本セミナーでは、電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車など次世代自動車の世界的な市場動向や各国の関連政策動向と車載用途も増え、更なる供給の逼迫が予想されるリチウムイオン電池原料 (リチウム、コバルト) の開発状況、価格動向について解説いたします。
日時
- 2024年5月30日 13時00分〜 2024年5月30日 16時30分
プログラム
ウクライナ危機を経て、自動車分野における脱炭素の動きが加速するなか、多くの専門家の予想を超えるスピードで、電気自動車の普及が始まっている。2022年における電気自動車の世界販売台数は789万台と新車販売市場の10%を占めるまでになり、2030年には3,681万台と新車販売の35%に達するという見通しもある。電気自動車の生産台数の増加とともに、リチウム・イオン電池に必要不可欠なレア・メタル、レア・アースの価格が、資源エネルギー大国ロシアによるウクライナへの侵攻により高騰している。2022年春には、リチウム価格は前年比6倍、ロシアが主生産国となっているニッケルは過去最高値、その他にも、ネオジム、ジスプロシウム等のレア・アース価格も高騰した。レア・メタルの価格高騰は、電気自動車の中心となっているリチウム・イオン電池の価格上昇につながる。レアメタル価格の高騰とレアメタルに係わる地政学リスクへの対応から、三元系ではない、コバルト、ニッケルを使わないリン酸鉄リチウム・イオン電池の技術革新が生まれ、テスラ等の電気自動車にも搭載されている。テスラは、2023年には、自ら年間100万台分のリチウム生産を計画し、三菱マテリアルをはじめとした金属メーカーによるレアメタルのリサイクル研究も始まっている。 2023年に入り、世界的な電気自動車の流れは強まっており、これまでは電気自動車に距離を置いていると思われてきた世界首位の自動車メーカーのトヨタが、2021年12月14日に2030年に電気自動車の世界販売台数を350万台と大幅に引き上げ、投資額も蓄電池を含めて4兆円と、電気自動車に注力することを表明した。さらに、2023年春には社長交代とともに、さらなる電気自動車強化への動きを表明している。2022年1月にはソニーも、電気自動車をエンタテインメントの一つとして、参入することを表明し、日本を代表するソニーとホンダが手を組み、既存の大手自動車メーカー、IT企業、新興企業を巻き込んだ壮大な、「グレート・ゲーム」が始まった。COP26において、世界はカーボン・ニュートラル) に向かうことで一致した。EV (電気自動車) 、FCV (燃料電池車) 等の開発・生産に、世界の大手自動車メーカーが研究開発競争を繰り広げ、新興企業が事業機会を狙っている。テスラのEV販売台数は2022年に131万台と前年の93万台から40%増加したものの、伸び率が鈍化し、中国のBYD、米国のGM、フォード等との電気自動車販売競争が熾烈なものとなっている。その他の自動車メーカーのEV販売台数も、大きく増加している。日本を含めた世界において、脱ガソリン車への動きは加速している。英国は2030年 (2023年夏に2035年に先送り) 、フランスは2040年、米国カリフォルニア州とニューヨーク州は2035年までに、ガソリン車、ディーゼル車の販売禁止を打ち出し、米国バイデン政権も2030年に新車販売の50%を電動化することを表明している。日本も2030年代半ばには、ガソリン車から、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等の電動化を目指すこととしており、2022年6月には軽自動車EVの販売も本格化している。自動車販売が好調な中国は、2035年には新車販売の50%について電気自動車をはじめとするNEV (新エネルギー車) として、残りの50%をハイブリッド車とする環境対応を打ち出し、テスラを追い抜くべく、トヨタ、フォルクス・ワーゲン、GM等の大手自動車メーカーが、電気自動車とリチウム・イオン電池の開発競争を強化している。電気自動車は、トラック部門にも拡大し、ダイムラーは、航続距離800キロメートルの大型トラックを2024年に量産化する。 リチウム・イオン電池の技術革新と価格低下により、意欲的な見通しにおいては、2040年の世界の電気自動車市場は、新車販売の50%以上を占める。電気自動車は、スマート・フォンと比較して、1万倍近くのリチウム・イオン電池の容量を必要とし、レアメタルであるリチウム資源、コバルト資源の偏在と、需要の増加に供給が追いつかないうえに、ロシアによるウクライナへの侵攻もあって、正極材に使うリチウム、コバルト、ニッケルというレア・メタルの価格も高騰した。世界は、電気自動車の普及に向けて、レア・メタル、レア・アース争奪戦の様相を見せている。電気自動車の普及は、ガソリン車に依存した部品メーカーの淘汰を促し、既存の自動車企業、部品メーカーとIT企業の提携を通じて、日本の自動車メーカーの勢力図を変貌させる可能性が強い。米国をはじめとした世界各国が、地球環境に優しい次世代自動車育成の支援策を強化する動きを強めている。リチウム・イオン電池については、正極材、負極材、電解液、セパレーター等の素材において、日本企業が世界最先端の強みを持っていたが、製品、部品そのものは中国、韓国企業に世界市場を席捲されている。予想よりも時間がかかっている全固体電池の開発、リチウム、コバルト、ニッケル資源の開発状況と価格を見通し、高価なレアメタルを使わない蓄電池の開発動向等、2030年に向けての次世代自動車の未来像を展望し、レア・メタルを含めて、日本企業にとっての事業機会について次世代自動車の第一人者が分かりやすく解説する。
- 脱炭素の動きと電気自動車の販売の加速
- 軽自動車EV
- 大型トラック
- ロシアによるウクライナ侵攻とレア・メタル、レア・アース等の価格動向
- 次世代自動車の普及状況とガソリン自動車の競争力と生き残り策
- 欧米における次世代自動車への政策動向と強化支援策
- EV普及策
- 日本における次世代自動車への普及政策の今後
- 軽と商用車の電動化
- 燃料電池車のメリットとデメリット
- 量産化への制約
- 電気自動車のメリットとデメリット
- 自動運転、蓄電池の価格と性能
- 電気自動車の今後の普及予測
- 中国
- 米国
- 欧州諸国
- 天然ガス自動車のメリットとデメリット
- 米国のシェール・ガス革命
- 燃料電池車の普及の可能性と市場規模
- 燃料電池トラック、バス
- 水素ステーションの普及の可能性と市場規模
- 水素社会の促進策
- 電気自動車と充電ステーションの普及の可能性と今後の市場規模
- リチウム・イオン電池に係わる日本企業の強み
- 中国、韓国との競争
- リチウム資源の現状と今後の価格動向
- リチウム資源の争奪戦
- コバルト、ニッケル資源の開発と今後の開発動向
- ウクライナへの侵攻
- レア・メタル、レア・アースの価格見通し
- イーアクスルの供給
- 天然ガス自動車と天然ガス・ステーションの普及の可能性と市場規模
- 自動運転技術の革新動向とライド・シェアによる次世代自動車の動き
- コバルト、ニッケルを利用しない蓄電池の開発動向
- リン酸鉄リチウム電池
- 次世代自動車への日本企業のとるべき勝ち残り戦略
- 電動化と価値創造
- 質疑応答
受講料
- 1名様: 30,900円(税別) / 33,990円(税込)
- 複数名: 22,500円(税別) / 24,750円(税込)
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,700円(税別) / 38,170円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。 - 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
オンデマンドセミナーの留意点
- 申込み後、すぐに視聴可能なため、本セミナーのキャンセルは承りかねます。 予めご了承ください。
- 録画セミナーの動画をお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
- お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
- 3営業日後までに、メールをお送りいたします。
- 視聴期間は申込日より10営業日の間です。
ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。 - セミナー資料は、印刷・送付いたしますので、視聴開始後に届きます。
- セミナー資料は、申込み日から3営業日以内に発送いたします。
- 動画視聴・インターネット環境をご確認ください
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