エポキシ樹脂の分子設計とその応用

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第1部 エレクトロニクス向けエポキシ樹脂の低誘電化・高耐熱化技術

(2023年11月29日 10:30〜12:00)

 エポキシ樹脂は、接着性、電気絶縁性、低線膨張等の良好な機械物性とデバイスへの加工性を併せ持つため、半導体封止材や回路基板などのエレクトロニクス実装材料として欠かせない存在である。近年、通信および計算の高速大容量化の要請により、電子機器の高周波への適応 (低伝送損失) が強く求められている。最も重視される材料特性が低誘電性であり、エポキシ樹脂が不得意な領域である。他方、エポキシ樹脂は設計自由度が広い材料でもあるため、講演者らは低誘電エポキシ樹脂の開発に取り組んでいる。  本講演では、低誘電・高耐熱エポキシ樹脂の設計手法について解説した後、エポキシ樹脂が本来有する加工性・接着性などの特性を可能な限り維持したまま、どこまで低誘電化が可能かに挑戦した結果を、いくつかの開発事例を交えて解説する。

  1. エポキシ樹脂とは
    1. エポキシ樹脂とは
    2. エポキシ樹脂の用途
    3. 三菱ケミカルの電材向けエポキシ樹脂開発方針
  2. エポキシ樹脂の高Tg化
    1. 高Tg化の要請
    2. 電材向けエポキシ樹脂の高Tg化指針
  3. エポキシ樹脂の低誘電化
    1. 低誘電化の必要性
    2. エポキシ樹脂の低誘電化指針
    3. 三菱ケミカルの低誘電エポキシ開発事例

第2部 熱硬化樹脂/窒化アルミニウムの複合化と高熱伝導性の発現

(2023年11月29日 13:00〜14:30)

 ファイバー状窒化アルミニウムは、少ない添加量で高熱伝導率を実現できるため、電子部品向けフィラーとして期待されている。本講座では、そのフィラー及びフィラーを添加することによる熱可塑性樹脂の熱伝導率変化についての内容を説明する。

  1. 高熱伝導フィラーについて
  2. ファイバー状窒化アルミニウムフィラーの活用と展望
  3. フィラー添加時の熱硬化性樹脂の熱伝導率への影響

第3部 耐熱性と柔軟性を付与するエポキシ硬化剤の開発

(2023年11月29日 14:40〜15:50)

 エポキシ樹脂において、耐熱性と柔軟性は相反する性能であることが分かっている。弊社では、これらを両立すべく、イミド系エポキシ硬化剤の開発を行った。物性評価を基にエポキシ樹脂の高性能化および耐熱性と柔軟性の両立について説明する。

  1. 会社紹介
  2. はじめに
    1. エポキシ樹脂材料の高性能化
    2. 耐熱性と相反する柔軟性
  3. 分子設計
    1. 開発コンセプト
    2. 分子構造
  4. イミド基導入による高性能化
    1. 耐熱性と機械特性
    2. 誘電特性
    3. 耐熱性と架橋密度
  5. 耐熱性と柔軟性の両立
    1. 海島構造の発現
    2. 物性
  6. まとめ

第4部 高耐熱柔軟性フルオレンエポキシの開発とその応用

(2023年11月29日 16:00〜17:00)

 電子部品・半導体材料の接着剤、封止剤、接着フィルムなどの用途では今後ますます高性能化、小型化が求められる。耐熱性、溶剤溶解性、耐熱変色性、などの特長をもつフルオレンエポキシは今後適用することが期待されるため、これまで弊社で検討してきたデータをもとに特長となるとなる物性例を紹介する。

  1. フルオレンとは
    1. フルオレンエポキシとは
  2. 高耐熱性への取り組み
    1. フルオレンエポキシの耐熱性
    2. 耐熱変色性
    3. 溶解性
  3. 柔軟性付与への取り組み
    1. フルオレンエポキシの柔軟性付与
  4. その他フルオレン材料紹介
  5. 用途例紹介
  6. まとめ

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