レジストの除去、剥離技術と低環境負荷、低ダメージ、高効率化

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本セミナーでは、半導体用レジスト技術の基礎から解説し、環境負荷を抑えつつ、素早く変質レジストを除去、剥離する技術と今後の展望を解説いたします。

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プログラム

第1部 オゾンマイクロバブルによる半導体レジスト膜の洗浄技術

(2024年2月26日 10:30〜12:00)

 本講座はファインバブルの特徴から装置などの基礎からその応用を学ぶことができるようになっている。特に、環境規制による薬液使用量低減要求、最先端半導体 (数nm) 向け、および低ダメージ・高効率洗浄技術要求などに対応した、メタルフリーのオールテフロン製オゾンマイクロバブル発生機およびその性能について触れている。この技術は、半導体洗浄工程だけではなく、FPD (Flat Panel Display) の洗浄などにも応用できる。

  1. ファインバブルの特徴
  2. ファインバブルの応用例 (超音波音場におけるマイクロバブル洗浄効果など)
  3. 加圧溶解方式によるファインバブル発生装置
  4. オゾンマイクロバブルの性能
  5. オゾンマイクロバブルによる半導体レジスト膜の除去法
  6. まとめ

第2部 オゾン、水素ラジカルを用いたレジスト除去技術

(2024年2月26日 13:00〜14:30)

 半導体、LCD等の電子デバイス製造では、成膜、パターン作製 (レジスト塗布、露光、現像) 、エッチング、レジスト剥離、洗浄等のプロセスを複数回繰り返すことにより、基板上に微細素子がパターンニングされたトランジスタが形成される。これらの工程はリソグラフィー工程と呼ばれ、おおよそ20回から30回繰り返されることになる。また、レジスト剥離工程においては、硫酸、過酸化水素、アミン系有機溶剤など環境負荷の大きい薬液を現状では大量に使用している。特に、イオン注入工程を経たレジストはレジスト表面が変質しており除去が非常に困難である。  本講座では、レジスト剥離工程について従来の剥離技術、及び新規な環境に優しいレジスト剥離 (除去) 技術について解説する。具体的な活性種として水素ラジカル、湿潤オゾンを用いた技術について解説する。イオン注入工程を経たレジストの化学構造や除去技術についても紹介したい。

  1. 水素ラジカルを用いたレジスト除去技術
    1. 原子状水素によるレジスト除去速度の向上
      1. 既存の除去方式に匹敵する除去速度の達成
      2. 反応メカニズムについて検討
    2. 半導体プロセスにおける各種レジストの除去
      1. イオン注入レジストの除去
      2. 化学構造の異なるレジストの除去
    3. レジスト除去時の下地Si基板へのダメージ評価
      1. サリサイド構造の形状変化について
      2. 基板の表面状態の劣化について
  2. 湿潤オゾンを用いたレジストの除去技術
    1. 湿潤オゾン法とは
    2. 化学構造の異なるポリマーの除去
      • ノボラック樹脂
      • ポリビニルフェノール
      • ポリメタクリル酸メチル
    3. 湿潤オゾンによるイオン注入されたレジストの除去

第3部 水蒸気を原料ガスとするマイクロ波励起プラズマによるアッシングプロセスの開発

(2024年2月26日 14:40〜15:25)

 水蒸気を原料ガスとするマイクロ波励起プラズマを用いたアッシング技術について紹介する。水蒸気は、処理室またはバルブで接続されたタンク内の超純水を、ダイヤフラムなどの安価なポンプで減圧することにより発生させる方式である。処理室内部は、ポンプの性能にも依るが、飽和水蒸気圧程度 (約1kPa) と、プロセスプラズマとしては、高い圧力領域である。一般に高い圧力下では、プラズマ生成領域が収縮するため、大口径ウェハに対応する半導体製造プロセスを目指した研究開発は難しい。一方、ミニマルファブはハーフインチウェハによる半導体製造装置群であるので、面内均一性の実現のための研究開発の時間とコストを低減できる特長を有している。さらに、少量多品種をターゲットにしているため、新たに見出した半導体製造プロセスの適用可能性を、既存の製造工程と置き換えて比較し評価することも容易である。  本講演ではミニマル規格に適合するレジスト除去装置として、研究開発を進めているマイクロ波プラズマによる水蒸気プラズマアッシング装置の概要を紹介する。

  1. はじめに
  2. 液体が関与する各種プラズマの生成法
  3. 水を原料とするプラズマプロセス
  4. 水を原料ガスとするスロットアンテナ方式のマイクロ波励起プラズマ生成法
  5. 水を原料ガスとするマイクロ波励起プラズマによるアッシングプロセスの開発
  6. ミニマル規格に適合するマイクロ波励起プラズマ装置の開発
  7. まとめ

第4部 ホロー電極を用いた高周波プラズマの高密度化とレジスト剥離の高速化

(2024年2月26日 15:35〜17:05)

 プラズマは半導体プロセスの約70〜80%の工程で利用されています。その中で、ラジオで使用されている領域の周波数を用いた高周波プラズマが広く利用されています。今回、これまで当研究室で開発してきたリング状ホロー電極を用いた高密度高周波プラズマによるレジスト剥離の高速化について、最新データをご紹介しながら、講義を行います。  具体的には、半導体プロセスにおける高周波プラズマの役割からはじまり、レジスト剥離過程とその高速化に必要なプラズマ条件、ホロー電極による高密度高周波プラズマの生成法、レジスト剥離実験などの内容をお話いたします。

  1. 半導体プロセスにおける高周波プラズマの役割と課題
  2. レジスト剥離過程とその高速化に必要なプラズマ条件
  3. 高周波プラズマの原理とその特徴
  4. ホロー電極による高密度高周波プラズマの生成法
  5. 様々なホロー溝形状による高周波プラズマの特性
  6. ホロー溝電極を用いた酸素高周波プラズマのシミュレーション
  7. ホロー溝電極を用いた酸素高周波プラズマによるレジスト剥離実験
  8. まとめと今後の展望

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