1. ビジネスの変革を迫るHTML5の本質
(2012年5月30日 14:00〜15:25)
近年、HTML5は、さまざまな業界で注目を浴びることとなったが、単にウェブページが進化するという文脈で理解していては、将来を見誤る。また、HTML5によってウェブ・テクノロジーが大幅に進化していることは事実だが、その本質はそこではない。
HTML5をはじめとしたウェブ・テクノロジーの進化は、ICTにかかわるあらゆる業界のビジネスモデルの変革を迫ることになる。本セミナーでは、HTML5の到来によって、ビジネスにどのようなインパクトを与えるのかについて考察する。
- HTML5は進化という誤解
- 世間ではHTML5を進化や革新という文脈で語られる。ウェブ技術という側面で見ると、確かに大革新だ。しかし、IT業界全体から見ると、必ずしも革新ではない。果たして、HTML5はIT業界全体から見て何を意味するのかを改めて考察する。
- Apple/Google/MicrosoftのHTML5戦略
- Apple、Google、Microsoftいずれも、HTML5を全面的に支持している。しかし、その理由は各社さまざまだ。これらの巨人がなぜHTML5を支持しているのか、そして、HTML5を使ってどんな戦略を描いているのかを考察する。
- アプリ市場の光と影
- スマートフォンやタブレットの販売台数増加に伴い、それら端末上で動作するアプリの市場が注目されている。しかし、そのマーケットは限られた事業者に牛耳られ、日本企業はアプリ提供者という立場に追いやられている。この状況を打破する手段として、HTML5がどのような形でかかわることができるのかについて考察する。
- 新興OSの動向とウェブアプリ
- 近年、スマートフォンやタブレットのOSといえばiOSとAndroidだ。しかし現在さまざまなOSが新たに登場しようとしている。ウェブアプリと言えば、単にブラウザーの上で動作するアプリケーションという認識が多いが、それだけではない。新興OSがウェブ技術をどのように融合しているのかについて紹介する。
- ウェブ標準はビジネスのゲームチェンジャー
- HTML5を理解する上で、標準化の意義の理解は避けて通れない。ウェブに限らず、標準化とは、技術論という以前に、ビジネス戦略そのものだ。標準化は、ビジネスの競争の土俵を変えてしまう可能性を持つ。どのようにすればウェブ標準であるHTML5を味方にできるのかについて考察する。
- 質疑応答/名刺交換
2. HTML5がもたらす放送ビジネスの将来
(2012年5月30日 15:35〜17:00)
HTML4からHTML5への進化はテレビを始めとする映像事業にはかりしれないインパクトを与える。そして放送業界はそのことにまだほとんど気がついてはいない。本講では地上波、BS、CS、CATV、IPTVなどの放送事業者およびその周辺機器やサービス事業者、WEB、デジタルサイネージ事業者などの映像コミュニケーションに携わるすべての方々に2015年を目処とした近未来像とそのための実務対応をお話ししたい。
- 放送局的視点から見たHTML5とは要するに何なのか
- 全てのものがWEBにつながる世界観のHTML5とテレビ。
その時の視聴者のメディアコミュニケーションはどうなっているのか。
- ファイルベース化とHTML5と局内ワークフロー
- どれだけ業務フローが複雑になるのか。第二のマスター、データマスターという考え方。
- 4K4S時代に放送関連業界は何を捨て、何を守るのか
- 4倍高精細、テレビ、パソコン、タブレット、スマートフォンの4Sで何が起きるか。
- 変わらなければいけないことと、変わらなくていいこと。
- マルチスクリーンからスマートスクリーンへ
- 放送業界の言うマルチスクリーンは、サブディスプレイまたは新規チャンネル獲得。
- 本当のマルチスクリーンの主導権は、ユーザー側にあえて持たせる。
- ケーブルテレビ業界はどう望むのか
- 衛星放送業界はどう望むべきか
- 質疑応答/名刺交換