資源とコストの観点から採用が急拡大したLFP電池の弱点であるエネルギー密度を補い、NCM3元系電池代替の可能性を秘める技術として、リン酸マンガン鉄リチウム (LMFP) 電池が注目を集めています。
本セミナーでは、リン酸マンガン鉄リチウム (LMFP) 電池について取り上げ、関連技術・資源・市場の観点からLMFP電池の現状と展望を紹介いたします。
資源とコストの観点から採用が急拡大したLFP電池の弱点であるエネルギー密度を補い、NCM3元系電池代替の可能性を秘める技術として、リン酸マンガン鉄リチウム (LMFP) 電池が注目を集めています。本セミナーでは、技術・資源・市場の観点からLMFP電池の現状と展望を紹介します。
(12:45〜13:45)
LFP正極LiB同様に低コスト、高安全、長寿命に対応しつつも三元系正極LiBに匹敵するエネルギー密度を有するLMFP正極LiBについて、M3P (CATL) やHLM (高リチウム・マンガン、ユミコア・BASF) といった競合技術を交えて最新動向を述べる。併せて、車載用で量産化が本格化しつつある新型円筒型LiBセル「4680」をはじめ、ナトリウムイオン電池、全固体電池などの次世代電池についても言及する。
(13:55〜15:25)
本講演は、マトを絞れば、講演タイトルの「高電圧系Mn正極材と電池特性、LMFPなどの…」であるが、そこに至る経緯は、かなりの伏線が存在する。その背景には、2022年グローバルで、年間1,000万台を越えたEVと、それに対する電池供給の問題、むしろ“ストレス“とも言える状況がある。2023年〜2024年においては、必要なリチウムイオン電池は1,000GWhの大台に乗るレベルである。それに対する正極材用のニッケルとコバルトのサプライは、恐らくかなりの不足が予測される。サプライの隘路は同時にコストアップを伴い、正極材コストは何らかの出口を求めて、NMC (Ni、Mn、Co) 三元系から、左記の元素を含まない鉄リン酸リチウムLFPへ殺到した。LFPは理論容量170Ah/Kgに対して、比較的に近い実用容量165Ah/Kgが可能であるが、出力電圧が、実用電池で3.2V程度と低い。電圧評価を含む、 (Wh/Kg正極材) 値は、NMC811の660に対して、LFPは540 ( – 18%) と低い。一方で代表的な汎用正極材であるマンガン酸リチウムs – LMOは、3.8Vと言う高い出力電圧が特徴である。 今回のテーマであるLMFPは、LFPの遷移元素Feの一部を、Mnに置き換えて出力電圧のアップを狙った開発である。開発途上ではあるが、その4V級の高いレベルは注目されている。本講義では、上記の背景なども含めて、実用評価の視点で説明を進めたい。
(15:30〜17:00)
リン酸鉄リチウム (LFP) 、リン酸マンガン鉄リチウム (LMFP) は、他のリチウム二次電池正極活物質に比較して、資源的に豊富な遷移金属元素で構成されている。このLFP、LMFP活物質の特徴・課題を明確にし、性能向上のための材料改質技術について解説する。LFP、LMFP活物質の大きな課題は、導電性の改善である。この導電性改善のための活物質粉体の改質技術を 形状的改質技術、材料的改質技術、表面改質技術の各材料改質技術の観点から解説する。
S&T出版からの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、4名様以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、3名様受講料 + 3名様を超える人数 × 19,800円(税込)でご受講いただけます。