実験データの蓄積・DB構築と電子実験ノートの活用事例

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第1部 研究・実験データの蓄積時に留意すべきポイントとDB構築の出口戦略

(2024年2月29日 10:30〜14:45) (12:00〜13:00は昼食休憩)

 マテリアルズ・インフォマティクス (MI) や研究デジタルトランスフォーメーション (DX) は、情報科学・技術を駆使して材料研究・開発を刷新することが目的であり、今後の国際競争を勝ち抜くための必須テーマです。これらを実現するためには、研究データの管理が極めて重要な役割を果たします。しかしながら、材料データは、一般的なビッグデータとは異なる性質を持っており、研究データ管理に課題意識を持つ研究者が多いのが現状です。  本講座では、MIの実践事例を通じて、研究活動で生じるデータの生成・蓄積・活用のサイクルについて知っていただき、特にデータ蓄積に必要な考え方・基礎知識について学んでいただきます。そして、データベース (DB) を作成する際の目的の明確化と出口戦略、そのために必要な具体的なスキルセットについても解説します。

  1. マテリアルズ・インフォティクス概要
    1. データ生成・蓄積・活用の循環サイクル
    2. データ収集時に考えなければいけないこと
    3. データ取得コストについて
    4. 活用可能なデータとは
    5. 制御可能な変数と計測可能な変数
  2. データ取得のためのベイズ最適化
    1. ベイズ最適化の背後にある数理
    2. 自律実験装置とAIソフトウェア
    3. ロボット制御のための環境整備
    4. GPyOpt
    5. OPTUNA
    6. PHYSBO
  3. 材料データ蓄積を行う上で必要なこと
    1. データベース構築の3つの目的
    2. データベースの種類
    3. フラットファイルフォーマット
    4. ツリー構造を利用した実験データ蓄積
    5. 電子ラボノートの事例
  4. データベース開発に必要なスキルセット
    1. 誰のためのDBか?
    2. 開発コストの見積もり
    3. デスクトップアプリとウェブアプリ
    4. フロントエンドとバックエンド
    5. ウェブアプリ開発:Django
    6. ウェブアプリ開発:Streamlit
    7. ウェブアプリ開発:JavaScript
    8. ウェブアプリ開発:SQL
    9. ウェブアプリ開発:noSQL
    10. アジャイル開発という考え方
  5. DB構築の出口戦略
    1. パーソナルDB
    2. DBを介した共同研究
    3. DBの共有・共用
    4. パブリックDB
    5. 材料データと課題の多様性への対応

第2部 電子実験ノートを用いたデータ収集・データ整形の効率化の一事例

(2024年2月29日 15:00〜16:00)

 当社では社内情報の蓄積、共有、活用を目的に電子実験ノートの適用を2019年より進めてきました。この電子実験ノート (BIOVIA Notebook) はデータサイエンスツール (BIOVIA Pipeline Pilot) という製品と連携することで自由な機能拡張を行うことができます。 当社では当初技術情報の蓄積と共有を主なメリットとして電子実験ノートを推進してきましたが、それだけではユーザにとってインセンティブとはなりにくく利用が思うように進みませんでした。そこでユーザが「電子実験ノートにデータを登録したくなる仕組み」を作る事で活用がさらに進むと考え電子実験ノート価値向上に努めてきました。当社が構築した電子実験ノートを活用したMI用データ蓄積・収集基盤「データパイプライン」もその一つです。  本講演では、電子実験ノートの概要・目的・期待効果から推進における課題と対応、上記「データパイプライン」をはじめとする具体的な電子実験ノートの独自開発機能、周知活動についてもご紹介いたします。

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