第1部 ICH Q13をふまえた原薬連続生産のプロセス開発/管理戦略
(2023年12月11日 9:30〜11:00)
2023年5月にICH Q13「原薬及び製剤の連続生産」がstep 5に到達した。また、実際に医薬品に連続生産 (CM) が適用される事例も増加している。これに対して医薬品原薬の製造についてはCMの適用がまだ少ない。
本セッションでは、医薬品の原薬に焦点を当てて、CMを適用する上で何が課題か、また将来的な展望についても述べる。
- はじめに
- ICHQ13の動向
- 化学薬品原薬のCMの例 (ICH Q13付録I)
- 原薬のCM
- 連続晶析の観点から
- 連続晶析とバッチ晶析
- MSMPR晶析装置による連続晶析
- MSMPR晶析装置のカスケード運転
- おわりに
第2部 フロー合成法による医薬品の製造プロセス開発
〜フローでしか実現できない革新プロセス〜
(2023年12月11日 11:10〜12:20)
フローリアクターは、現象レベルでは迅速な混合や熱交換、滞留時間の厳密制御、微小空間を活かした界面制御等の特徴を有している。また、プロセスレベルではスケールアップの簡略化、設備のシンプル化、操作面・プロセス面での安全性向上等が期待されている。これらの特徴からフローリアクターは、プロセス強化を達成するための基盤技術のひとつとして、また、グリーン・サステイナブルケミストリーにおけるグリーン製造化学プロセスとして注目されており、技術開発が急加速している。
しかしながら、未だラボからパイロットスケールに留まっている例も多いようである。そこで本セミナーでは、最近の我々のフロー合成法による医薬品製造プロセス開発の事例を紹介したい。紹介する事例はいずれもフローでしか実現できない革新プロセスを実現したものであり、フロー連続生産の工業化を目指す方々の一助となれば幸いである。
- フローリアクターの特長
- 現象レベルでの特長
- プロセスレベルでの特長
- フローリアクターはどのような反応に向いているか
- フロープロセス設計の基本的考え方
- 医薬品合成反応への適用事例
- ホスゲンを用いる反応の特徴と課題
- バッチプロセスでは不可能な革新プロセスの実現
- 反応解析とリアクター設計
- 実機導入事例1 〜スケールアップ〜
- 実機導入事例2 〜フロープロセスならではのスケールアウトコンセプトによる検討期間の大幅短縮〜
- BuLiを用いる反応の特徴と課題
- バッチプロセスでは不可能な革新プロセスの実現
- 安定運転の実現 〜閉塞課題の解決〜
- フローリアクターにおけるマルチパーパスコンセプト
- 設備導入及び稼働
- 送液制御
- 設備設計
- 運転方法
- フロープロセスが描く未来
- 今後求められる技術
- 未来工場の実現に向けて
第3部 製薬企業における原薬製造へのフロー合成導入の成功事例
(2023年12月11日 13:00〜14:30)
早期承認取得および長期収益化を目的として医薬品開発期間は短くなっており、またより低コスト化も求められる。原薬生産におけるフロー技術はこれらを解決する手段の一つとして期待されている。
本セミナーでは、フロー合成技術に対し、医薬品CMC開発の観点で本技術に期待すること、および当社のフロー技術を用いた研究、製造の事例を紹介する。また、フロー合成の中でも最もフロー化の特徴が活かされる。「フラッシュケミストリー」技術を用いたスケールアップ技術についても紹介する。
- CMC研究におけるプロセス化学
- プロセス化学とは (創薬化学とプロセス化学)
- プロセス化学の役割 (安全・安定・安価)
- 実験〜製造
- 私たちが考えるフロー合成技術とは
- Flash Chemistry Processの開発
- フラッシュケミストリーとは
- フラッシュケミストリー技術を用いたプロセス研究
- フラッシュケミストリー技術を活用したライブラリ合成への応用
- フラッシュケミストリー技術を活用したスケールアップ生産
- ナパブカシン製法開発におけるフロー合成技術の貢献
- バッチでの製法開発と課題
- 拡散と流路依存性の相関
- マイクロミキシングによる高度な反応制御とプロセス開発
- スケールアップ生産
- プロセス強化 (Process Intensification) への貢献
第4部 連続プロセスによる原薬生産コスト及びその削減方法
〜連続・バッチのコストの違いについて〜
(2023年12月11日 14:45〜16:00)
連続プロセスがなぜバッチプロセスよりも安価にモノを製造できるのか、そのメカニズム (設備固定費コスト) について解説する。また連続プロセスの特有の欠点を紹介し、なぜ、今まで少量生産マルチパーポスプラントで、連続プロセスが採用されなかったのかその理由について考察するとともに、連続プロセスでは避けねばならない製造プロセスについて紹介する
以上の考察により、連続プロセス導入によるコスト削減を最大限に生かすことができるようになる。
- 固定製造費と年間生産量の関係
- 年間生産量と設備固定費の関係
- 固定費と称するが実は年間生産量が変わると固定ではない
- 0.6乗則を使った正しい年間生産量と設備固定費の関係
- バッチ生産と連続生産の設備固定費の比較
- なぜ、連続生産の設備固定費は低いのか?
- 人件費はどう考えるか?バッチと連続で差はあるのか?
- 連続プロセスの設備固定費、気をつけなければいけない事、特にマルチパーパスプラントの場合
- 反応プロセス
- 反応半減期は秒から数日まで変化する
- 原料溶液の槽の大きさと作成頻度
- 液体原料はニートで注入
- 定量ポンプ
- 抽出・分液プロセス
- 溶媒交換・濃縮プロセス
- 連続プロセスの泣き所。セミバッチにせざるを得ない。
- 濾過プロセス
- 再結晶プロセス
- 再結晶原液の作成、連続作成は困難。
結晶化速度も半減期分から数時間まで変化する
- 連続プロセスの比例製造費 (変動費)
- 比例製造費コストメリットのある連続プロセスとは。
第5部 フロー合成による原薬製造の自動化とオンデマンド合成
(2023年12月11日 16:10〜17:10)
ICH-Q13においては、医薬品 (原薬および製剤) の連続生産に関するガイドラインが整備され、今後、ますます医薬品の連続生産が拡大するものと考えられる。原薬、主に低分子医薬品の連続生産においては、その中心となる技術は、フロー合成であり、フロー合成技術をプロセスを組み入れてた連続生産プロセスが、近年開発されている。連続生産プロセスは、フロー式リアクターを中心とした反応、抽出、分離、濃縮、晶析などの工程を直列的に組み込んだユニットを一単位として、そのユニットを組み合わせて、連続生産のプロセスを組み立てるのが一般的である。また、連続生産の方法をダウンサイジングした、「オンデマンド合成」に関する研究開発も進みつつある。これらの技術による医薬品開発のボトルネックを解消する試みも始まっている。
本セミナーでは、連続生産の方法論、原薬の試製におけるオンデマンド合成の活用、それによる研究開発期間・コストの低減について言及する。
- 医薬品の研究開発のボトルネック
- 原薬連続生産の方法論
- フロー合成を用いたcGMP下でAPIを生産した事例
- オンデマンド合成のシステムの概要
- オンデマンド合成の事例紹介
- 製法検討の自動化
- 創薬研究の自動化へのチャレンジ
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 60,000円(税別) / 66,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 65,000円(税別) / 71,500円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
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アカデミック割引
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