第1部 高周波対応プリント配線板を支える低誘電材料、平滑導体との高信頼性接着・接合技術
(2024年3月12日 10:00〜12:00)
高周波伝送における伝送損失は、主に抵抗損失と誘電損失を下げることが必要であり、抵抗損失は導体の直流抵抗、表皮効果、表面粗さ、誘電損失は絶縁材料の誘電体の比誘電率と誘電正接によって決まる。すなわち、高周波ほど導体と絶縁材料の界面は平滑で、かつ比誘電率と誘電正接はより小さいことが求められる。しかし、比誘電率、誘電正接が低い材料ほど極性が低く、導体との接着、接合が難しい課題がある。
ここでは、これら課題を解決するプリント配線板やサブストレートの低損失材料技術、および平滑導体と低誘電材料の接着・接合技術について、基礎と応用、および最新情報も含めて分かり易く解説する。
- 高周波を使用するエレクトロニクス実装分野の動向
- 高周波プリント配線板・サブストレートの動向、要求事項
- 高周波プリント配線板・サブストレートの動向
- プリント配線板・サブストレートの要求事項
- プリント配線板の低誘電材料技術
- 低誘電材料の基礎
- 求められる要求特性
- 低誘電材料技術
- プリント配線板における低誘電材料/平滑導体との接着・接合技術
- 接着・接合技術の基礎
- めっき技術
- 貼り合わせ技術
第2部 PTFE基板へのArプラズマ及びイオンビーム処理によるCu薄膜の付着性改善
(2024年3月12日 13:00〜14:30)
Beyond 5Gに向け次世代モバイル機器の使用周波数は益々高くなっており,それらの技術に応えるためには伝送損失の小さい素材を電子基板に適用することが期待されている。伝送損失を小さくするためには誘電率や誘電正接が小さい必要があり,ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) はその性質を持つ材料の一つである。しかし,PTFEの他物質との高い離形性が問題となっており,高周波用プリント基板としてPTFEを活用するためには,Cuなどの配線材との付着性の改善が必要である。
本講座では、PTFE表面のドライプロセス処理 (アルゴンプラズマ処理、窒素イオンビーム処理) を中心に、表面の平滑性と化学結合状態の面からCu薄膜との付着性について解説する。
- はじめに (ドライプロセスについて)
- Arプラズマ処理されたPTFE基板に対する金属薄膜付着性
- 実験方法と実験条件、評価方法
- 実験結果
- プラズマ処理時間に対する濡れ性
- 真空処理工程の付着性への影響
- 入力電圧に対するTi薄膜の付着性
- 入力電力に対するCu薄膜の付着性
- PTFEの表面粗さ、電気的特性
- まとめ
- 窒素イオンビーム照射によるPTFE基板に対するCu薄膜付着性
- 実験方法と実験条件、評価方法
- 実験結果
- 窒素イオンビームの照射角度
- 低角度窒素イオンビームの照射量と加速電圧
- 極表面における低角度窒素イオンビームの効果
- まとめ
第3部 中間層 (接着剤やプライマー等) 無しで強力にPTFEと超平滑Cu箔を接着する熱アシストプラズマ処理技術
(2024年3月12日 14:40〜16:10)
本講座では、最初にBeyond5G (B5G) 用プリント配線板に対する8つの要求項目 (接着性・界面粗さ・寸法安定性など) を提示いたします。その中でフッ素樹脂の重要性について述べます。その際にPFAS規制案についても言及します。
そして、これらの要求項目を全てクリアするための解決方法 (熱アシストプラズマ処理を含む) について解説します。B5G用の基板材料としてフッ素樹脂のご使用をご検討中の方には、特にお薦めの内容となっております。
- B5G用プリント配線板とフッ素樹脂の関係
- B5G用プリント配線板の要求項目
- フッ素樹脂 (PFAS規制案を含む)
- 先行研究
- Na薬剤処理
- イオン照射
- 紫外線 (UV) 照射
- 電子線 (EB) 照射
- 放射光 (SR) 照射
- プラズマ処理
- 研究成果 (研究実績)
- 接着剤とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 未加硫ゴムとフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 加硫済ゴムとフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 金属酸化物箔とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 超平滑金属箔とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 金属スパッタ膜とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 金属スパッタリング膜とフッ素樹脂 (PTFE) の直接接着
- 金属ペースト膜とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 金属インク膜とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- ゲルとフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- 低CTEポリイミド (PI) 樹脂とフッ素樹脂 (PTFE) の強力接着
- プラズマ処理による表面制御
- プラズマとは
- プラズマ処理中の圧力が接着性に及ぼす影響
- プラズマ処理中の温度が接着性に及ぼす影響
- プラズマ処理中の空気混入が接着性に及ぼす影響
- 官能基比率の制御による高周波特性向上
- N2ガスの添加が平滑性に及ぼす影響
- 今後の展望
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
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- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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アカデミック割引
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日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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