第1部 フローマイクロリアクターのスケールアップと流路破断・閉塞対策
(2024年5月21日 10:30〜12:30)
フローマイクロリアクターは、混合、温度制御、精密な滞留時間制御に優れたデバイスであり、従来のバッチ式反応器では困難だった反応や制御を可能にしてきた。ラボスケールでは、多様な反応について多くの報告がある一方で、実用化へ向けたスケールアップについては、情報が少ないのが現状である。
フローマイクロリアクターの基本的な特徴 (高速混合、高速伝熱、滞留時間精密制御) についての説明、適用先の例や異相系への適用、演者が実施した実例での経験を交えながら、装置や各種パーツの選定や検討時に注意すべきこと、さらによく起こるトラブルや、ソフト面およびハード面からの解決策についても紹介したい。
特に、フローマイクロリアクターでは細い流路や複雑な形状のミキサーを用いる事が多くあるがゆえに、主たるトラブルの一つが流路の閉塞である。本セミナーでは、閉塞の生じやすい禁水性試薬を用いるアニオン重合反応の実例などを通じ、ソフト面・ハード面で行った対策、設備選定、オペレーションを実施したか、紹介する。
- フローマイクロリアクターとは
- フローマイクロリアクターの基礎知識
- マイクロ空間での混合、熱交換、物質移動
- フローマイクロリアクター技術の適用先
- 当社の連続製造へ向けた取り組み
- ラボからパイロット・製造への展開
- フロー合成で起こりやすい不具合
- 制御パラメータの多さ
- 送液不良
- 混合不良
- 除熱不良
- ミキサ、リアクタの閉塞
- フロー合成プロセスの構築とトラブル対策
- フロー合成で起こりやすい不具合と対策
- フローリアクターでの製造に向けた留意事項
- ポンプの選定
- ミキサ、リアクタの選定
- センサ、計装類の選定
- 運転システムの概要
- 洗浄の重要性
- 数値流体力学 (CFD) によるシミュレーション
- フローマイクロリアクタ適用の事例紹介
- リビングアニオン重合プロセススケールアップ
- ラボ検討時のTips
- 今後の展望および装置や設備のサプライヤー紹介
第2部 インライン・センシング技術と状態推定・異常検知技術
(2024年5月21日 13:15〜14:45)
マイクロメートルやミリメートルの流路 (空間) を活用したフロー合成/分離プロセスの開発において、流体の動きや温度、圧力、流量、濃度などの状態量を計測・制御することが重要である。
本講演では、フロー合成/分離プロセスで用いられる計測・制御器や検出器を紹介しながら、それらを用いた、流体混合システム設計、固定床コンパクトリアクタ内流動様式推定、T字流路内セグメント流のセグメント長さ予測のためのモデリング、といった研究成果を紹介する。また、数値流体力学 (CFD) モデルに基づく流動予測とその高速化、カルマンフィルタ理論の応用による管型リアクタの状態推定に関する研究成果を紹介する。さらに、プロセスの量産化を図るために採用されるナンバリングアップ (並列化) にも着目する。その際、全ての装置を計測し制御することは非現実的であると考え、少ない計測・制御器を用いた流体分配制御、運転状態推定・監視の手法について研究した成果を紹介する。
- はじめに
- マイクロ流体デバイスのインライン・センシング技術
- 計測・制御器
- 検出器
- 応用例
- 送液ポンプ脈動性計測と混合システム設計
- 固定床コンパクトリアクタ内流動様式推定
- 気液セグメント長さ予測モデリング
- その他
- 状態推定・異常検知技術
- 状態推定
- CFDに基づく流動予測とその高速化
- カルマンフィルタ理論の応用
- その他
- 並列化と異常検知
- 流量シフトの検出・診断
- 液液/気液セグメント長さの推定
- その他
- まとめ
第3部 3Dプリンタ・シミュレーション・機械学習を活用したフローリアクター
(2024年5月21日 15:00〜16:30)
フローマイクロリアクターの基礎知識と実験方法、およびマイクロリアクター適用のポイントとその最新動向だけではなく、3Dプリンタによるデバイス作成、プロセス革新の具体的事例、さらにはシミュレーション、機械学習を活用した最新技術についての知識を得ることができる。企業での実用研究と大学での教育の経験を生かして、フローマイクロリアクター技術の基本をわかりやすく紹介します。
- フローマイクロリアクターを用いたフロー合成の基礎知識
- フローマイクロリアクターの種類と特徴
- マイクロ化のメリット・デメリット
- フローマイクロリアクターを用いた実験方法
- フローマイクロリアクターが適用可能なプロセス
- 3Dプリンタを活用したフローマイクロリアクターの製作
- 流路の加工方法
- 接合方法
- 3Dプリンタを活用したフローマイクロリアクターの製作
- シミュレーションを活用したプロセス革新の予測技術
- シミュレーション活用の重要性
- 液相反応プロセスのシミュレーション
- 液相反応プロセスでのプロセス革新事例
- 乳化プロセスのシミュレーション
- 乳化プロセスでのプロセス革新事例
- 機械学習を活用したプロセス革新の予測技術
- 機械学習の基本
- パーセプトロン
- ニューラルネットワーク
- 機械学習を活用した反応速度定数の予測
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
ライブ配信セミナーについて
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