本セミナーでは、EVの性能・電費・コストに多大な影響を与える熱マネジメントの現状と課題およびその対応方法について、システム全体と構成機器毎に解説いただきます。熱マネジメント機器・部材に興味をお持ちの方だけでなくEVの現状課題と取り組みを学びたい方にもお勧めいたします。
第1部 EV熱マネージメントシステムの現状と課題、及び最適化の方向
(9:30〜12:00)
EVの熱マネージメントシステムは、新技術分野であり進化中。対象の3サブシステムは、冷却が必要なモーターやインバーター等のパワートレイン冷却システム (PCS) 、冷却と加熱が必要なバッテリー熱マネージメントシステム (BTMS) 、及び空調システム (ACS) 。これらの統合アーキテクチャーが鍵で、電力消費とコストの最適化が主課題。このTMSの現状分析・課題抽出と最適化の方向提起が本講演の要旨。専門外の方の概容理解と専門家への提起を目的とする。
- EV熱マネージメントシステム (TMS) とは?
- TMSの進化と現状
- TMSの構成要素
- TMSのオペレーションモード
- TMSの評価プロセスと項目
- TMSの評価実施例詳細 (BYD対TESLA)
- TMSの現状の課題 (BYD、TESLA、その他一般)
- TMSの最適化コンセプトの例とその評価結果
- TMSの次世代の課題
第2部 EVモータ、PCUの冷却技術
(13:00〜14:15)
カーボンニュートラルを目指して電動車が拡大し、開発が活性化している。電動車のキーコンポーネントは、モータ、パワーコントロールユニット (PCU) 、バッテリである。このうち、モータとPCUの性能は走行性能に直接影響する。モータとPCUはいずれも発熱が大きく、それらの冷却が電動車のキー技術となる。そこで、本講演では、モータとPCUの技術動向に基づき、それらの冷却、放熱技術を紹介する。
- モータとPCUの概要
- 自動車用モータ
- PCU
- モータとPCUの発熱
- モータの発熱
- モータの上限温度
- パワーデバイスの発熱
- PCUの発熱
- PCUの冷却技術
- パワーデバイスの冷却
- 受動部品の冷却
- モータの冷却技術
- 水冷
- 油冷
- 回転子の冷却
- 今後の動向
- モータの動向
- PCUの動向
- e-Axle
第3部 潤滑油によるe-Axle・電池の冷却技術
(14:25〜15:40)
インバーター、モーター、減速ギヤを一体化したe-Axleは、それぞれの構成要素が異なるパターンで発熱するため、その冷却には細心の注意が必要である。近年のe-Axleは、モーターと減速ギヤをe-Axleフルードと呼ばれる潤滑油で同時に冷却・潤滑する方式が普及しつつあり、フルードには、冷却能力を始めとして、潤滑性、電気絶縁性などの多機能性が求められる傾向にある。本講では、将来に向けてインバーターや電池の冷却を潤滑油が担当する場合の問題点などについても解説する。
- e-Axleの種類
- e-Axleの実用例
- 構成要素による分類
- 冷却方式による分類
- e-Axle用フルードの要求特性
- 冷却性
- 電気特性
- 耐荷重性
- 疲労摩耗防止性
- 摩擦特性
- 消泡性
- 材料適合性
- その他
- e-Axle用フルードの構成基剤
- 潤滑油によるEVの冷却技術
- e-Axle用フルードの将来展望
第4部 ヒートパイプによるバッテリー冷却
(15:50〜16:50)
ヒートパイプは蒸発潜熱を使った二相系の受動的な伝熱素子であり、駆動エネルギを必要としない。ヒートパイプは非常に高い熱コンダクタンスを有し、その等価熱伝導率は、同じサイズの銅ロッドに対して数百倍高い。ヒートパイプの用途は、コンピュータとエレクトロニクス製品の冷却にある。最近では電気自動車用バッテリー、モータ、IGBTに使われている。ここでは、ヒートパイプによるバッテリーの冷却事例について解説する。
- ヒートパイプの概要
- ヒートパイプの原理
- ヒートパイプの構造
- ヒートパイプの種類
- ウイック型ヒートパイプ
- ループヒートパイプ
- 自励振動型ヒートパイプ
- ベーパチャンバ
- 超薄型ヒートパイプ
- ヒートパイプの応用例
- 電気自動車部品の冷却
- LEDヘッドランプの冷却
- Li ion電池の冷却
- IGBTの冷却
- モータの冷却
- ECU冷却
- 電気自動車用Li Ion電池の冷却
- 薄型ヒートパイプによるバッテリーの空冷
- ヒートパイプによるバッテリーの水冷
- ループヒートパイプによるバッテリー冷却
- バッテリーの非定常熱解析事例
- PTC薄膜によるLi ion電池の熱暴走防止対策
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- 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
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