バイオ系粒子における各種測定・評価法とその進め方、応用

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本セミナーでは、バイオ系粒子の測定・評価について取り上げ、試料の採取から 、試料にダメージを与えない実験環境や機器操作の留意点、粉としての「ふるまい」 、 糊としての「付着性」 、 流動性や変形性の「可視化」などについて詳解いたします。

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プログラム

第1部 DLS (動的光散乱法) /PTA (粒子トラッキング解析法) を用いた、バイオ系粒子の粒子径・個数濃度測定の原理と事例紹介

(2024年1月26日 9:50〜10:50)

 バイオ医薬品の製造、品質管理、安全性評価において、粒子径や分散性を測定することは重要です。例えばナノ粒子を用いた薬物送達システムでは、粒子のサイズが薬物の拡散や組織内での動態に影響を与えるため、これらの特性の正確な測定が必要です。  このセミナーではナノ粒子の計測技術として代表的な動的光散乱法 (DLS) と粒子トラッキング解析法 (PTA) の原理、測定事例について解説します。

  1. 動的光散乱法 (DLS) について
    1. 動的光散乱法とは
    2. 測定原理 (DLS)
    3. DLSの注意点
  2. 粒子トラッキング解析法 (PTA) について
    1. 粒子トラッキング解析法とは
    2. 測定原理 (PTA)
    3. PTAの注意点
  3. 粒子濃度測定
    1. DLS (MADLS) による粒子濃度測定
    2. PTAによる粒子濃度測定
    3. DLTとPTAの比較
  4. 総括
    1. 本日のまとめ

第2部 微細藻類由来のタンパク質のUF膜や吸着プロセスによる分離

(2024年1月26日 11:00〜12:00)

 微細藻類は燃料や食品として注目されている。また、含有するタンパク質の食品や医工学の分野での応用も期待されている。  本講義では、微細藻類由来のタンパク質を精製するために、UF膜や吸着法からなる分離プロセスについて解説する。

  1. 微細藻類含有タンパク質について
    1. 微細藻類とは
    2. 含有する生体分子について
    3. フィコビリプロテインについて
  2. UF膜による微細藻類由来のタンパク質の精製
    1. クロスフローによるUF膜の利用
    2. UF膜による微細藻類中のタンパク質精製
    3. UF膜を用いたタンパク質精製の数学モデル
  3. 吸着法による微細藻類由来のタンパク質の精製
    1. 吸着法によるタンパク質の精製
    2. 数学モデルによる精製挙動の記述
  4. UF膜および吸着法を組み合わせたタンパク質精製
    1. UF膜、吸着法の数学モデル
    2. UF膜および吸着法を組み合わせた数学モデルの開発と精製の予想

第3部 〜細胞、タンパク質、製剤粉末など〜「バイオ系粒子」における 「付着力」・「凝集力」・「摩擦力」測定解析法とその応用

(2024年1月26日 12:50〜14:00)

 バイオ系粒子をはじめとして各種有機粉体を取り扱うにあたって、単一粒子の特性とバルクとしての特性の両面から評価する必要がある。このような多角的な評価方法について一般にはあまり知られていない部分がある。本講義ではこの部分を中心に解説する。

  1. はじめに
    1. 粉体の特徴
    2. 粉体の一次物性と二次物性
  2. 粉体の付着力
    1. 付着力の定義
    2. 付着力発現の要因
    3. 単一粒子の付着力測定と評価
  3. 粉体の凝集力
    1. 凝集力の定義
    2. 凝集力の測定と評価
  4. 粉体の摩擦力
    1. 摩擦力の定義
    2. 摩擦力の測定と評価

第4部 低吸着樹脂の製品開発と材料表面の付着性評価

(2024年1月26日 14:10〜15:10)

 低吸着や生体適合性など機能性樹脂の開発には、設計・評価の技術だけでなく需要とコスト面の検討も必要である。企業と組んで低吸着樹脂の製品化した事例をもとに、簡便なタンパク質などの付着性評価法を紹介する。

  1. 低吸着樹脂の開発の背景
    1. 社会的背景
    2. 需要とコスト面の課題
    3. 技術と評価の課題
  2. 吸着評価法
    1. タンパク質に対する吸着
    2. DNAに対する吸着
    3. 培養細胞に対する吸着
  3. 低吸着樹脂の設計と評価
    1. 成型条件
    2. 成型評価
    3. 吸着性能の評価
  4. 試作品の評価
    1. 既存製品との比較
    2. 耐久性と用途別の比較
    3. 新たな利用途

第5部 qLD (定量レーザ回折・散乱法) /DIA (動的画像解析) を用いたバイオ系粒子のサイズ・濃度・形状評価

〜タンパク凝集体、細胞塊の評価や異物検出など〜

(2024年1月26日 15:20〜16:05)

 定量レーザ回折・散乱法、動的画像解析法の原理・特徴、およびこれら測定手法を用いたタンパク凝集体・細胞塊・食品中粒子などのバイオ系粒子のサイズ・濃度・形状の評価について解説する。

  1. はじめに
    1. バイオ系粒子の評価の必要性 (バイオ医薬品中の不溶性微粒子評価を例に)
    2. 各種評価方法
  2. 定量レーザ回折・散乱法
    1. 定量レーザ回折・散乱法の測定原理
    2. 定量レーザ回折・散乱法の特徴
    3. タンパク凝集体、エクソソームなどの評価事例
  3. 動的画像解析法
    1. 動的画像解析法の測定原理
    2. 動的画像解析法の特徴
    3. 細胞塊、酵母、食品中粒子などの評価事例

第6部 分光・粒子径解析技術を用いた「バイオ系粒子」の分析とその応用

(2024年1月26日 16:10〜17:10)

 粉体やバイオ関連粒子は、様々な大きさや化学的性質を示し、最適な分析手法を選択して物性を解析する必要がある。  本発表では、粒子径解析手法やラマン分光法を中心に、各種分析事例とその応用について解説する。

  1. はじめに
    1. 「光」を使った分析
    2. 粉体特性・粒子径解析技術
  2. 粉体の物性解析
    1. 粒子径解析
    2. ラマン分光法を用いた評価
    3. プロセスにおける可能性と展望
  3. バイオ医薬品の凝集性評価
    1. バイオ医薬品の凝集物検出
    2. 抗体の凝集特性の解析
  4. 遠心沈降法を用いた分析
    1. 測定原理概要
    2. バイオマス材料の分散性評価
    3. 脂質ナノ粒子の分析

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