リチウムイオン二次電池における電極界面の設計・評価と特性改善

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本セミナーでは、電極特性やその安全性の向上に寄与する活物質の表面の被覆・改質技術を取り上げ、特性・安全性向上のメカニズムおよび今後の研究開発のヒントを示唆する情報を、事例を示しながら解説いたします。

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プログラム

第1部 「リチウムイオン電池における電極界面解析とその材料設計への応用」

(2024年4月5日 13:30〜15:00)

 二次電池性能のさらなる向上には、界面に立脚した材料開発が重要である。その実現には、充放電後などex situでの界面解析に加え、界面を電池作動条件下 (=operando) で直接評価する手法が望まれる。  本講演では、演者らが開発してきたoperando赤外分光法を用いた蓄電池反応解析の結果を、従来のex situ手法と対比しながら概説する。ex situ測定では困難であった、触媒作動条件でのみ観察可能な過渡的な中間体物質の同定や、 (電気) 化学反応の電極表面依存性、電解液依存性をoperando解析手法を用いて評価した例を紹介する。また、operando測定の基礎・応用研究双方での今後の展望についても議論する。

  1. Ex situ測定vs operando測定
  2. Ex situ測定でわかるリチウムイオン電池電極表面の情報
    1. ex situ 拡散反射赤外分光測定
    2. ex situ ラマン分光測定
    3. ex situ X線光電子分光測定
    4. ex situ核磁気共鳴分光測定
  3. Operando測定の基礎
    1. 測定の原理
    2. セルの構造
  4. Operando測定でわかるリチウムイオン電池電極表面の情報
    1. 溶媒の分解挙動
    2. リチウム塩の分解挙動
    3. 電極材料による表面反応の違い
    4. 電解液濃度による表面反応の違い
  5. Operando測定結果を活用した材料設計例
    1. 電解液添加剤
    2. 電極コーティング
  6. まとめと展望

第2部 「誘電体を用いたリチウムイオン電池の急速充放電化、全固体電池の界面制御」

(2024年4月5日 15:15〜16:45)

 電気自動車の加速的な普及により、高性能な次世代リチウムイオン電池の開発が益々重要になっています。特に、数秒以内のごく短時間での急速充放電技術など、新しい技術が求められています。講師らは、誘電体ナノ粒子をリチウムイオン電池の界面に導入することで、電池の充放電速度を大幅に短縮できることを見出しました。  本講演では、誘電体界面による性能改善メカニズムについて、わかりやすく解説します。また、全固体電池、特に酸化物系全固体電池に関する課題と界面制御技術についても解説します。

  1. はじめに
  2. 誘電体を用いたリチウムイオン電池の急速充放電化
    1. リチウムイオン電池内部の素反応と界面制御の重要性
    2. 誘電体界面を介した高速リチウム輸送
    3. 誘電体界面のキャパシタ電極への展開
  3. 全固体電池の界面制御技術
    1. 全固体電池の種類と酸化物系電池の課題
    2. 電磁波を用いた酸化物系電池の界面制御
    3. 乾式塗布による酸化物系電池の高性能化
  4. おわりに

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