工場・プロセス・ラインにおいて静電気帯電による塵埃の吸着や静電気放電による火災・爆発等の静電気障害が製品不良や事故を引起し、大きな問題になっている。
本講演では、理解を深めるため、まず、静電気の発生メカニズムを含めて静電気の基礎について説明する。次に工場・プロセス・ラインにおける静電気障害について説明し、その対策として、イオナイザーについて、イオナイザーの除電原理、イオナイザーの種類と特徴、イオナイザーの具体的な選定方法と使用上の注意点、イオナイザーの除電性能評価方法を説明する。また、イオナイザーを清浄な製造環境 (クリーンルーム) で使用する上での問題点とクリーンルーム用イオナイザーについて述べる。更に、イオナイザーを使用しない接地による静電気対策 (防爆施設等における静電気対策) についても具体的に平易に詳細に説明する。本講演では、聴講者が、静電気の基礎から静電気対策全般までの広範囲な知識 (初心者から上級者までのレベル) を習得できるように、平易に詳細に説明する。
また、イオナイザーは、用途によっていろいろなタイプのものが多数市販されている。除電対象に合わせて適切なイオナイザーを選定することは、除電効果を決める重要なポイントである。それ故、本講演では、聴講者が、イオナイザーの適切な選定方法や使用方法を習得できるように配慮して説明する。
更に、イオナイザーを使用しない接地による静電気対策についても、聴講者が実際に静電気対策を実施できるように配慮して説明する。
- はじめに
- 静電気の基礎
- 動電気と静電気
- 物質は電気エネルギーを持つ
- 静電気はこうして現れる
- 静電気発生
- 静電気発生機構
- 発生の原因
- 静電誘導
- 帯電列
- 工場・プロセス・ラインにおける静電気障害
- 静電気帯電の実態
- 静電気障害
- 静電気帯電による静電気障害: 浮遊微粒子汚染
- 静電気放電による静電気障害: 静電破壊
- 工場・プロセス・ラインにおける静電気対策
- 静電気対策の方法
- 接地により静電荷を散逸させる方法 (防爆施設における静電気対策)
- 帯電量、帯電性を評価するための主な物理量
- 測定装置及び測定方法
- 静電気対策と評価指標 (目安)
- 導体の帯電防止
- 作業者の帯電防止
- 作業床の導電化
- 不導体の帯電防止
- 防爆施設の各工程における静電気対策
- イオナイザーからの空気イオンにより静電荷を中和する方法
- イオナイザーの除電原理
- イオナイザーの種類と特徴
- イオナイザーの選定方法及び使用上の注意点
- その選定方法
- その使用上の注意点
- イオナイザーの除電性能の評価方法
- 有効除電電流による性能評価
- 帯電プレートモニタによる性能評価
- クリーンルーム用イオナイザー
- クリーンルームにおけるイオナイザーの問題点
- シースエア式低発塵イオナイザー (コロナ放電式)
- イオン化気流放出型イオナイザー (軟X線照射式)
- 液晶カセット用イオン化気流放出型イオナイザー
- チャンバー型無発塵イオナイザー (イオンカラム)
- 静電気対策用層流吹出口 (イオンキューブ)
- 防爆型無発塵イオナイザー (軟X線照射式)
- 静電気対策の実施例
- おわりに
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