量子化学計算の基礎とGaussianの使い方

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分子について何か調べようとすると、私達が生きている日常的な「古典物理学」とは異なる「量子物理学」の方法を使用しなくてはならなくなります。つまり、ナノワールドでは電子の波動関数を使って計算する必要が生じます。残念ながら、計算量は膨大です。しかし、エネルギーや構造が極めて正確に得られるという利点があります。  私は東北大学サイバーサイエンスセンターで「Gaussian入門」という講習会を長く担当しています。様々なバックグランドを持った研究者が講習を受けてきましたが、多くの研究者にとっては、まずは量子化学で何ができるのかを知り、どうすれば使えるのかを知ることが重要です。キッカケさえあれば、自力でもさらに勉強したいという人が多くいらっしゃると思います。  本講習会では、自力で勉強を継続できるように、基礎をしっかりお教えしたいと思っています。また、講習時間が十分にありますので、私のPCでも実践してみます。見ていただければ、量子化学計算なんて難しくないと実感できると思います。モデル化の考え方、インプットの選択肢やアウトプットの数字をどう扱えば良いのかなど、利用者の立場からお話したいと思います。

  1. 計算環境別の量子化学計算方法
    1. Windowsのみ
    2. Windows+Linuxサーバー
    3. 計算機センターを使う
    4. GaussViewを使いこなす 1分子模型を作る
  2. 量子化学計算の典型例 (入力コマンド)
    1. 安定構造を得る (単分子、複数分子、遷移状態)
    2. 分子の振動運動を知る (基準振動と動力学)
    3. 分子軌道、電子密度、スピン密度を見る
    4. 相互作用エネルギーを知る
    5. 化学反応を扱う
    6. 励起エネルギーを知る
  3. 知っておいて損はない基礎理論
    1. 分子軌道法 (MO理論)
    2. 密度汎関数法 (DFT)
  4. 量子化学計算の素朴な疑問
    1. 金属原子を扱う注意点
    2. 計算の信頼度をどう考えるか
    3. モデル化の考え方 (溶液、固体結晶)
    4. 温度の影響 (Gibbsエネルギーと動力学)
  5. 出力について
    1. GaussViewを使いこなす 2結果のプレゼンテーション
    2. よくある困難と解決方法、あるいは相談方法
    3. 量子化学の研究例

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