ステージゲート・プロセスは、日本ではステージゲート『法』という名前で呼ばれていますが、ステージゲートは決して方法論ではありません。全ての企業のテーマはなんらかの形で評価、すなわち「ゲート」が存在していますので、すでにステージゲート・プロセスの構造となっています。しかし、多くの企業において、テーマの評価・意思決定の仕組みは明文化されていません。またステージゲートに関しては、様々な誤解が存在しています。その結果、筋がさほど良くないテーマが滞留している、といったことが常態化しています。このように適正に行われていないテーマの評価を、評価の視点を決め、評価・意思決定の方法をきちんとした仕組みとして運用していく必要性には、極めて大きなものがあります。また、本来のステージゲート・プロセスは、単にテーマのマネジメントを効果的・効率的に行なうだけでなく、革新的な製品や技術を継続的に生み出すことを目的としています。
本セミナーではこのようなステージゲート・プロセスの本来的な意味を紹介し、その後それらを踏まえた実際の各ゲートでの評価項目、ゲートでの議論の方法、その他運用法および体制についての議論を行います。
- ステージゲート・プロセスとは本来どのようなものか?
- ステージゲート・プロセスとは?
- ゲートでは製品や事業の成功の視点で評価する
- ステージゲートは方法論ではない
- ステージゲート『法』という命名は誤り
- 全てのプロセスには既にステージとゲートが存在
- 英語ではStage – gate process
- ステージゲート・プロセスの背景と歴史
- なぜ今きちんとしたステージゲート・プロセスが必要なのか?
- 21世紀の日本の産業界の現実
- 日本企業が行く道
- 革新的製品・事業・技術創出には
- ステージゲート・プロセスの狙い
- ステージゲート・プロセスの誤解と真実
- テーマを切るためのものではない
- 経営者の意思決定の『代替』ではない (意思決定の強力な『支援』の仕組み)
- 進捗管理の手法ではない (ゲートでは進捗管理も行うが)
- デザインレビューの一部ではない
- 「不確実性の高い初期段階には役に立たない」ものではない
- 不確実性への対応としてのステージゲート・プロセスの11の工夫
- 不確実性を低減する
- 工夫1:積極的市場との対話
- 工夫2:フロントローディング
- 工夫3:英知を集める
- 不確実性を所与とする
- 工夫4:多産多死
- 工夫5:投資を段階的に増やす
- 工夫6:評価の段階的精緻化
- 工夫7:初期には迷ったら前に進める
- 不確実性に起因する判断の誤りを所与とする
- 工夫8:中止になっても非公式に継続の自由を与える
- 工夫9:中止テーマに別予算を与える
- 中止にしても成果を活用
- 工夫10:中止になっても金庫に保存して活用
- 工夫11:成果を外部に提供 (オープンイノベーション)
- ステージゲート・プロセスの種類
- ゲートの役割と評価項目
- 不確実性対応のフレームワークを踏まえ具体的な活動にまで翻訳
- ゲートの役割
- ゲートにおける評価項目の全体像
- 評価項目【1】:「プロジェクトの進捗度」
- 評価項目【2】:「プロジェクトの魅力度」に関する評価 項目例 (※:この部分は評価項目別に詳細に議論)
- 各ゲート別評価項目 (例)
- 評価項目【3】:「今後の目標・施策・計画」
- 「戦略」の構成要素との関係
- クーパー案と本案の関係
- ゲートでの評価と意思決定
- 評価者の役割
- 誰が評価するか? (ゲート会議出席者)
- 評価のタイミングは?
- 誰が成果物 (ゲート会議用資料) を作るか?
- プロセスマネジャーとは?
- プロセスマネジャーの役割
- プロセスマネジャーは誰がなるか?
- 議論・意思決定の3つのステップ (準備およびゲート会議の進め方)
- 3つのステップ
- ステップ1:事前の成果物の評価者への提出と準備
- ステップ2:検討会でのプレゼンテーションと質疑応答
- ステップ3:検討会での評価者の間での議論と意思決定
- 注意点
- 必ずゲート会議用テンプレートを作る
- ゲート会議用テンプレートの工夫と注意点
- ゲート会議での有効な議論・意思決定法
- ステージゲート・プロセスの導入事例 (富士フイルム)
- ステージの活動
- 成果物 (ゲートに向けての評価用資料) の作り方
- 情報源・情報収集法
- 研究開発担当者の抵抗への対処法
- 最後に:ステージゲートのその他の重要な意味
- 研究者と経営者とのコミュニケーションツール
- 研究者の事業化マインドを高める
- 評価者にとっての学びの場
- イノベーション創出への貢献
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
- 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。