粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈

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本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、レオロジーデータを反応硬化の評価と制御に応用する技術について詳解いたします。

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液体の流動性を表す最も基本的な物理量は粘度です。粘度は、幾何学的条件が明確な流動場において定義された力学的物性値であり、この定義に基づいて測定器が構成されています。しかし、実際の測定を行ったとき、粘度計内で定義が前提とする流動が起こっているとは限りません。粘度計は定義通りの測定ができるように設計されており、装置として問題はないのですが、この観点に注意を払わなければならないのは測定者ということになります。粘度の測定者には、手順通りの測定を行っても信頼性の高いデータが得られないこともあり、誤りがなく測定がなされているかを判断する能力が求められることになります。  本セミナーでは、工業的実用液体の粘度測定に関する留意点、材料特性を引き出すための測定プログラムの設定、得られたデータの技術的な評価手法について解説します。また、JISに規定されている粘度計を使用する際の測定上の注意点についても触れます。

  1. 粘度の定義と粘度挙動の現象論
    1. 剪断流動と剪断速度
    2. 剪断応力
    3. 定常流動
    4. 粘度 (粘性率) の定義
    5. 非ニュートン流動
      1. 流動曲線
      2. 擬塑性流動
      3. ダイラタント流動
      4. 塑性降伏
    6. 時間依存性流動
      1. チクソトロピー
      2. レオペクシー
      3. 技術用語「チクソ性」の意味
  2. 回転粘度計の種類とその選択
    1. 測定原理と幾何学
      1. 二重円筒型回転粘度計
      2. 円錐 – 平板型回転粘度計
      3. 平行平板型回転粘度計
    2. 装置の特徴とその選択
    3. 定常流動条件と粘度測定
  3. 円管内の流動
    1. ハーゲン – ポアズイユの法則
    2. 毛細管粘度計の測定原理
    3. 層流と乱流
  4. 粘度測定と温度制御
    1. 単純液体における粘度の温度依存性
    2. 円錐 – 平板型回転粘度計におけるギャップ調整と温度
    3. 粘性発熱
  5. 粘度測定の基本原理に関わる留意点
    1. 剪断流動場の一様性と試料間隙
    2. 壁面スリップとその補正
  6. 装置の特徴と測定精度に関わる留意点
    1. 試料の量と測定誤差
    2. 試料間隙の調整と誤差
    3. 装置の精度と測定条件
  7. チクソトロピー挙動の測定と評価
    1. 時間依存性を示す材料の粘度測定に関する装置選定
    2. チクソトロピー挙動の測定
    3. 剪断履歴の消失と平衡流動曲線
    4. チクソトロピー回復過程の測定
    5. 流動曲線と過渡応答
  8. 降伏挙動の測定と評価
    1. 粘度曲線と降伏応力
    2. 静的降伏応力の測定
    3. ストレススウィープ法による降伏応力の簡易測定
    4. 定常流動停止後の降伏挙動
    5. 固体内の応力分布とモールの応力円
    6. 降伏条件
    7. 不均一剪断場におけるビンガム流体の流動
  9. 工業的実用粘度測定における注意点
    1. 動粘度とその工学的意味
    2. JISに規定されている粘度測定
      1. 細管粘度計による粘度測定方法
      2. 落球粘度計による粘度測定方法
      3. 共軸二重円筒形回転粘度計による粘度測定方法
      4. 単一円筒形回転粘度計 (B型粘度計) による粘度測定方法
      5. 円すい – 平板形回転粘度計 (E型粘度計) による粘度測定方法
      6. 振動粘度計による粘度測定方法

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