エポキシ樹脂はこれまで主流であった土木建築、接着剤、電気絶縁材などの用途に加えて、自動車用、航空機用などにも用途が広がり、世界での生産量も拡大している。特にエポキシ樹脂と炭素繊維を用いたCFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics) は、電気自動車、燃料電池自動車、洋上風力発電機など、用途が大幅に広がっている。しかしながら、エポキシ樹脂硬化物の物性は、用いる硬化剤によって大きく左右されるため、それぞれの用途に相応しい樹脂設計は、非常に困難になっている。
本セミナーでは、エポキシ樹脂並びにその硬化剤の基礎的な知識だけではなく、エポキシ樹脂配合を設計するにあたって有用な分析法、評価法、硬化剤別の用途、安全性などを、具体例を挙げて詳説する。
- 緒言
- エポキシ樹脂の定義
- エポキシ樹脂の歴史
- 世界の需要
- 他の樹脂系との比較
- エポキシ樹脂の特徴
- エポキシ樹脂配合の特殊性
- エポキシ樹脂
- エポキシ樹脂の分類
- 汎用エポキシ樹脂
- 特殊エポキシ樹脂
- 硬化剤
- アミン系
- 酸無水物系
- フェノール系
- イミダゾール系
- ポリチオール系
- 硬化促進剤
- アミン系
- イミダゾール系
- 紫外線 (UV) 硬化用
- 電子線 (EB) 硬化用
- 変性剤、添加剤
- エラストマー
- 難燃剤
- カップリング剤
- 無機充填材
- 希釈剤
- エポキシ樹脂、硬化剤の評価法
- 赤外分光法 (IR)
- 核磁気共鳴法 (NMR)
- 高速液体クロマトグラフィ (HLC)
- ゲル浸透クロマトグラフィ (GPC)
- 硬化性の評価法
- ゲル化時間
- 赤外分光法 (IR)
- 示差走査熱量計 (DSC)
- モデル化合物による反応解析
- モデル化合物とは?
- モデル化合物の選定
- HLCによる反応解析
- NMRによる生成物の同定
- 硬化物の評価法
- 無溶媒ワニスからの樹脂板の作製
- 溶媒含有ワニスからの樹脂板の作製
- 機械的性質
- 引張試験、曲げ試験
- 衝撃試験
- 硬さ試験
- 粘弾性解析 (VEA)
- 熱的性質
- 熱機械分析 (TMA)
- 熱重量分析 (TGA)
- 熱伝導率
- 電気的性質
- 耐薬品性
- 耐燃性
- 熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析 (Py-GC-MS)
- 解重合生成物分析
- 各種硬化剤の用途
- アミン類
- カルボン酸
- 酸無水物
- フェノール類
- エポキシ樹脂、硬化剤の安全性
- 人体有害性
- 環境汚染性
- 安全データシート (M)SDS
- 結言
- 結論
- 今後の課題
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