機械学習による高分子の劣化診断、予測技術

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本セミナーでは、高分子の劣化について取り上げ、マテリアルズインフォマティクスを活用したデータ解析や耐久性評価、寿命予測技術を事例とともに解説いたします。

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プログラム

第1部 近赤外光とインフォマティックス技術を用いたプラスチックの劣化診断

(2024年3月4日 10:30〜12:00)

 近赤外光を用いてプラスチックの構造を非破壊的に分析する技術及び、測定データに機械学習を適用することで劣化状態を予測する診断モデルについて解説する。

  1. 高分子の劣化診断
    1. 高分子の劣化とは
    2. 劣化試験の仕組み
    3. 機械試験による劣化診断
    4. 破断伸びについて
    5. ポリプロピレンの劣化
  2. 近赤外分光法の原理
    1. 近赤外スペクトル
    2. ケモメトリックスとは
    3. 機械学習の発展
    4. 主成分分析の原理
    5. PLS回帰分析の原理
  3. ポリプロピレンの劣化予測
    1. ポリプロピレンの近赤外スペクトル
    2. ポリプロピレンの劣化予測
    3. ポリプロピレンの劣化メカニズム

第2部 分子シミュレーションによる高分子材料の内部構造と破壊メカニズムの解析

(2024年3月4日 12:50〜14:20)

  1. 結晶性高分子の破壊プロセス
    1. 破壊プロセスにおける分子スケールの構造とその変化
    2. 空孔生成
      1. 空孔生成の原因となる分子構造の変化
      2. メカニズムに基づく壊れやすい構造
    3. 空孔の成長プロセスにおける内部構造の変化
    4. 分子構造と応力伝播の関係性
    5. クリープ試験
    6. 不可逆性の原因となる内部構造の変化
  2. ダブルネットワークゲルの破壊プロセス
    1. ネットワークの構成条件と機械的特性の関係
      1. 組成比の影響
      2. 鎖長の影響
      3. 密な網目構造の影響 架橋間隔の影響
    2. 分子スケールの空孔生成と成長
  3. 分子シミュレーションの紹介
    1. マルチスケールシミュレーション
      1. 界面における水の動態
      2. 両親媒性分子集合体の大変形プロセス
      3. 自己組織化プロセス
    2. モデル作成や解析の考え方
  4. まとめ

第3部 熱分解GC-TOFMSと機械学習を用いた構造解析手法による合成高分子劣化解析

(2024年3月4日 14:30〜15:30)

 熱分解GC-MSは工業材料分析においては欠かすことのできない手法である。昨今、工業材料の劣化を化学的視点で理解することが益々重要となっており、微細な構造差異の解析では高分解能TOFMSの活躍の場が増えている。  本セミナーでは、弊社で開発したGC-TOFMSと機械学習を用いた合成高分子の構造解析手法の解説および、ポリエチレンテレフタレート (PET) の劣化解析への応用を紹介する。また劣化解析においては種々の分析手法との多角的分析も重要であり、GC-TOFMSの位置づけも紹介したい。

  1. 合成高分子解析における質量分析法の活用
    1. GC-TOFMSについて
  2. GC-TOFMSのイオン化法
  3. TOFMSの原理と精密質量解析
  4. GC-TOFMSを用いた統合解析
  5. 機械学習によるデータベース構築と構造解析
  6. 熱分解GC-TOFMSによる合成高分子の分析事例の紹介
    1. 熱分解GC-MSの原理
    2. 合成高分子解析での熱分解GC-TOFMS活用方法
  7. 反応熱分解GC-TOFMSによるPETの劣化解析事例
    1. 反応熱分解GC-MSについて
    2. 紫外線照射により劣化したPETの構造解析事例
    3. PETの劣化における多角的な解析事例

第4部 機械学習を用いた高分子複合材料における疲労限の予測

(2024年3月4日 15:40〜16:40)

 樹脂材料に関する評価の中で、疲労試験は期間が長く、短期化が求められています。 今回、疲労試験の短期化に向けて、機械学習を活用し、疲労限の予測を目指しました。本取り組みについて、解説させていただきます。

  1. 背景と目的
    1. 背景
    2. 疲労試験とは
  2. モデル化手法
    1. 解析に用いる樹脂材料のデータ
    2. 前処理
    3. 非線形回帰
      • Random Forest
      • XG Boost
      • Light GBM
    4. モデル化の手順
    5. モデルの評価指標
  3. 非線形解析結果と考察
    1. ハイパーパラメータのチューニング及び予測モデルの妥当性確認
    2. 予測モデルの汎化性能検証
    3. 新規データを用いた予測モデルの汎化性能確認
  4. まとめ

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