昨今、私たちは新たなデジタル社会に直面、半導体の重要性が以前にも増して重要となっており、毎日のように半導体という言葉を耳にする。IOT、AI、Society5.0等の発展のため、デバイスの高速化、大容量化、省電力化が不可欠で、そのための配線微細化は必須である。それを支えるリソグラフィ微細化には、フォトレジスト材料が鍵技術であり、究極の微細化として期待されたEUVリソグラフィは、35年の時を経てついに2019年に実用化された。
地政学的観点からも半導体は日本にとって重要なピースとなり政府の半導体への取り組みも前のめりである。簡単に日本の半導体産業への取り組み (RapidusやLSTC等) について解説したのち、レジストの基礎から現在に至る課題まで時間の許す限り解説する。
フォトレジスト開発に関わる若手技術者から入門者、さらには材料に詳しくない方々に向けて分かりやすく解説する。
- 私たちの世の中を取り巻く環境の変化
- 昨今話題の日本の半導体産業。RapidusやLSTCって?
- リソグラフィ微細化の歴史
- リソグラフィ?フォトレジスト?どこに使われてる?
- ムーアの法則とそれを実現するリソグラフィ微細化の歴史
- フォトレジストのケミストリーと要求性能
- KrFからArF、そしてArF液浸。何が難しかったのか?
- 富士フイルムによるネガ現像技術 (NTD) の発明
- EUVリソグラフィ
- EUVリソグラフィの歴史
- 最初に立ちはだかった大きな課題、アウトガス問題
- EUVレジスト特有の課題、ストカスティック因子に関して
- フォトンストカスティックとケミカルストカスティック/解決手段例
- 限界といわれる化学増幅型レジストとメタルレジスト
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