超高齢社会に入りユニバーサルデザインの考え方が浸透しつつある現在、特にコロナ禍をきっかけに誰でも使いやすく安全で健康的なモノづくりが強く求められています。それを実現するためには、寸法、動態、感覚、認知、行動、感性などの人間のデータやニーズを定量的に捉えながら、それらを設計値に落し込まなければなりません。しかし、こうした人間データは翻訳をしなければ設計値として使えません。製品の使いやすさを操作性試験や生理計測で定量化しようとしても適切なプロセスを踏まなければ正しい答えは導けません。
この講演では、ユニバーサルデザインや高齢者対応デザインを含むこうした人間データに基づく使いやすさ評価の具体的な方法とその適切な進め方を、人間工学の立場から事例を交えて分かりやすく解説していきます。
- 使いやすさと人間工学
- 本論に先立つこんな事例
- 使いやすさ設計がもたらす企業にとってのメリット
- ユニバーサルデザインの誤解と正しい捉え方
- 良い設計・悪い設計
- 使いやすさ設計のための人間データの導き方
- 寸法/運動機能/感覚機能/認知機能データ事例
- 人間データの引出し方
- 人間データの計測方法
- 人間の計測を失敗しないための考慮点とコツ
- ユーザニーズの取違いを避けるポイント
- 人間データを設計値に翻訳する
- 使いやすさ設計のプロセス
- 適用を誤らないためのデータ解釈
- 設計値に落し込むためのデータ変換
- 使いやすさのデザインと評価に関わる動向と課題
- 具体的な設計評価事例
- 快適性と機能低下の矛盾
- 人材の育成
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