第1部 自動車メーカーにおけるマルチマテリアルの接着技術
(2024年2月16日 10:00〜11:00)
今日の自動車に係る最大の課題は、走行時に排出される地球温暖化物質 (CO2) の大幅な削減を求める規制に対応することであり、これまでもパワートレインの改良を始めとした対策が行われてきた。一方、車用の軽量化も進んできており、特に量産車では、「適材適所」のマルチマテリアル採用が進み、その接合に接着の導入が進んでいる。
- 自動車を取り巻く課題
- CO2規制とCAFE
- 次世代型パワートレインの導入
- 車体軽量化のための材料転換
- 鋼鉄車体
- 軽金属車体
- 樹脂車体
- マルチマテリアル車体
- 自動車に係る接着技術
- 従来の自動車部材接着
- 鉄鋼車体の接着
- 異種部材の接着
- 樹脂部材の接着
- BMW7シリーズ車体における接着剤適用
- 軽量化研究
- 今後の接着技術への期待
第2部 エポキシ系接着剤と自動車分野への応用
(2024年2月16日 11:10〜12:10)
自動車分野で使用されているエポキシ系構造用接着剤に関し、基本的な事項を解説するとともに、新規に開発した接着剤及び接合方法に関して、その開発コンセプト、作用機構について紹介する。
- 自動車材料を取り巻く環境
- 世界の排ガス規制の状況
- 排ガス規制に対応する取り組み
- 自動車用構造接着剤
- 車体に対する構造接着適用例
- 自動車用構造接着剤の要求特性
- エポキシ系接着剤の変性手法
- 熱可塑エポキシ樹脂の特性
- 新規マルチマテリアル用構造接着剤の特性
- 接着剤硬化時の歪低減
- 接着剤硬化時の応力低減法
- 接着剤硬化時の歪測定法
- 接着硬化時の熱変形について
- 接着剤硬化時の応力シミュレーション
第3部 異種材料接着の高速化と耐久性向上 – ハイブリッド弾性瞬間接着剤
(2024年2月16日 12:50〜13:50)
シアノアクリレート系接着剤の短時間硬化と広範な接着性を維持しながら、弾性接着剤の柔軟性と接着耐久性を取り入れたハイブリッド弾性瞬間接着剤について、その技術概要と接着性能、自動車分野への応用などについて紹介する。
- 瞬間接着剤成分と弾性接着剤成分とのハイブリッド化について
- ハイブリッドの各成分
- 接着剤における海島型の相分離構造
- 硬化メカニズムについて
- 接着性能と硬化物特性
- 接着強度の立ち上がり、硬化スピード
- 硬化物の力学的性質
- 接着強度、接着耐久性
- 耐冷熱サイクル性
- 動的粘弾性、変形追従性
- ハイブリッド弾性瞬間接着剤の応用や用途
- 異種材料の接着
- 自動車分野への応用
- その他
第4部 自動車のマルチマテリアル化に向けた高強度ウレタン系接着剤の開発
(2024年2月16日 14:00〜15:00)
はじめに、弊社の自動車向け接着剤を例に、欧州自動車市場や世界情勢を踏まえたウレタン系接着剤の動向を紹介する。次いでNEDO革新的新構造材料等研究開発での活動を通じて開発したエポキシ樹脂系接着剤に匹敵する高い強度と、優れた弾性を両立したウレタン系接着剤を紹介する。
本接着剤はその他に、高い耐熱性、温度依存性にも優れ、また混合比の調整で要望に基づいた様々な物性に可変することが出来るなど、その興味深い特性についても紹介する。
- 会社紹介
- 自動車向け接着剤:ウレタン系接着剤を中心とした製品紹介
- 欧州自動車市場の紹介
- 国内自動車市場の紹介
- 自動車に纏わる世界情勢
- 自動車のマルチマテリアル化等に纏わる概要紹介
- ポリウレタン構造と物性の概要
- 高強度ウレタン系接着剤の開発主旨
- 高強度ウレタン系接着剤の配合設計思想
- 他基材の自動車構造用接着剤との比較検討
- 開発品の概要紹介:性能とその特徴等について
- 国プロ (NEDO革新的新構造材料等研究開発) の活動内容紹介 (一部)
- 高強度ウレタンの派生技術 (応用展開) 例の紹介
- 今後の展望等
第5部 自動車の軽量化を支える異種材料接着技術および易解体性接着で環境対応
(2024年2月16日 15:10〜17:00)
解体性接着 ( Dismantlable adhesion ) とは、必要とするときに化学的または物理的、或いはこの両者によって解体できる機能を備えた接着のことである。解体性接着剤 ( Dismantlable Adhesive ) とは、必要な時に何らかの手段によって接着部の解体が可能なように設計された接着剤のことである。すなわち接着機能と解体機能を併せ持つ接着剤が解体性接着剤である。
社会問題として環境問題が取り上げられて久しいが、自動車産業においても同様に環境保全、環境改善を実行するためには3Rでの対応が重要だといわれている。3RとはReduce (削減) 、Reuse (再使用) 、Recycle (再利用) の頭文字をとったものだ。接着に於いて、接着剤層のReuse、Recycleは困難だが、接着部を剥がすことができれば、被着材のReuseとRecycleは可能になる。ここに解体性接着剤及び解体接着技術開発のコンセプトがある。
- 自動車の軽量化を支える異種材料接着技術
- 自動車分野における易解体性接着の可能性
- 熱溶融エポキシ樹脂の硬化・溶融メカニズム
- 熱膨張マイクロカプセルを利用した解体性接着技術
- 高耐熱解体性接着剤
- 高周波加熱による接着の解体
- 電磁誘導加熱 (金属の種類と発熱温度の関係)
- マイクロ波加熱による接着の解体
- 通電剥離接着剤 (エレクトリリース)
- 製靴用解体性接着剤の開発
- 解体性接着剤 (粘着テープを含む) の紹介
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミック割引
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