車載コンデンサの設計と小型・大容量化に向けた技術動向

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本セミナーでは、コンデンサについて基礎から解説し、コンデンサの構成材料と構造、インピーダンス特性、熱設計、車載に対応するための長寿命、低抵抗、高耐熱化技術を解説いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 車載電装機器で使用される各種コンデンサの基本原理とその設計

(2024年3月4日 10:30〜12:00)

 近年の脱化石燃料の動きに伴い、内燃機関自動車の法規制導入が世界各国で検討され、電気自動車へのシフトが加速されていくと考えられます。あわせて、自動運転支援システムの導入や自動運転の動きもあり、今後ますます様々な自動車電装機器が増えていくと予想されます。  これら駆動用システムや電装機器のECUにはその用途に応じて様々なコンデンサが使用されており、車載用コンデンサ需要も増加していくと考えられます。従って、自動車技術に関わる設計者にとって、受動部品の一つの柱であるコンデンサについて理解しておくことは意義があると考えます。  漠然と回路ごとに使い分けていたコンデンサ種について、本セミナーによって理由が明確になると考えます。また、コンデンサの基本構造と誘電体特性がコンデンサのインピーダンスにどのように関わっているのか理解できます。コンデンサ設計や信頼性確保において重要なコンデンサの発熱量・温度推定についても解説する予定です。

  1. 車載電装機器とコンデンサ
    1. 車載電装機器と使用されているコンデンサ
    2. 各種コンデンサの構造と特徴
  2. パワエレ回路とコンデンサ
    1. 平滑回路
    2. 共振回路
    3. スナバ回路
  3. コンデンサの基本構造とインピーダンス
    1. コンデンサ基本構造か
    2. コンデンサのインピーダンス特性
  4. 誘電体特性について
  5. リプル電流によるコンデンサ発熱量推定
    1. リプル電流とコンデンサインピーダンス特性
    2. どのように発熱推定するか
  6. コンデンサの熱設計
    1. コンデンサの熱回路網モデル
    2. 電気・熱マルチドメイン
  7. まとめ

第2部 フィルムコンデンサの動向と車載に向けた技術課題

(2024年3月4日 13:00〜14:30)

 SDGsやカーボンニュートラルなど環境問題に対応するために車の電動化が各国で義務化されてきた。車の電動化には電源の制御が必須の技術課題である。  奇麗な電源を供給するには電源を平滑化しなくてはならず、そのために注目されているのが、フィルムコンデンサである。フィルムコンデンサに関して、必要な知識をここで解説する。

  1. コンデンサの基本
    1. コンデンサの基本性質
    2. コンデンサの働き
    3. コンデンサの種類
  2. フィルムコンデンサ
    1. フィルムコンデンサの構造と原理
    2. フィルムコンデンサの外形形状
    3. フィルムコンデンサの特徴
  3. フィルムコンデンサの技術課題
    1. 使用上の注意事項
    2. 技術課題
  4. フィルムコンデンサの動向
    1. 小型大容量化
    2. 高耐熱化
    3. 低騒音化
  5. まとめ

第3部 導電性高分子ハイブリッドタイプのアルミ電解コンデンサの開発と今後の展望

(2024年3月4日 14:45〜16:15)

 近年、自動車の自動運転技術の進歩やEV化に伴い、それに使用されるコンデンサには小型、大容量で低ESR、長寿命化の要求が益々強くなっています。そのようなコンデンサとして固体コンデンサが知られていますが、固体コンデンサでは陽極箔上に、電体皮膜の修復に乏しい導電性高分子が使用されているため、漏れ電流が高くなりやすく、ショートに至るものもありました。  本セミナーでは低ESRと耐ショート性の優れたコンデンサであるハイブリッド型コンデンサの開発背景、製造方法、各方面からのアプローチについて最近の技術開発状況を紹介します。

  1. ハイブリッド型コンデンサの開発の背景
    1. 各種コンデンサの特徴
    2. 市場の要求
  2. ハイブリッド型コンデンサの製造方法
    1. ポリピロール素子内重合法
    2. PEDOT素子内重合法
    3. PEDOT:PSS分散液含浸法
  3. ハイブリッド型コンデンサの特性
    1. 高耐圧化
    2. 低漏れ電流化
    3. 低ESR化
  4. 今後の展望
    1. 開発トレンド
    2. 生産実績および今後の需要予測

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