濃度
      • 嗜好性の有無…
    2. 香り評価実験を行う際の課題2
      • 測定法の選択
      • 官能評価
      • データ解析…
    3. 香り評価実験の組み立て方、実施方法、グローバル評価法
    4. 香り評価の実際
      • 美味しい香りの評価
      • 嗜好品の香りの評価
      • 針葉樹林の香りの評価など
  5. まとめと香り研究の展開
    1. 講習会のまとめ
    2. 香り研究の展望
    3. 質疑応答

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