マテリアルDXによる材料開発の効率化・高速化

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本セミナーでは、AI・ロボットを活用して短時間で大量の実験データを取得する方法、研究者の技量や経験・勘に頼らない効率的な実験等、研究効率を飛躍的に高めるDXの導入方法と運用の仕方について具体的な事例を交えて詳解いたします。

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プログラム

第1部 生成AI・自然言語処理を活用した材料開発の展望

(2023年12月7日 10:30〜12:00)

 2022年末にChatGPTが登場して以来、自然言語処理、生成AIは最も急速に進化している分野となっている。化学・生物分野の材料開発においても、ChatGPTをはじめとする膨大なテキストデータを学習する大規模言語モデル (LLM) を用いた特許、文献、報告書からの情報抽出や分子生成といった事例が増えている。  本セミナーでは、LLMの概要、生成AIの導入、活用方法から始まり、具体的な材料開発への活用事例、そして現在話題となっているChatGPTのプロンプトエンジニアリングの取り組み方などについて紹介する。

  1. 自然言語処理
    1. 自然言語処理の基礎知識
  2. 大規模言語モデルとその活用
    1. 大規模言語モデルの概要
    2. GPT-3, GPT-4の登場とその特徴
    3. ChatGPTの概要と活用事例
    4. プロンプトエンジニアリングとその活用
    5. 生成AIのガイドラインとエチカルな使用
  3. 自然言語処理と生成AIの材料開発への活用事例
    1. 特許・文献調査、分類の自動化
    2. 情報抽出とマテリアルDXへの活用
    3. 分子生成における生成AIの活用
  4. 自然言語処理と生成AIモデルの選択と活用
    1. 生成AIのソフトウェアやAPIサービス (Azure OpenAI Serviceなど)
    2. 情報収集における自然言語処理と生成AIモデルの使い分け
  5. 材料開発における自然言語処理と生成AIの今後の展望

第2部 仮想現実、ディープラーニング画像解析、量子コンピューティング等、最先端計算科学技術活用による材料開発の効率化

(2023年12月7日 13:00〜14:30)

 仮想現実 (VR) 技術を半導体の材料開発に活用することに成功した。従来、材料の分子レベルの相互作用については、分子動力学計算を用いて計算し、結果の解析は計算科学の専門家の経験に頼っていた面が少なくなかったが、VR技術を活用することで、現場で材料開発を担当している技術者など、より多くの技術者が解析できるようになった。また、ディープラーニング技術と画像解析を材料検査に活用することで、製品の開発・検査の自動化の実現により、検査にかかる時間を大幅に短縮することに成功した。具体的には、異方導電フィルムに使われるはんだ粒子の検査時間を1/140に、リチウムイオン二次電池の正負極用導電助剤に使われるグラファイト繊維では検査時間を1/3に短縮できた。更に、半導体材料の最適な配合探索にかかる時間を、量子コンピューティング技術を活用し、従来の数十年以上から数十秒に大幅に高速化可能であることを実証した。

  1. 仮想現実技術の材料開発への適用
    1. 仮想現実活用の背景
    2. VR技術×シミュレーション技術
      1. VR技術
      2. シミュレーション技術
      3. VR技術とシミュレーション技術の融合
    3. VR技術を用いた分子シミュレーションの解析事例
      1. シリカ基板上のイノシン酸の解析
      2. 化学機械的研磨の解析
    4. VR技術のCAE解析での材料開発活用事例:自動車の衝突解析
    5. メタバースを使った材料開発の加速
  2. ディープラーニングを用いた画像解析
    1. 画像解析の背景
    2. 従来の画像解析技術とディープラーニング画像解析の比較
    3. ディープラーニングを用いた画像解析の事例紹介
  3. 量子コンピューティング技術の活用
    1. 量子コンピューティング技術の背景
    2. アニーリング型量子コンピューティング技術
    3. 量子コンピューティング技術の活用事例

第3部 電子実験ノートの導入、データ蓄積と材料開発の効率化

(2023年12月7日 14:45〜16:15)

 近年あらゆる産業・業務におけるデジタルトランスフォーメーション (DX) は急速に進んでおり、企業存続の発展のためにDXは必須といえる状況にある。その流れでは産業の川上に位置する化学・素材の業界においても同様であり、特に研究開発の場面ではマテリアルズインフォマティクスをはじめとするデジタル技術の導入が盛んにおこなわれている。  本講演では、マテリアルズ・インフォマティクスを含む研究開発をDXを進める上での具体的な進めるべき論点と、それに対するアプローチ方法を解説し、長瀬産業のソリューションを紹介する。

  1. はじめに
    1. 自己紹介
    2. 長瀬産業の紹介
  2. 研究開発におけるDX
    1. 研究開発を取り巻く環境
    2. 研究開発DXにおける論点
  3. 長瀬産業が提供するソリューション
    1. 電子実験ノートを中心としてデータマネジメントプラットフォーム活用
    2. 機械学習活用による配合最適化
    3. 外部データの活用による発想の深化
  4. まとめ

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