国際展示会「CES2023」を見ると、OLEDを使用したTV用ディスプレイのピーク輝度が飛躍的に向上した。これは、Samsung Display (SDC) が昨年製品化した量子ドットOLED (QD-OLED) を超効率材料とした第2世代技術と、マイクロレンズアレイ (MLA) を搭載したLG Display (LGD) の白色OLED (WOLED) の第3世代技術による。ピーク輝度はこの技術導入で数年前の800nitsから2,000nitsに向上した。
一方、スマホ用OLEDディスプレイでは、昨年発売のiPhone.14 Pro Maxから本年の15 Pro Maxに於いてセンサー感知で2,000nitsの高輝度化、フォルダブルスマホのGalaxy Z Fold4から本年のFold5に於いてはCOE (Color Filter On Encapsulation) のECO OLED Plus技術採用でその効率が改善されている。このようなOLEDの高輝度化は、青色発光材料の効率改善を筆頭に、蒸着層の層構成追加に加え、透過率を半減していた円偏光板を除去するCOE技術、あるいは画素にMLAを搭載し取り出し向上を図るデバイス構造の改革が含まれている。また、ファインメタルマスク (FMM) 蒸着で制約されていた開口率を向上する、ホト加工による製造プロセス、の開発も盛んになって来ている。
本セミナーでは、まず、近年目覚ましく向上したOLED効率技術を詳細に解説する。上記の他に、出光興産が開発した青色発光材に対する3重項3重項融合 (TTF) や、SDCが開発中の青色燐光発光材料の開発状況も解説する。さらに、フォルダブルOLEDパネルを搭載したGalaxy Z Fold搭載技術を、折曲げモジュール構造、画面下カメラUPC or UDCを含めて解説する。最後に、G8.7投資も含めてApple iPad Pro、Mac Book Pro採用を目指す高輝度化IT-OLED技術を、Oxide TFTの高移動度化対応技術も加えて紹介する。
- OLEDディスプレイ・デバイスの構造と動作原理、及び駆動方法
- OLEDの構造と動作原理
- RGB-OLED
- 大型WOLED
- Micro-Cavity
- スマホ・タブレットOLEDパネルの画素駆動方法 (内部補償)
- TV用OLEDパネルの画素駆動方法 (外部補償)
- フォトルミ (PL) QD、QD-OLEDの構造と動作原理
- ディスプレイ・デバイスの戦国絵巻と製品ライフサイクル
- OLEDの効率向上提案と具体的改善手段
- 効率向上の提案とスマホ用OLEDの効率推移 (SDC)
- 多機能化蒸着層構成 (Prime layer or advanced layerの導入)
- 発光層EMLの構成
- 青色発光材末端基への重水素置換 (LGD)
- 円偏光板除去のCOE (Color Filter on Encapsulation) 技術 (SDC)
- マイクロレンズアレイMLAによる取り出し効率の向上 (LGD)
- 次世代青色燐光材料の開発進捗状況 (SDC)
- 開口率向上を狙うホト加工製造技術
- 2011年から開発継続するベルギーimecのOLEDホト加工
- 蒸着層をリフトオフで分離する方式 (JDI eLeap、Visionox ViP)
- SID2023で競演したJDI、Visionox、SECのホト加工技術とその比較
- 大型TV用OLED技術 (WOLED、QD-OLED) の最新技術動向
- 2023年のハイエンドTV技術
- WOLEDへのMLAの導入 (LGD)
- QD-OLEDの第2世代技術 (SDC)
- WOLEDとQD-OLEDの比較
- OLED最新技術が採用され続けて来たフォルダブルGalaxy Z Foldの解析
- フォルダブルスマホGalaxy Z Fold仕様変遷と最新Z Fold5トピックス
- 水滴型 (Water Drop) ヒンジ構造採用で折り畳み厚さを薄型化
- 堅牢性、軽量、薄型を追求したフォルダブルOLEDモジュール構造
- 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:パンチホール
- 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:画面下カメラUPC/UDCと技術課題
- 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:中国パネル技術と残された技術課題
- Apple iPad Pro 及びiMac採用へ向け高輝度化を狙うIT-OLED技術
- AppleのIT OLEDパネル採用ロードマップ及びパネルメーカ準備技術
- Mini-LED BL IPS-LCDからHybrid OLED、Tandem OLED技術へ
- G8.7で採用を目指すOxide TFTの高移動化 (LGD)
- G8.7で採用を目指すOxide TFTの高移動化 (SDC)
- G8.7で採用を目指す高移動化対応スパッタターゲット材 (三井金属)
- まとめ:ディスプレイ・デバイス戦国絵巻と市場毎のディスプレイ輝度
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,700円(税別) / 38,170円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
- 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。